人工芝と容器包装を減らせば、大阪ブルーオーシャンビジョンは達成できる

2019年のG20大阪サミットで、2050年までに追加的な海洋プラスチック汚染をゼロにまで削減することを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が提案された。

それを達成するには、海洋に流出するプラスチックごみの量を、2035年までに2019年比で32%削減する必要があると、九州大学の磯部先生たちの研究グループが報告している(重量ベース)。

https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/1132/

プラスチックの用途で最も多いのが容器包装で、プラスチック生産量の半分ほどを占めるため、容器包装を減らすのが最も有効だ。海洋への流出も多い。しかし、容器包装に使われているプラスチックをすぐに全廃するのは不可能だ。

そのため、バラ売りやシェアビジネスを増やすなどで容器包装を極力減らし、あとは必要性の高くないプラスチック製品を順次廃止するのがよいはず。

必要性の低いプラスチックの筆頭に上がるのが人工芝だ。健康にも環境にも悪く、使っていてもよいことは少ない。確かにメンテナンスはラクで、一度敷いてしまえばしばらくは維持費が安く済むかもしれないが、膨大な量のマイクロプラスチックを発生させることによる外部費用はバカ高い。

しかも、人工芝にはフタル酸エステルやノニルフェノールなど、内分泌かく乱作用のある化学物質(環境ホルモン)が含まれている。子どもや妊婦などへの悪影響は計り知れない。

さらに、PFASが含まれているという報告もあり、人工芝の販売禁止を決める米国の州も多い。

日本で最も人工芝に前向きなのは東京都で、都庁広場にまで人工芝を敷いてしまった。

東京都は、神宮外苑の木を伐り、人工芝を増やす・・・。まるでヒートアイランドを促進し、クーラーを使わせ、電力消費量を増やそうとしているようだ。それで誰が儲かるのだろうか?

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