安倍首相発言「イノベーションはプラごみ汚染を解決する」は本当か

安倍首相が、海洋汚染の問題について「プラスチックを敵視するのではなく、必要なのはごみの適切な管理だ」と指摘。技術革新の面を重視して問題解決を図るべきだと強調した。

また、「必要なのはごみの適切な管理で、イノベーションに解決を求めること」だと国際会議で述べたそうだ。

安倍首相は本気でそう思っているのだろうか。イノベーションでプラスチック汚染が解決するならば苦労はない。

例えば、日本が推し進めようとしているバイオプラスチックも、まだ完全なものはない。最も生産量の多いポリ乳酸(PLA)を土の中に埋めるとミミズが体重を減らすことが実験によりわかっている。

堆肥化できないポリ乳酸など、何の役に立つのだろう。しかもポリ乳酸は、海の中では分解しない。

イノベーションには期待したいが、まだ解決策につながるようなものはない。

気候変動とプラスチック汚染は多くの面で連動している。どちらもまだ解決の兆しは感じられない。それどころか、日々深刻度を増している。

首相の発言は、やる気のありそうな小泉環境相を牽制しているのだろうか。

<安倍首相発言についての参考記事>

日本経済新聞(2019.10.4)「「プラ必要 敵視すべきでなく適切な管理を」首相」

https://www.nhk.or.jp/politics/articles/statement/23907.html

 

食品から有害化学物質をとらずに済む方法、国際セミナー講師がビデオで事前解説

11月24日(日)、ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議が「有害化学物質から子どもを守る」という国際セミナーを開催する。

講師の一人であるトラサンデさんが、有害化学物質を食品から摂取しないで済む簡単な方法を、事前に動画で解説している。

例えば、

1.プラスチック容器を電子レンジにかけない。電子レンジ対応と書かれていてもNG。

2.缶詰を減らす。ビスフェノール類の暴露を減らすため。

3.リサイクル番号3,6,7のものは使わない。3は塩ビだからフタル酸系の添加剤が使われている。6番はスチレンで発がん物質。7番にはビスフェノール類が使われている可能性があるとのこと。

4.プラスチック容器は、キズが付いたら捨てどき。

5.焦げ付き防止加工のある調理器具は使わない。フルオロアルキル化合物が使われており、食品に吸収され、人の体内にも吸収される。

など。

また、講師は冷凍食品がプラスチック容器に入っていれば、ガラス容器に移し替えるとのこと。

冷凍食品ではないけれど、我が家の味噌は買った時のままプラスチック容器に入っている。梅干しも。ガラス容器に移した方がよいだろうか?

トラサンデさんの詳しい解説は、動画をご覧下さい↓

http://kokumin-kaigi.org/?p=3092

<関連記事>

奪われし未来の著者らが来日、環境ホルモン国際セミナー

 

亀岡市、レジ袋禁止条例 来年8月スタートか

京都府亀岡市で、日本で初めてレジ袋の提供禁止条例が来年の3月議会に提出される。

8月1日の施行を目指すそうだ。

紙製や生分解性プラスチックの提供は禁止されない。

日本全体としては、来春からレジ袋の有料化がスタートするが、有料化ではすぐに慣れ、一時期は減ってもまた増える可能性がある。

レジ袋の材料であるポリエチレンは、人間にとり安全なプラスチックだと思われていたが、マイクロプラスチックになった場合、実は環境にとって悪い面の多いことが最近わかっている。

例えば、劣化したポリエチレンはメタンなどの温室効果ガスを大量に発生させる。メタンは二酸化炭素よりも25倍も温室効果の高いガスだ。

レジ袋に空の弁当容器やペットボトルを入れて、自然の中に放置されているのをよく見かける。しかし、少し時間の経ったレジ袋は、拾おうと思ってもすぐにバラバラになり拾えないことが多い。

そのため、せめてレジ袋に入れずに捨ててくれれば・・と思うこともある。

ある種の甲殻類が、レジ袋1枚を175万個ものマイクロプラスチックにしたという実験結果もある。

レジ袋は、クジラやウミガメなど海洋生物に被害をもたらす以外にも、他に多くの悪影響を環境に対し与えている。

世界も有料化から禁止の方向へ向かっている。禁止条例は妥当だと思われる。

<参考>

徳島新聞(2019.10.4)「レジ袋禁止、違反業者公表も」

https://www.topics.or.jp/articles/-/264481

奈良新聞

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成田市議会「見た目を揃えるため」マイボトルを禁止、ペットボトルと紙コップに統一

千葉県の成田市議会では、議会の委員会室に持ち込める飲料容器はペットボトルのみとし、マイボトルの持ち込みを禁止にしたそうだ。

きっかけは、市民からの苦情だったという。

以下、転載(AERA, 2019.9.30)↓

「市民から『議員がペットボトルで直接飲み物を飲むのは見栄えがよくない』との苦情があり、委員会室ではペットボトルから紙コップに注いでから飲むことだけが認められました。その時にマイボトルの話も出たのですが、『マイボトルでも直接口に付けて飲むタイプとコップに注ぐタイプがある』ということになり、最終的には議員団が用意したペットボトルの飲み物だけを許可し、紙コップに注ぐことで統一することになりました」

つまり、ペットボトルと紙コップをセットで使用することになり、それ以外はダメとのこと。

しかも、会津議員のブログによると、

「マイボトルは目立つからダメ。見た目を揃えるためにもペットボトルでなければならない。」

ということが、マイボトル排除の理由だったという。

冗談だろうか?もし、本当だとしたら、倒錯しているとしかいいようがない。

市民からの苦情は、ペットボトルに口をつけて飲むことであって、水筒で水を飲むことではなかった。にも関わらず、見た目を揃えるためにペットボトルと紙コップで統一する??意味がわからない。

近年、ごみ問題や温暖化問題を喫緊の課題と捉え、プラごみゼロ宣言を出す自治体が相次いでいる。ペットボトルの提供を中止する自治体も少なくない。

しかし、成田市議会が禁止したのは、ペットボトルではなくマイボトル・・・

ペットボトルも紙コップも、削減すべき使い捨て製品の筆頭だ。ルールを決めた人たちは、何か重大な勘違いをしている。

成田市にはごみやCO2削減を担当する課はないのだろうかと思い、市のホームページを見てみたところ、一般的な環境基本条例はある。

https://www.city.narita.chiba.jp/content/000010031.pdf

問題は、議員の多くがこの条例の意味を理解していないことのようだ。

<参考>

AERA(2019.9.30)「マイボトル禁止でペットボトルOKの成田市議会に批判噴出 懇談会ではコンパニオン派遣も」↓

https://dot.asahi.com/dot/2019093000049.html?page=1

会津素子成田市議会議員ブログ↓

https://ameblo.jp/koshary/entry-12530367421.html

固定価格買取制度の基準見直しを

FIT(固定価格買取制度)に温室効果ガス(GHG)の基準を入れるかどうかの議論が、佳境に入っている。

経産省は、相変わらずGHG基準を入れるつもりはないそうだ。

このままではパーム油や輸入木材などがどんどん燃やされて、再生可能エネルギーとして売られることになる。

私たちが電気代に上乗せして支払う再エネ賦課金は、決してバカにならない金額。それが、インドネシアやマレーシアのパーム油生産のための森林伐採や、泥炭湿地帯の破壊に使われるということだ。

インドネシアの森林火災による煙害は、今年も激しい。乳児らの死者も出ている。パーム油を買い続ける日本にも責任があるのではないか。

輸入木材にしても、伐採地によっては地球温暖化を加速させる。

パーム油や輸入木材を燃やして発電することが、なぜFITで認められるのか、理解に苦しむ。

<煙害についての参考>

朝日新聞デジタル(2019.9.23)「インドネシアで煙害深刻、乳児ら死亡 周辺国も巻き添え」

https://digital.asahi.com/articles/ASM9P2RP1M9PUHBI00L.html

 

ニュージーランド、デポジット制度導入か

ニュージーランドのユージニー・セージ環境副大臣が、飲料容器のデポジット制度を導入すると発表した。

制度設計については、2020年8月までに政府に提示され、2022年までには実施される見込み。

対象は、プラスチック、アルミ、ガラスを使った飲料容器で、デポジット(保証金)金額は5から20セントの予定。

ニュージーランドでは、長らく産業界がデポジット制度導入に強く反対していた。

オーストラリアの影響か、ようやく導入が決まったようだ。

欧州連合内では、海洋プラスチックごみ対策の一環で、最近デポジット制度の導入、あるいは検討する国が相次いでいるが、ニュージーランドではムリだろうと思っていた。

しかし、ニュージーランドでも導入が決まったということは、日本もあきらめるのはまだ早いかもしれない、と勇気づけられる。

<参考>

stuff(2019.9.25)Government announces beverage container return scheme;

https://www.stuff.co.nz/environment/116070622/government-announces-beverage-container-return-scheme

奪われし未来の著者らが来日、環境ホルモン国際セミナー

11月24日に、中央大学で「有害化学物質から子どもを守る国際市民セミナ−」があるそうだ。

『奪われし未来』の共著者ジョン・ピーターソン・マイヤーズ氏も講演する。

主催は、NPO法人ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議。

環境ホルモンは、日本では最近あまり聞かなくなったが、世界では研究が進んでいる。

最新情報を聞いてみたい。

詳細は↓

http://kokumin-kaigi.org/?p=3081

 

プチ「脱プラ」宣言⑫トイレットペーパー「うれしいトレペ」

毎日使うトイレットペーパーには、誰しもこだわりがあるだろう。

シングル派、ダブル派、再生紙派、純パルプ派、芯あり派、芯なし派・・など。

他にも、付け替えが面倒なので長尺がよいとか、または購入時の1個当たりの単価重視で長さや質にはこだわらない・・などもありそうだ。

100m巻き、個包装なし、シングル、100個入りの「うれしいトレペ」を買った。雑がみ(雑古紙)からできた無漂白トイレットペーパーだ。

プラスチックのパッケージがないので、12ロール入りなどを買うより気分がいい(ただし、段ボールを止めてある2本のPPバンドのみプラスチック)。

使用後にリサイクルもできないトイレットペーパーは、捨てられてしまう雑古紙で十分、しかも色が悪くてもよい、との思いで、このトレペが開発された約20年前から、ずっと愛用している。

1ケース買うと数年はもつので、棚のデッドスペースにギュッと圧縮して詰め込む。潰して棚に入れると、通常より約2倍収納でき、ホルダーに取りつける時に手で押せば元の形に戻る。

これで何があっても(例えば、災害や、かつてのオイルショックのようなことがあっても)、トイレットペーパーだけには困らない。

経済産業省でも、トイレットペーパーの備蓄を推奨している↓

経済産業省ウェブサイト(2019.8.30)「トイレットペーパーを備蓄しましょう!」

https://www.meti.go.jp/press/2019/08/20190830006/20190830006.html

写真(チラシ)は、芯なしトレペ100m巻きと65m巻きの50個入りと100個入りの送料込みの価格表。個包装付きのタイプは、これに1個当たり1円がプラスになる。

80個入りも用意されている。

詳しくは(チラシ)↓

うれしいトレペ.両面

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プチ「脱プラ」宣言⑪ごみ収集者を悩ます「爆弾」、ビーズクッション

 

クラレの生分解性プラ、エコ商品かも?

クラレは生分解性プラスチック事業の売上高を2026年に19年の5倍に引き上げる計画。

クラレの生分解性プラスチック「プランティック」は植物由来。今はまだ他の樹脂と組み合わせた積層フィルムだが、今後は、紙に単層のプランティックを貼り合わせた包装材料の販売拡大を急ぐとのこと。

紙に単層の生分解性プラを貼り合わせたものならば、堆肥化にも向きそうだ。

堆肥化が進まない日本では売れないかもしれないが、堆肥化の進む欧米などには売れそう。

原料の調達先が環境配慮型の生産体制かどうか、また使用する添加剤は問題のないものか、などにもよるが、「エコ商品」といえるかもしれない。

<参考>

日本経済新聞(2019.9.18)「生分解性プラ売上高 26年に5倍 クラレ、海外販売に力」

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49922630Y9A910C1TJ3000/

横浜市、カジノ予算通過 子育て世帯が逃げ出す施策を選んだ理由は?

横浜市が、カジノを含む統合型リゾート(IR)をめぐり、市議会は、誘致関連費用2億6千万円を盛り込んだ補正予算案を可決した。自民党系会派と公明党が賛成したという。

横浜市がIR誘致を決定した理由として、横浜が外国人宿泊者数の伸び率が他都市より低い傾向にあり、観光客の約9割が日帰りであることなどがあげられている。つまり財政事情だ。

しかし、そんな自治体などザラにある。何を高望みしているのか、とあきれるが、本当の理由は別にあるのかもしれない。

例えば、カジノ会社から日本への口利きを頼まれたトランプ大統領が、安倍首相に要請した、という話もある↓

https://38news.jp/economy/14535

国内では、安倍首相⇒菅義偉官房長官⇒林市長、という指示系統だろうか?

横浜ならば地理的条件もよく、カジノ会社も大喜びで、安倍首相の顔も立つ。

真相は藪の中だが、はっきりしていることは、カジノができれば子育て世代は横浜市から離れた所へ引っ越すだろうということ。

カジノのある街で子どもを育てたいと思う人はいない。

なぜ、住民が減るような決断をわざわざ横浜市がするのか、理解に苦しむ。

先日行われた「横浜にカジノはいらない 女性たちよ手をつなごう」の集会では、韓国やマカオのカジノの街の悲惨な状況が、ビデオ上映されたという。

韓国の「江原(カンウォン)ランド」では、やはり治安の悪化や風紀の乱れから若い世帯が引っ越し、子どもたちの姿が消えたそうだ。

横浜だけでなく、日本にカジノはいらない。

<参考>

朝日新聞デジタル(2019.9.20)「横浜市議会、IR誘致予算を可決 反対市民が市役所包囲」

https://digital.asahi.com/articles/ASM9N469MM9NULOB01F.html

「横浜にカジノはいらない 女性たちよ手をつなごう」集会報告(田端薫)

「横浜市、カジノを含むIR誘致。山下ふ頭を想定」

https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1202892.html