フランスで、ゼロ・ウェイストフランスやクリーンアースなどの団体が、食品会社ダノンを訴えた。
ダノンは世界中でプラスチック包装を最も多く使用している企業の一つで、世界にプラスチック汚染を最も多く引き起こしている企業の1つでもある。
訴えた団体はダノンに、プラスチック使用への対応と、同社の「プラスチックフットプリント」による環境影響の透明性を求めている。つまり、プラスチックを減らし、使用するプラスチックは再生プラを使ったり、最後まで責任を持って回収するなどして確実にプラスチックの生涯に責任を持てということだろう。
訴訟の根拠は、ダノンがフランスの警戒義務法を遵守していないことだ。
訴えた環境団体は、ネスレ・フランス、マクドナルド・フランス、カルフールなど、フランスで事業を展開する食品会社数社に対してもキャンペーンを行い、計画をフランスの法律に合わせるよう警告した。
ダノンを訴えた理由は、「プラスチック汚染は世界中で増加しており、環境、健康、人権に影響を及ぼしている。すべての企業はプラスチックの使用をできる限り制限する必要がある。削減が急務であるにも関わらず、ダノンのプラスチック使用量は増加傾向にある。2020年の716500トンに対し、2021年には750994トンのプラスチックがダノンで生産されたと推定される」からとのこと。
ダノン以外にもプラスチック使用量が増えている企業は多い。ダノンがフランスの企業だから、訴えやすかったのだろうか?
警戒義務法というのもよくわからないが、「親会社及び経営を統括する企業の監視義務に関する2017年3月27日付け法律2017-399号(1)」のことだろうか?
https://www.jetro.go.jp/world/reports/2021/01/9cb61dd611a50c96.html
フランスでは、市民の反対によりダノンはエビアンの超小型ペットボトルを作らなくなった。しかし、日本では伊藤園がエビアンの超小型ペットボトルを売っているし、コンビニにはコカコーラなどの超小型ペットボトルも並んでいる。このあたりが日本とフランスの環境意識の差か・・とガックリする。
いずれにせよ、コンビニや飲料メーカーなどプラスチック汚染企業は他にも多い。もし日本にもこの法律があれば、多くの企業を訴えることができる。うらやましい法律だ。
<参考>
「Danone taken to court over its plastic use」(2023.1.9)
https://surfrider.eu/en/learn/news/danone-taken-to-court-over-its-plastic-use-121104231734.html