日本のペットボトル、サーキュラーエコノミーは可能か

昨日「NIKKEI CIRCULAR ECONOMY WEEK 特別フォーラム
ペットボトル国内完全循環への挑戦」のセミナーを視聴。

「ペットボトルリサイクル先進国」の日本であるにも関わらず、これまで使用済みペットボトルから新しいペットボトルへの再生がわずか1割。この「ボトル to ボトル」をもっと増やすためのメーカーサイドの取組を紹介する、というような内容で、これをサーキュラーエコノミー(循環経済)とムリに結びつけたものだった。

確かにサントリーのように、ほんの一部の地域でも自治体に頼らず自主回収しているメーカーは、努力しているといえるかもしれない。しかし、多くのメーカーは自治体回収の上にあぐらをかき、それで「サーキュラーエコノミー」だなどと胸を張って欲しくない。

特にコカコーラは、100%回収を謳いながら自治体に頼りきりだ。

たとえば東大和市での役割分担はこうだ↓

https://www.city.higashiyamato.lg.jp/index.cfm/1,106069,3,html

 東大和市:市民の皆様への事業の周知と適正な排出の広報及び機器の運用ケア
 コカ・コーラ ボトラーズジャパン(株):ペットボトル自動回収機の設置・回収資源の適正利用
 東大和市清掃事業協同組合:回収したペットボトルの収集及び一時保管場所への運搬

一番お金のかかるペットボトルの収集を市にやらせておきながら、これのどこがサーキュラーエコノミーなのか理解に苦しむ。

このやり方が他市へも広がっているとのこと。

サーキュラーエコノミーの根底には、「拡大生産者責任(EPR)」が必ずあるべきだ。これをないがしろにして、サーキュラーエコノミーなどチャンチャラ可笑しい。

サーキュラーエコノミーとは、供給網のループを閉じて完全循環を目指すことのはず。そこに税金が介在する余地はない。「自治体との連携」の名の下に、税金をあてにしたサーキュラーエコノミーなどあり得ない。

主催した日経は一体何を考えているのか。

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映画:プラスチックの海

11月13日(金)から全国順次にロードショーとのこと。楽しみだ。

残念ながら試写はできなかったが、見た人の話ではよかったそうだ。

以下、転載↓

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映画『プラスチックの海』映画概要
https://unitedpeople.jp/plasticocean/
2020年11月13日(金)アップリンク渋谷・吉祥寺・京都ほか全国順次ロードショー
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海がプラスチックで溢れている―。わたしたちには何ができるのだろうか。

多くの科学者や識者が警鐘を鳴らす、海洋プラスチック問題。
年間800万トンものプラスチックが海に捨てられているという。
その大半は海底に沈み、海面や海中を漂うプラスチックも永久に分解されず、
マイクロプラスチックとなって食物連鎖の一部になっていく。
プラスチックゴミによる海洋汚染の実態とは?そしてプラスチックが海に、
プランクトンに、クジラに、海鳥に、人体に及ぼす影響とはー?

監督:クレイグ・リーソン
配給:ユナイテッドピープル 宣伝:スリーピン
原題:A PLASTIC OCEAN
100分/イギリス・香港/2016年

オフィシャルサイト:
https://unitedpeople.jp/plasticocean/

Facebook: https://www.facebook.com/poceanjp
Twitter: https://twitter.com/poceanjp
Instagram: https://www.instagram.com/poceanjp/

amazonに返品された商品、3分の2は廃棄

カナダで、Amazonに返品した商品を GPSで追跡調査したドキュメンタリーが評判になっているそうだ。

マーケットプレイス社が、返品された製品がその後どのような運命をたどるのかを調べるために、Amazonで購入した12個のアイテムにGPSトラッカーを仕込んだうえで返品した。

環境団体と連携して行方を調査したところ、12個中8個が廃棄され、再生品として販売されたのはわずか4個だったとのこと。

日本でも似たようなものかもしれない。

廃棄される商品はプラスチック製品も多い。合成繊維の衣類も多いだろう。

ドイツでは、以前からこのような廃棄が問題視されていた。そのため、まもなく返品された商品の廃棄を禁じる法律ができるようだ。

法律が施行されれば、返品された商品が再販できない場合、寄付などに回されることになる。

日本にもこのような法律が必要だ。

<参考>

「Amazonへの返品、行き着く先は埋立地? GPSで追跡調査したドキュメンタリーが評判」↓

https://internet.watch.impress.co.jp/docs/yajiuma/1282436.html

化粧品に酢酸セルロースが入るの?

化粧品のマイクロプラスチックがずっと気になっていた。

ダイセルがプラスチックの代わりに酢酸セルロースを球状にしたものを開発したそうだ。

「化学メーカーのダイセルは5日、化粧品に含まれるプラスチック粒子に代わる新素材を開発したと発表した。天然由来の酢酸セルロースを主原料とし、海中でも分解される。すでに化粧品メーカーにサンプル出荷しており、今年度中にも国内工場で生産を始める。」(日経2020.10.5)

化粧品のマイクロプラスチックの代替品ができるのはうれしい。しかし、酢酸セルロースで大丈夫なのだろうか?

酢酸セルロースというと、タバコのフィルターしか思い浮かばない。

タバコのフィルターは海ごみの代表選手だ。分解に最大10年かかるとここにも書いてある↓

https://www.cnn.co.jp/fringe/35131894.html

こんなものがファンデーションや口紅に入るのかと思うとゾッとするが、大丈夫なのだろうか。

特に口紅は食べ物と一緒に体内に入ってしまう可能性があるから、成分は食べられるものだけで作ってほしい。

<参考>

日本経済新聞(2020.10.5)「ダイセル、化粧品プラ粒子の代替素材を開発」↓

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64622380V01C20A0LKA000/

LOOP、来年3月からいよいよ開始か イオンはプラ半減計画

今秋から開始されるはずだったが遅れていたLOOP(ループ)。ようやく2021年3月からの開始に決まったようだ。

以前からイオンにも開始時期を問い合わせていたが、イオンもわからない様子だったため、このまま中止されるのではないかと疑ったが、とりあえず開始が決まったようで安心した。

LOOPに参加する店舗名を知りたくてイオンのサイトを見たが、まだ掲載されていないようだ。とりあえずは都内の一部店舗のみだろうから、なかなか行く機会はなさそうだが、いずれ神奈川県内の店舗でも始まるだろうと期待している。

早くデポジット付きリユース容器を試したいものだ。

また、イオンは2030年までに使い捨てプラを2018年比で半減すると発表した。

期待したい。

<出所>

日本経済新聞(2020.9.28)「プラ容器の再利用 スタートアップと大手が連携 ループ・ジャパンが循環網 味の素や資生堂など22社参加」↓

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64346610Y0A920C2TJ1000/

YAHOO!ニュース「イオン、2030年までに「使い捨てプラ」半減へ」↓

https://news.yahoo.co.jp/articles/0c2f2ff38db493fc967b965c68c07cc26c0bfa41

<関連記事>

ペットボトルのラベル剥がしの件等、ご連絡の返信です

本日、せっかくご連絡いただきましたが、返信してもエラーメッセージがでるため、かわりにここで。

ご連絡ありがとうございます。
おっしゃる通り、数年前までPETボトルのラベル剥がしを禁止している自治体がありました。
千葉市や奈良市などです。
ラベルを剥がされてしまうと、そのボトルが確かにPETボトルとして集めるべきボトルなのか判断しにくくなるためです。
PET製でも中に油などを使ったドレッシングが入っていた場合はPETボトルとして回収してはいけないことになっているので。
ところが、以前ブログにも書いた通り、突然環境省がラベル剥がしを決めてしまいました。
世界ではラベル剥がしを禁じている国も多く、そういう国でもきちんとリサイクルされています。
台湾でもラベル剥がしを禁じていますが、日本以上にグレードの高い再生PET樹脂を作っています。日本でできない理由はありません。
リンクの件は、もちろんOKです。

学術会議を政府のポチの集まりにしたいアベ・菅政権、市民活動は大丈夫?

ここ数年信じられない暴挙・・と思うことが多かった。

しかし、まさかの日本学術会議の会員候補者の任命拒否。やはり、アベ政権は学者のブラックリストを作っていたのだ。

もし、政府がこのまま任命拒否を取り消さないならば、学術会議を政府から完全に独立した機関にすべき。もともと任命権など政府がもつのはおかしいのだから、今回任命された人たちも全員辞退して、仕切りなおしたらよい。

署名は既に12万筆を超えたそうだ。

このままでは市民活動にも口を挟んできそうだ。「特定非営利活動法人」の認可取り消しなどという事態にも発展しかねない、と日本消費者連盟が声明を発表した。

日本消費者連盟↓

「菅首相に日本学術会議会員任命拒否の撤回を求めます!」の署名サイト↓

https://www.change.org/p/菅首相に日本学術会議会員任命拒否の撤回を求めます?source_location=petitions_browse

この署名も注目している↓

https://www.change.org/p/私の夫-赤木俊夫がなぜ自死に追い込まれたのか-有識者によって構成される第三者委員会を立ち上げ-公正中立な調査を実施して下さい?source_location=petitions_browse

タイガーもペットボトルをゼロに

タイガーは、新オフィス棟オープンに合わせ、社内でのペットボトル使用をなくすそうだ。

①自動販売機の入れ替え:ペットボトル容器を扱わないラインナップに変更、②給茶機の導入:お客様・社員向けに水やお茶などを無料で提供(容器は当社ステンレスボトルを推奨)、③ペットボトル持ち込みの禁止:構内へのペットボトル持ち込み不可、④炊飯時の水:水道水もしくは蒸留水を使用、の4つ。なお、本施策は全国支店も含むタイガー魔法瓶株式会社全社にて開始し、グループ全体でも段階的に導入を予定しています。

以前から掲げていた「4つの約束」(「NO・紛争鉱物」「NO・フッ素コート」「NO・丸投げ生産」「NO・プラスチックごみ」)のなかの、NOプラスチックごみの一環だろう。

ペットボトルをゼロにするというのもうれしいが、紛争鉱物やフッ素コートを使用しないのもうれしい。

<関連記事>

<出所>

PR TIMES「人権や健康や環境の社会課題に取り組む企業として 本社新オフィス棟オープンに合わせタイガー魔法瓶が「社内ペットボトル使用ゼロ」2020年10月1日より実施」↓

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000100.000027804.html