普天間飛行場からの泡消火剤流出により、発がん性物質PFOSなどが、住宅地にまで飛散した。
付近の河川など5地点の水を採取し、分析したところ、多量の有機フッ素化合物が検出された。
宜野湾市の宇地泊川で採取した水からは、地下水汚染を判断する米国の暫定指標値PFOS・PFOA合計40ナノグラム(1リットル当たり)の6倍に当たる247・2ナノグラムが検出されたとのこと。
<参考>
琉球新報(2020.4.24)「普天間流出の泡消火剤に多量有害物 宇地泊川で米指標の6倍超 本紙・京大調査」↓
旧「環境にやさしい暮らしを考える」のブログです。持続可能な暮らしに関連するニュースや、気になった環境情報を紹介します。専門は環境経済学です。
普天間飛行場からの泡消火剤流出により、発がん性物質PFOSなどが、住宅地にまで飛散した。
付近の河川など5地点の水を採取し、分析したところ、多量の有機フッ素化合物が検出された。
宜野湾市の宇地泊川で採取した水からは、地下水汚染を判断する米国の暫定指標値PFOS・PFOA合計40ナノグラム(1リットル当たり)の6倍に当たる247・2ナノグラムが検出されたとのこと。
<参考>
琉球新報(2020.4.24)「普天間流出の泡消火剤に多量有害物 宇地泊川で米指標の6倍超 本紙・京大調査」↓
やはり塩素系漂白剤は怖い。
中国で新型コロナ対策として部屋に次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)をまいていた人が、アレルギー性肺胞炎になった。
次亜塩素酸ナトリウムは通常100倍に希釈すべきところを、少し水で薄めただけで撒いたため、肺胞に炎症が起きたそうだ。
日本でも塩素系漂白剤で布製マスクを洗うことなどが推奨されているが、感染者が使用したマスクでない限り、塩素系漂白剤を使うのは避けた方が無難だ。
以前読んだ雑誌にも、ペット(猫)のいる部屋で、塩素系漂白剤で消毒した加湿器を使用したところ、ペットが死亡したという記事が出ていた。もちろん、消毒後に水でよく洗ってから使用したのだろうが、それでもネコにはきつかったようだ。
<参照>
FNN(2020.4.21)「「肺に白い影」医師も驚愕…原因はまさかの“過剰コロナ対策”」↓
深刻になる一方の香害被害。
その主原因はマイクロカプセルだと思われるが、中身の香料成分も気になるところだった。
海外では0.01%以上の香料成分を開示するメーカーが多かったが、日本では、SCジョンソン以外は、開示に応じていなかった。
この3月、ようやく日本石鹸洗剤工業会が柔軟剤や洗濯用洗剤などに含まれる香料成分に関しての指針を発表。0.01%以上の香料成分の開示を求めた。
先ほど検索をかけてみたところ、ライオンが開示していた!
例えば、「アクロン フローラルブーケの香り 香料成分」↓
https://www.lion.co.jp/ja/products/pdf/PerfumeIngredients/289.pdf
「ライオン洗たく石けん 香料成分」↓
https://www.lion.co.jp/ja/products/pdf/PerfumeIngredients/288.pdf
花王やP&G、ユニリーバはヒットしないところを見ると、まだ開示に応じていないらしい。
P&Gやユニリーバは、北米などでは開示しているはず。日本人はおとなしいから開示しなくてもうるさくない、とでも思っているのだろうか?
あまりに開示が遅いと、余程ひどい香料を使っているのか、今頃慌てて変更しているのか、と疑いたくなる。
香料には毒性の強いものも多いから、企業秘密では済まされない。
消費者には選ぶ権利がある。成分開示は最低限のメーカーの義務だろう。
<参考>
日本石鹸洗剤工業会(2020.3.2)開示の指針↓
https://jsda.org/w/01_katud/jsda/JSDA_seibun_kaiji_20200302.pdf
新型コロナウイルスの感染予防のため、相模原市の市立図書館は既に1ヶ月以上も前(2月下旬から)完全に閉じている。この度の非常事態宣言に伴い、さらに5月の連休明けまで休館が延長されることになった。
おかげで予約していた本は、2ヶ月以上塩漬けにされることになる。
他の自治体の図書館を調べると、これまでは予約本の受け取りと返却のみ実施していた地域が多い。今回の非常事態宣言に伴い、それらの図書館も休館を決めたようだ。
おそらく早晩、文化レベルの高い地域は、何か対策を考えるのではないかと想像している。
図書館スタッフと借りる人が、直接接触せずに本の受け渡しができるような窓口を用意するのは、それほど難しいことではない。
例えば、どこかの窓を少しだけ開放し、マスクと手袋をした窓口スタッフが本を渡してくれるだけでよい。返却は、いつもの返却ボックスが利用できる。
以前、テレビ番組で、中国の小売店がお金と商品の受け渡しを長い板の上に乗せて行っていた。間隔を開けたかったら、そのように本を長い板に乗せて渡してくれてもよい。
もちろん開館は、週1でも時短でもOK。無理のない範囲でやってくれるだけで構わない。
市が、文化施設である図書館を長期間閉館したまま、何も対策を考えようとしないのは、文化を軽視している証拠ではないかと疑っている。
大人はもちろん、学校や幼稚園を休んでいる子どもたちの中にも本を読みたい子はいるはずだ。
数日前に相模原市にメールで意見を伝えたが、いまだに返事はない。
大人にも子どもにも、本は必需品だ。外出を自粛しなければならない今、これまで以上に図書館は必要だ。
しかし、市にとっては真っ先に閉めるべき「不要不急」の施設だったようで残念だ。
拝啓 相模原市長様、早急になんとか対策してください!
(追記)
市から回答が届きましたので、以下に転載します。要するに、何もするつもりはないから、理解してくださいとのこと。
「新型コロナによる図書館閉館措置について 」について(回答)
電子メールを拝見いたしました。
ご意見につきましては、相模原市教育委員会に関する内容であるため、相模原市教育委員会に確認の上、次のとおりお答えいたします。日頃より図書館をご利用くださりありがとうございます。
お問い合わせいただきました図書館が臨時休館中の本の貸出業務ですが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不特定多数の方にご利用いただいている図書館についても臨時休館とし、予約本の受け取りを含めた貸出業務についてもサービスの提供を行わない決定をしたものでございます。ご不便をおかけし、申し訳ありませんが、ご理解くださるようお願いいたします。
ご不明の点につきましては、下記の問合せ先までご連絡くださるようお願いいたします。以 上
川や湾岸のマイクロプラスチックを調査しピリカの最新データが公開された。
https://opendata.plastic.research.pirika.org/
ピリカの先日の報告会の動画も公開されている。
動画はなかなか面白かった。
日本の川のマイクロプラスチック浮遊量は、メコン川の下流に匹敵する多さだそうだ。
メコン川は、タイ、ラオス、カンボジア、ベトナムの順に流れているそうで、マイクロプラスチックの浮遊量もその順で増えている。しかし、日本の川の浮遊量は、下流であるカンボジアやベトナムに匹敵する量とのこと。
理由として、日本のプラスチック使用量が多いことや、昔から使っていたため既に劣化しているプラスチックが多いことなどが考えられるそうだ。
メコン川というと、大きなプラスチックごみがたくさん浮いているイメージがあるが、5ミリから0.3ミリ以上のマイクロプラスチック量は、少なくともタイやラオスでは日本よりずっと少ないようだ。
以前、磯部先生らの研究で、日本近海のマイクロプラスチック量は平均的な海と比べ27倍も多いという報告があった。今回のピリカの報告で、その原因が他のアジア諸国ではなく、日本にあるということがわかる結果だ。
また、日本の川に人口芝が多いということは以前の調査でも報告されていたが、今回も多かったそう。
人口芝を敷いている施設の管理者は自治体が多いので、住民が声を届けないと自治体も対策しにくい。声をあげることが大事だと言っているのも印象的だ。
やはり声をあげないと、何も変わらない。声をあげなければ、とあらためて思った。
新型コロナの感染状況が深刻になり、仕事の大半はキャンセルされたけれど、他はほとんど変わらない。
緊急事態宣言が出されればもっと変わるかと思ったが、全く変わった様子はない。
近所の公園で遊ぶ親子の数はかえって増えている。子どもにとって外遊びは大事だから、仕方のないことだけれど、通勤電車も相変わらず混んでいるようだ。
日本では「危機を煽らない」ことが最重要で、日常の業務を淡々とこなすことが重視されているのではないか。たとえそれで、命を落とすことになっても・・。
それでも最近、小池都知事は真剣に取り組もうとしているように見える。愛知県も独自で緊急事態宣言を出すとのことで、神奈川県などに比べ、熱心に対策するようだ。
それに比べ、神奈川県知事の話には危機感が感じられない。むしろ、小池氏の足を引っ張っているようにさえ見える。
厚労省がようやく検査数を増やす方針を発表した。ドライブスルーも検討する。
こんなに重大な取組が、なぜここまで遅れたのか、全く理解できない。感染対策の失敗の責任は、誰が取るのだろうか。
<参考>
NHK(2020.4.9)「PCR検査拡充へ 「ドライブスルー方式」も検討 新型コロナ」↓
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200409/k10012376651000.html
毎日新聞(2020.4.9)「緊急事態 愛知知事が対象追加を要請 10日午後、県独自で宣言」↓
https://mainichi.jp/articles/20200409/k00/00m/010/072000c?cx_fm=mailsokuho&cx_ml=article
台湾で使われているマスクカバーがよさそう、と思って見ていたら、日本でも売られ始めた。
不織布製マスクが長持ちするのは有り難い。さすが使い捨てを禁じる国だけに考えることが違う。しかし、生地によっては顔との接触面にすき間ができそうで、心配だ。
しかし、欧米からも台湾へ次々注文が入っているらしいから、案外良いのかもしれない。
それにしても、マスクのアプリといい、不織布製マスクが必ず購入できるシステムといい、台湾のあの手この手のコロナ対策はなかなかうまくできている。
<参考>
「マスクの寿命を延ばせる!台湾の「マスクカバー」がかわいくて便利【台湾】」↓
https://tabizine.jp/2020/03/26/332446/
日本経済新聞(2020.3.31)「台湾のマスク管理アプリ」↓
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO57398590Q0A330C2TJQ000/
アベノミクスならぬ「アベノマスク」と呼ばれているそうだ。各世帯に2枚ずつ配布予定の布製マスクのこと。
布製マスクは、危険性と効果を十分わかった上で、正しい使い方をするならば使ってもよいと思うが、過信したら大変なことになる。
子どもなどには逆効果で、かえって感染を広げることになるのではないか、と心配だ。
WHOも布マスクは「どんな状況でも勧めない」といっているそうだ(朝日新聞, 2020.4.2)。
感染症対策に、ガーゼマスクは役立たないことは100年前に日本でも指摘されていた。
『流行性感冒』には、
・粗製並製の「ガーゼ」のマスクは防御効果なし。
・談話の際に菌は四尺先まで飛んでいる。患者周囲の危険界は四尺。
・咳嗽(咳、くしゃみ)では十尺先まで飛ぶ。咳嗽患者周囲の危険界は最短十尺。
・マスクを使用することで、他の伝染経路(手の汚れ、不衛生な食物)をなおざりにする傾向がある。
などと書かれ、さらに「ガーゼへの吹き付け実験結果も出ている。ガーゼ2枚だけだと、菌が2680個残った。8枚でも850個。ガーゼ2枚に脱脂綿一枚だと191個に減った」などの文章もあるという(デイリーBOOKウォッチ, 2020.4.1より)。
安倍首相は、官僚の「布マスクで不安がパッと消えます」などという甘言に乗せられたという話(朝日新聞)もあるが、布マスクで不安が消える人などおそらく1人もいない。布マスクの効果が限定的なことは多くの人が知っている。
100億円以上使ってこんな無駄なバラマキをするくらいならば、もっとコロナ検査数を増やしてほしい。特に医療機関内に入ることなく検査を受けられるドライブスルー方式や、車を利用できない人のための窓口検査などの検査体制作りが、最重要課題ではないだろうか。
こういう検査方式ならば、検査する人もいちいち防護袋脱ぎ着することもなく、手袋だけをその都度使い捨てるだけなので、安全で効率がいい。
クラスター対策班の活躍が報道されているが、追いついているようには見えない。新型コロナかどうかわからない患者が病院へ行き、病院をクラスターにしているし、感染源の不明な患者も増えている。4日間熱が続かなければ検査は受けられないため、微熱があっても外出し、ウイルスをばらまいている。
病院へ行く必要があっても、感染が怖くて行くのを見合わせている人もいる。そういう人たちが手遅れになることがないように、早急に病院を早く「安全地帯」にしてほしい。
今の日本政府の新型コロナ対応は、耳障りのよい意見にだけ耳を貸し、右往左往しているように見える。
<参考>
デイリーBOOKウォッチ(2020.4.1)「「ガーゼマスク」は役立たない――100年前に指摘されていた!」↓
https://books.j-cast.com/2020/04/01011273.html
朝日新聞(2020.4.2)「布マスクは有効? WHOは「どんな状況でも勧めない」」↓
https://digital.asahi.com/articles/ASN424D52N42ULBJ003.html
朝日新聞(2020.4.2)「布マスクで「不安パッと消えます」 官僚案に乗って炎上」↓
https://digital.asahi.com/articles/ASN426G43N42UTFK00V.html?iref=pc_rellink_01
英ニューカッスル大の研究グループが、太平洋のマリアナ海溝で新種の甲殻類を見つけた。そのうち1匹の幼生の消化管からPET樹脂のマイクロプラスチックを発見したそうだ。
水深6000メートルを超える深海とのこと。深海生物のマイクロプラスチック汚染は以前から報告されているが、新種の生物までもが汚染されていた。
以下、共同通信の記事を転載↓
グループは、2014年11月、米国のシュミット海洋研究所の調査船を使って、太平洋のグアム島に近いマリアナ海溝の6010~6949メートルの深海で多数のオキソコエビの仲間を捕獲した。この中から遺伝子や形態の分析から新種とみられるオキソコエビの成体3匹、幼生8匹を発見した。
1匹の幼生の消化管から、長さ約650マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の繊維状のマイクロプラスチックが見つかった。ペットボトルや合成繊維などに使われるポリエチレンテレフタレート樹脂とみられるという。
<出所>
日本経済新聞(2020.4.2)「新種の深海生物にプラ粒子 6千メートル超のマリアナ海溝 」↓
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57549270S0A400C2CR0000/
安倍首相のマスクは布製っぽいなぁと数日前からテレビで見ていたら、布製マスクの全世帯配布が発表された。
1世帯2枚とのこと。
しかし、これまで「マスクに予防効果はない」だの「特に布製は意味がない」だのと、さんざん「専門家」がテレビや新聞でマスクの悪口を言っていたのでは?と思うが、これでマスクに批判的な専門家も黙るかもしれない。
リユースが大事という見地から布製マスクはよいと思う。しかし布製マスクは、使い方によってはかえって感染源になるという論文も以前海外で発表されている。
正しい使い方もマスクと一緒に配布しないと意味がない。塩素系漂白剤で漂白するという怖ろしい洗い方の説明だけではかえって健康を害す結果になってしまう、と心配だ。
それにしても、これまで何日も議論して、ようやく決まったことがマスク2枚・・まさに大山鳴動して鼠一匹。
おそらく高齢者世帯には、昔ながらのガーゼマスクが何枚もストックされているのではないかと思うが、街で付けている人を見かけたことはない。
布マスクが配布されれば、使う人はいるとは思うが、喜ぶ人は少ない。100億円以上かけてやる施策だろうか。
<参考>
日本経済新聞(2020.4.1)「全世帯に布マスク配布へ 首相表明、1住所2枚」↓
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57519230R00C20A4MM8000/