米研究:海洋のプラスチック汚染が高い地域は、心臓疾患などの有病率に関連

海洋のマイクロプラスチックレベル(MML)は、沿岸郡の心臓代謝疾患の有病率と有意に関連していると、米国の研究チームが発表した。

マイクロプラスチック濃度の高い海域の沿岸部に暮らす住民(平均年齢は43±6歳)は、マイクロプラスチック濃度の低い地域に暮らす住民と比べ、「2型糖尿病、冠動脈疾患、脳卒中の調整後有病率がそれぞれ18%、7%、9%高い」そうだ。

マイクロプラスチックの摂取が健康に影響するという報告は多いが、マイクロプラスチック汚染された海の近くに暮らすだけでも影響はあるようだ。潮風に乗って、マイクロプラスチックが海から陸へ流れてくるため、呼吸で吸い込んでしまうせいだろうか。

人工芝のようにマイクロプラスチックを大量に発生する施設は、やはりなくさなければならない。

<出典>

https://www.ahajournals.org/doi/full/10.1161/JAHA.124.039891

食品容器の冷却と加熱がマイクロプラスチック放出の原因に 大量の取り込みを防ぐには

食品容器から大量のマイクロプラスチックが発生し、健康に有害だとする研究報告が相次いでいる。

特に、冷凍したポリスチレン容器から発生したマイクロプラスチックの有害性が高いようだ。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39933459/

マイクロプラスチック摂取が体に悪いという証拠は既に出そろっているように見えるが、日本はまだ公式に認めていない。日本にも早く規制してほしいが、日本は政治絡みで食品用トレーでさえも規制できないと聞く。

しかし、ポリスチレン容器に関しては、規制する国が増えている。

Fobesによると、アメリカだけでも「カリフォルニア州、コロラド州、デラウェア州、メーン州、メリーランド州、ニュージャージー州、ニューヨーク州、オレゴン州、ロードアイランド州、バーモント州、バージニア州、ワシントン州の12州に加え、コロンビア特別区が発泡プラスチックを削減する法律をすでに可決している。自治体レベルでも、250以上の市や郡が発泡プラスチックの使用制限を決めている」そうだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/433ab630fea814e8d65bd2bbf3e8609480485c5b

ポリスチレンやポリプロピレン、ポリエチレンなど、体内に取り込まれるマイクロプラスチックの多くは食品容器由来だと考えられる。

マイクロプラスチックの体内侵入を完全に阻止することはできないが、せめて大量に取り込む危険は避けるべきだ。

ポリ袋を使った調理法を紹介する料理番組が多いが、ポリ袋を加熱・冷凍することでポリ袋からマイクロプラスチックが放出するのでやめた方がよい。加熱・冷凍しないまでも、ポリ袋に入れて漬け物をつけたり、肉をこねたりすることも危なそうだ。マイクロプラスチックが大量放出しなくても、添加剤はおそらく溶出する。

「電子レンジ対応」ラップやプラスチック容器を、電子レンジにかけることも避けるべきだ。電子レンジ対応とは、電子レンジにかけても溶けないことを意味するだけで、マイクロプラスチックは当然大発生する。

できれば、プラ容器に入った味噌や梅干し、キムチなどを冷蔵庫で長期保存する際も、ガラス容器などに移す方が安心だ。

給湯ポットの内側がもしプラスチックならば、そのポットの使用もやめる方がよい。

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