「ストップ!マイクロカプセル香害」署名、P&Gが受け取り拒否

柔軟剤や洗剤、消臭剤、制汗剤などにはマイクロカプセルが使われている。とりわけ、香り付き柔軟剤で被害を受ける人が多い。膨大な量のカプセルに閉じ込められた香り成分が、カプセルがはじける度に匂うため、香りが長続きしてしまう。そのせいで、まるで化学兵器のように香害被害を増やしているのだ。

EUは昨年、このようなプラスチックの使い方を禁止することを決定した。しかし、日本は企業の自主性に任されているため、増える一方だ。「誰かが苦しんでいても、儲かればよい」と国が考えているとしたら、日本はやはり後進国だ。

先日、業界団体とメーカーに『<STOP!マイクロカプセル香害>』の署名を3団体が届けたところ、花王とライオンは受け取ったが、P&Gは受け取りを拒否したとのこと。

P&Gは、消費者の声を聞く気もないようだ。「消費者がどうなろうと、今自分だけ儲かればよい」と考えているとしたら、こんな会社に未来はあるだろうか。このような態度では、世界の投資家から相手にされなくなるのは時間の問題だ。

以下、「消費者リポート便り 」(2024.1.30)を転載。

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記者会見&院内集会『<STOP!マイクロカプセル香害>』(1月23日)と署名提出(1月22日、25日)のご報告

 署名提出ではP&Gジャパンだけが受け取りを拒否

「香害をなくす議員の会」「香害をなくす連絡会」「カナリア・ネットワーク全国」の3団体は、オンライン署名サイトChange.orgで『<STOP!マイクロカプセル香害>メーカーは「マイクロカプセル香料」などの「長続き」製法をやめてください!』というキャンペーンを10月から始め、署名を手渡すために、1月22日に日本石鹸洗剤工業会と花王、ライオン、25日にはP&Gジャパンを訪問しました。残念ながら署名提出では、P&Gジャパンだけが受け取りを拒否しましたので、その後郵送で社長あてに送りました。

1月22、23日の模様は、ユープランが撮影したユーチューブでご覧いただけます。

1月22日
https://www.youtube.com/watch?v=LEng-LkteXA

1月23日
https://www.youtube.com/watch?v=djA-zb1B59E

★詳しくは下記をご覧ください。
https://nishoren.net/new-information/19530

署名サイトはこのまま開設し、随時情報をお送りします。
引き続きのご関心と取り組みをよろしくお願いいたします。
Change.org署名は下記をご覧ください。
https://www.change.org/Stop_Kougai

◎この集会の資料や通信・運営費用は、日本消費者連盟の会費と皆様からのカンパにより賄っています。これを機会に日本消費者連盟への入会をご検討ください。
https://nishoren.net/join

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仏、生ごみ分別義務化開始。パリ市ではミミズのコンポストを無料配布。市が集めた生ごみはバイオガスに

フランスでは今年(2024年)1月から生ごみの分別が義務化された。

公園や公共施設に設置されたコンポストや生ごみの収集ボックスも各所に設置されたが、自宅で処理したい人のために、ミミズの生ごみコンポストが配布された。

パリ市では希望する全世帯に、ミミズ付きで配布されたようだ。さすがパリ市長!

パリでは2014年から毎年堆肥化を促進するための2週間のイベントを開催したり、家庭向けの堆肥化講習会を行うなどしているとのこと。

https://composter.jp/articles/france2024compost

虫がわいて以来、キエーロでさえ持て余し気味の我が家。酢をまくなどして発生を抑えているが、ミミズのほうが虫はわかないだろうか?

(以下、補筆)

公園などに設置されているコンポストの利用は登録制のようだ。事前に登録した人のみが生ごみを入れることができるが、堆肥化に向かない残渣(チーズなどの乳製品や魚や肉、パンなど)は入れることが出来ない。

堆肥化を特に希望していない人は、マーケットなどに置かれている市が収集する生ごみの収集ボックスに生ごみを入れることもできる。収集ボックスには食品残渣であればほとんど何でも入れることができるが、生分解性プラスチックの包装などは禁止されている。

自治体の施設(学校や大学、保育園の食堂など)から排出される生ごみは、2015年から市が試験的に回収を始めた。2022年には200トン以上が回収されたそうだ。

パリ市が回収した生ごみはバイオガスに変換され、市のバスやトラックに利用される。メタン化したあとの残渣は、農家が肥料として使用するという。

<出所>

https://www.paris.fr/pages/le-tri-des-dechets-alimentaires-a-paris-24842

東大などが実験、生分解性プラは深海でも分解。ポリ乳酸は分解せず

東京大学や海洋研究開発機構、群馬大学、製品評価技術基盤機構、産業技術総合研究所、日本バイオプラスチック協会は、様々な生分解性プラスチックを水深の異なる海底に沈め、分解するか実験を行った。

その結果、生分解速度は水深が深くなるにつれて遅くなるものの、全ての深海底で生分解されることも確認されたという。

実験は、神奈川県の三崎沖(水深757 m)、静岡県の初島沖(水深855 m)、伊豆小笠原島弧海底火山付近の明神海丘(水深1,292m)、黒潮続流域の深海平原(水深5,503 m)、日本最東端の南鳥島沖(水深5,552 m)で行われた。

研究成果は、国際科学専門誌「Nature Communications」オンライン版に掲載された。

以上、東京大学HPより↓

https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/topics_20240126-1.html

これまで生分解性プラスチックは、微生物の少ない深海では分解しないだろうと考えられていた。しかし、この実験によりポリ乳酸以外は分解することが実証された。

今回の結果は長年の懸念を払拭するよい結果だと思う。深海でも分解するならば、地中深くでも分解するだろう。そのため、どうしてもプラスチックを使わざるを得ないものは、生分解性プラスチックを使うのがよいと思う。しかし、強度や耐久性が必要なものにはやはりまだ使えないのではないか。

プラスチックのリサイクル工場はマイクロプラスチックの汚染源

プラスチックを使ってしまった場合は、燃やすかリサイクルするしかない。燃やすよりリサイクルするの方がCO2発生量の見地からマシだろう。

とはいえ、リサイクル工場から大量のマイクロプラスチックが放出されていることが、昨年のイギリスの研究でも判明している。フィルター設置後も、放出量は改善されたとはいえ、それでも相当な量だ。

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2772416623000803

処理量の6%も洗浄水と一緒に放出されている。水だけでなく、大気中に放出してしまう量も多いだろう。

国立環境研究所が、ベトナムのメカニカルリサイクルの工場で行ったマイクロプラスチックの調査結果も気になる。

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0269749122003281

そのため、この記事↓の主張は、残念だがもっともな部分が多い。

https://cigs.canon/article/20230927_7646.html#note1

しかし、ごみ焼却場からもマイクロプラスチックが発生していることは最近の研究で判明している。清掃工場内だけでなく、なぜか焼却灰を埋めた埋立地の浸出水からも検出されているのだ。

高温で焼却しているにも関わらず、なぜマイクロプラスチックが発生するのかわからない。焼却後、灰や煙が通るルートのどこかで、焼却灰や飛灰がプラスチックに触れるようだ。

<関連記事>

ペットボトルから大量のマイクロプラ、だけどプラスチックに付着した化学物質はそれより怖いかも

米科学アカデミーの紀要(PINAS)に、大量のマイクロプラスチックがペットボトルから検出されたとの研究結果が掲載された。

https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2300582121

メディアはマイクロプラスチックのみに注目しているが、本当の問題はそこに留まらない。プラスチックに付着あるいは添加されていた化学物質が何か、ということも問題なのだ。

PET樹脂には可塑剤は使われないから安全だ、とよく聞くが、そんなことは決してない。ペットボトルから、いろいろな化学物質が検出されている。

例えば昨年、熊大の研究で分析されたフタル酸エステル類は、胎児や子どもの発達、生殖能力などにも影響を与える環境ホルモンだ。

熊本大学の研究チームの研究「Polymer types and additive concentrations in single-use plastic products collected from Indonesia, Japan, Myanmar, and Thailand」(インドネシア、日本、ミャンマー、タイから集められた使い捨てプラスチック製品の樹脂の種類と添加剤濃度)↓

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0048969723026049

しかも、PINAS論文によると、ペットボトルの水で見つかったプラスチックはPETだけではなく、ナイロンやポリプロピレン、ポリスチレン、塩ビまでもが見つかっている。ナイロンは水をろ過する際に使われたのかもしれないが、ポリスチレンや塩ビはなぜだろうか?ちょっと怖い気になる樹脂だ。

しかし、最近はコマーシャルの影響か、日本でも「水は買うのが当たり前」になっていると聞く。プラスチックに入れられた水の方がよほどアブナイと思うのだが・・。

「安心」な環境に慣れすぎたせいで、危険かもしれないプラスチックに心が動くのだろうか?怖い物みたさ?それとも「プラスチック中毒」の人が増えているのかもしれない。

ファミマの環境対応:スプーンなど有料に。「ファミマのレシートにはビスフェノール類が入っていなかった」

ファミリーマートはスプーンやストローなどを今月29日から有料化する。

価格は4円から6円。まずは全国にある直営店およそ100店舗を対象に始め、全国およそ1万6000店に順次、広げるそう。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240119/k10014327161000.html

ファミリーマートの「脱プラ」対応は、セブンなどに比べ進んでいる。やはりカトラリーは有料にするか、EUやカナダなどのように原則禁止にすべきだ。

そういえば、先日参加したTウォッチの環境ホルモンセミナーで、感熱紙のビスフェノール類の話があった。

日本はビスフェノールAがそうそうにやめたが、代わりにビスフェノールSを使ったというのは有名な話だが、ビスフェノールSの毒性もビスフェノールAとそうは変わらない。

そのため、その講師が所属する団体ではあちこちの感熱紙レシートのビスフェノール類を調べたそう。

その結果、大手コンビニの中では、ファミリーマートのレシートにビスフェノールAもSも含まれていなかったという。ただそれが、調べたそのファミマの店舗だけのことなのか、ファミマ全体なのかはわからないとのこと。

スーパーは、調べた店すべてでビスフェノール入りレシートが使われていたが、自治体の施設の感熱紙レシートは、ビスフェノール類を使っていない自治体も多少あったらしい。

感熱紙を使っている限りビスフェノール類から逃れられないと思っていたため、それまで普通紙に印字されたレシート以外はこわごわ触れていた。しかし、ビスフェノール類フリーの感熱紙もあるというのは朗報だった。

もし、ファミリーマート全店でビスフェノール類フリーのレシートを使っているならば、もっとファミマ広報部は宣伝すべきだ。

今日から相模原市の人工芝軟式野球場がオープン

今日(2024.1.20)から相模原スポーツ・レクリエーションパーク内の軟式野球場がオープンする。

それに伴い、昨日は一般解放日だった。

https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/kurashi/shisetsu/sports/baseball/1029781.html

見学したところ、内野にも外野にも人工芝が敷設され、黒ゴムチップが大量にすき込まれていた。

同じ施設内の人工芝グラウンドの芝に比べ、芝片はツンツンしてなく平面的で長め。周囲に飛び散っていた芝片を拾い、長さを測ったら6.5センチもあった!

黒ゴムチップは少し小ぶりで、サイズはさまざま。古タイヤか、それとも車のドアパッキンの端材だかをグラインダーにかけたような形をしていた。ヘッドスライディングをしたら、細かい破片を吸い込みそうだ。

魚もゴムチップを食べてしまうそうだから、被害は人間だけに留まらない。

こんなものを何トンも環境中にまき、環境を汚染して、地球生態系は本当に大丈夫なのだろうか?心配だ。

EUは昨年、人工芝のゴムチップを「意図的添加のマイクロプラスチック」であるとして、販売禁止を決めた。現在、猶予期間中だからまだ販売されていると思うが、おそらくもう製造は縮小されているだろう。日本も早急に手を打たないと、大変なことになるのではないか。

<関連記事>

シエラクラブ、米メリーランド州でデポジット制度に関する法案を起草

メリーランド・シエラクラブが、デポジット制度法案を起草しているそうだ。法案はまもなく提出されるとのこと。

https://bnnbreaking.com/world/us/maryland-activists-propose-bottle-deposit-system-to-enhance-recycling/?eType=EmailBlastContent&eId=6cae144f-60cf-4ef9-a917-f14397808cc6

シエラクラブは、全米50州に支部を置く環境保護団体だ。

https://kotobank.jp/word/シエラ・クラブ-169266

頑張れ、シエラクラブ!日本の環境団体も、ここまで力があれば良いのだけれど・・。

アイルランド、2月1日からデポジット制度開始

アイルランドでは、予定通り2月1日から飲料容器のデポジット制度が開始される。対象となる飲料容器の種類は、プラスチックとアルミ、スチールの3種類だ。ガラスは除外された。

サイズは150mLから3リットルまで。150mL以上500mL以下のデポジット額(保証金額)は15セントユーロ、500mLを超える容器は25セントユーロになる。

デポジット付き容器にはロゴが印字されている。印字のない容器は、返金を受けることができない。牛乳などの容器はデポジット制度の対象外だ。

容器の返却場所は、販売店やスーパーなど。自動回収機に破損していない空き容器を入れると、レジで換金できるバウチャーが発行される仕組みだ。自動回収機でなく、店頭に持ち込んだ場合でも、容器が破損していないことを確認後返金されるという。

ガラス容器に関しては従来通りのルートで回収されるそうだ。

EU指令後、EU域内ではデポジット制度を導入する国が相次いでいる。

参考↓

米ニューハンプシャー州、生産者責任の下 デポジット制度法案進行中

アメリカ・ニューハンプシャー州では今年、デポジット制度の新たな法案が進められている。

下院法案1636は、プログラムを監督する生産者責任組織(PRO)を設立し、飲料生産者と流通業者を貢献メンバーとした。

制度を運営する費用は政府機関ではなく、生産者が負担するものとする。

法案の提案者の1人であるシェリー・ダジー・ローズ州下院議員は、「政府がシステムを設定して管理する従来のモデルは、とりわけ予算の制約上、ニューハンプシャー州では効果的ではない」と述べているそうだ。

https://www.sentinelsource.com/state_news/new-bottle-bill-shifts-responsibility-to-beverage-producers/article_e59a57d5-77c5-5163-89d8-0180aae5ac7e.html?eType=EmailBlastContent&eId=6cae144f-60cf-4ef9-a917-f14397808cc6

30年前に導入されたデポジット制度には生産者責任の考えが含まれていないものもあったが、これからのデポジット制度は当然、生産者責任の下で行われるべきだ。ニューハンプシャー州の法案に、生産者責任の考えが取り入れられたのは当然だろう。