昨日(2018.9.12)放送された未来世紀ジパングの「世界のごみ問題第3弾 人類vs使い捨てプラスチック」を見た。
最初は、本ブログでも取り上げていたインド・マハラシュトラ州のプラスチック禁止令下での現地の状況報告で、プラスチックGメンや代替品の開発に沸く現地の様子を取り上げていて面白かった。
次に日本のプラスチック消費量と日本近海のマイクロプラスチック状況を取り上げ、日本は使い捨てプラスチックを使いすぎていることを指摘。ナビゲーターとコメンテーターが、スーパーのレジで食品を薄い小袋(レジ袋より薄く小さい半透明の袋)にいちいち詰めてくれるレジ係に、不要だと告げることを紹介、これもよかった(私もこれまで、レジ袋以上に役立たずごみになるだけのこの小袋をだいぶガマンしていたが、最近はきっぱり断るようにしている)。
しかし、最後に取り上げられたTBMのLIMEX容器。これでせっかくの番組が盛り下がった。
石灰石と生分解性プラを組み合わせた容器は一見すると画期的に見える。もともとは、石灰石を6割程度にプラスチック(ポリオレフィン)を4割程度混ぜて容器や名刺を作っていたLIMEXのポリオレフィン部分を生分解性プラに変更したものだ。生分解性プラはおそらくポリ乳酸を使用か。
しかし、従来のポリ乳酸は海で分解しないため、海ごみ対策にはならない。それならばむしろ、従来の紙容器にポリ乳酸で作ったフィルムをラミネートしたものの方がマシではないか。
紙は木材を使うから環境に悪いという人もいるが、木材は再生可能な資源である。適切に管理された森林から原料調達するならば、環境を破壊しない。それに比べ石灰石は、地球上に大量にある素材かもしれないが、再生不可能で、採掘は山の破壊に直結する。
いずれにせよ、インドのように脱使い捨てプラスチックを宣言し、まずは減らすことが大事だろう。そうなればさまざまな代替品が開発され、代替品市場が活性化する。G7の海洋プラスチック憲章に署名した国々はそれを狙っていたはずだ。
<参考>
未来世紀ジパング(2018.9.12)「人類vs使い捨てプラスチック」
http://www.tv-tokyo.co.jp/zipangu/backnumber/20180912/
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