高濃度のPFASが検出されたのは、日新火災海上保険のさいたま本社の敷地内。この場所は、1986年までは「財団法人大日本インキ理化学研究所」(途中で財団法人川村理化学研究所と改名)と大日本インキ化学工業(現DIC)だったそうだ。
DICによると、財団研究所で1968年から1986年まで、PFOS関連物質の開発研究が行われていたとのこと。同社と財団研究所による共同研究も行われていたという。
PFAS汚染が発覚したきっかけは、損保会社から約5キロ離れた川で150ng/LのPFOSとPFOAが検出されたことだ。不審に思ったさいたま市が、雨水管をさかのぼって水質調査を行ったところ、この土地が発覚した。
39年経ってもこの濃度だったということは、元はどれだけ高濃度にこの土地が汚染されていたのか。おそらく当時、PFASを垂れ流していたのだろう。
川の濃度は今年1月以降の水質調査で上がり続けており、最大2万6000ng/L(指針値の520倍)だそうだ。
DICは責任を取り、土壌の入れ替えや遮水壁費用などを出すべきだ。
それにしても、塗料にPFASが入っているのは知っていたが、インキにもPFASが使われているのだろうか?
<補筆>
調べたところ、フッ素系塗料があるようにフッ素系インキというのもあるそうだ。PTFE(いわゆるテフロン)などのフッ素樹脂が使われているらしい。
<出典>