ダイキン相手にPFASで公害調停を申請 申請人は数百人規模の住民か

ついに地域住民がダイキンに対し、健康調査や汚染対策などを求め、公害調停を申請する方針を固めたそうだ。申請人は数百人規模の見通し。

調停では「(1)PFAS汚染などに関する調査資料開示(2)住民の健康調査(3)工場周辺の土壌・地下水と地盤沈下に関する環境調査―などを求める。さらに、住民との連絡協議会を設置し汚染対策と補償を要望する方針」とのこと

https://news.yahoo.co.jp/articles/3aaefb799de8709ffbcefb45af631487f341fdfe

公害調停は当事者同士の間に調停委員会が入り合意を目指すが、合意に達しないときは、訴訟になるケースも多い。

よほどダイキンが歩み寄らない限りは、訴訟に発展するのではないかと思うが、企業城下町の摂津市では被害を訴えられない住民も多そうだ。

ロドリゲス、人工芝のリスク回避のため欠場か

コロンビア代表のハメス・ロドリゲスの欠場が波紋を広げているそうだ。

現地では、ティフアナの本拠地エスタディオ・カリエンテの人工芝でプレーするリスクを恐れて遠征を避けたと報じられ、物議を醸しているとのこと。

ケガをしやすい人工芝の上でプレーしたいと思うプロ選手など、おそらくいない。何が何でも練習時間を確保し、1試合でも多く闘いたい高校生の部活とは違うのだ。

リスクを回避し、より大事な試合に備えることは、立派な戦略だと思うが、現地ではそう受け止められていないようだ。

「クラブへの献身が足りない」などと怒るファンもいるらしい。理不尽な話だ。

<出典>

https://web.gekisaka.jp/news/world/detail/?437281-437281-fl

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図書館で化学物質過敏症と香害を啓発 でもちょっとショボい

図書館で化学物質過敏症と香害の展示をしていると聞き、見に行った。最初に行った日は展示に気付かず、「日を間違えたかな?」と帰ってきた。今日はよーーーく探したおかげで見つかった。

50センチ程度の四角いテーブルに、化学物質過敏症と香害のそれぞれのチラシが置かれ、関連図書も少しだけ(各1冊?)置かれていた。

しかし、乳がんの書籍などの方がスペースをとっていて、何を訴えたいのかよくわからないテーブルになっていた。

化学物質過敏症と香害は関連性があるが、乳がんは一体どういうつながりで一緒にテーブルに置かれることになったのか、よくわからない。

一緒に置くならば、「石けん運動」や「ナチュラルおせんたく」などをテーマにした石けん関連の書籍だろう。柔軟剤で発症する人の多い「香害」は、合成洗剤を使っている限り、やめられない人が多いのだから。

乳がんも大事なテーマだから、別の日にきちんとやるべきだ。

やらないよりマシかもしれないが、やるならもっとわかりやすくやってほしかった。

さすがに、一般の図書館でここまでは期待していない↓

https://digital.asahi.com/articles/ASS70249FS70OXIE012M.html

でも、せめて壁に1枚拡大したチラシを貼る程度のことはやらないと、展示とはいえないのでは?

<啓発期間は以下の通り>

展示期間
中央図書館(淵野辺)9/17~9/30
相模大野図書館   9/17~9/30
橋本図書館     10/1~10/15

※期間中、借りた本に入れてくれるしおり(返却日が書かれたしおり)にも啓発文をいれるとのことだが、私が19日に借りた時に入っていたしおりの啓発文は「減塩」だった。減塩も大事だけれど・・・。

環境省、吉備中央町でPFAS低減実証事業 鴻池組が掘削作業を開始

環境省が今月19日から岡山県吉備中央町でPFASに特化した実証事業を開始した。

同省は吉備中央町を含めてPFASが検出された国内3カ所を対象に濃度を低減させる技術を公募。2025年7月、応募のあった74件のうち9件の技術を持つ業者を選んだそうだ。

「この場所で採取した土壌は、選んだ他の業者にも渡し、水で洗浄したり薬品で固めて閉じ込めるなどそれぞれの手法で濃度を低減できるか検証する」とのこと。

https://www.fnn.jp/articles/-/934237

また、「850度以上の高温でPFASを熱分解したり、土を粒子の大きさごとに分けて洗浄したりするほか、土を固めることでPFASを封じ込める方法が試される」そうだ。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/20250919/4020024597.html

名古屋市、砂入り人工芝からハードコートへ転換 PFASフリー人工芝ってあるの?

1年後のアジア・アジアパラ大会(愛知・名古屋大会)でテニスの競技会場となる名古屋市の東山公園テニスセンターでは、砂入り人工芝コートをハードコートに改修している。

大会の規格に沿ったものにする必要があり、人工芝は規格に合わないためだ。

https://www.chunichi.co.jp/article/1135697

以前から、元テニス選手の伊達公子さんも、砂入り人工芝コートだらけの日本の現状を憂い、世界基準のハードコートに改修するよう求めている。人工芝コートが、若手選手の世界進出の妨げになっているそう。

https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g01106/

人工芝にはPFASやフタル酸エステルなどが含まれている。

米コネチカット州では2021年、ウッドビレッジの公立高校(Amity Regional High School)に「PFASフリー」として売られていた人工芝を敷いた。だが、近隣の側溝の水を検査したところ、敷設前よりもPFOAやPFOSの濃度が上昇したという(マサチューセッツ大学ローウェルセンター, 2024年8月)。

人工芝のような繊細なプラスチック製品を作るにはPFASが必要だ。今のグレードを保ちながら、PFASを使わずに人工芝を製造したら、今の何倍もの製造コストが必要になる。米ノートルダム大学のピースリー教授も「PFAS抜きで人工芝のような製品を作るのは難しい」といっている。おそらく、現在使われているすべての人工芝からPFASが検出されるはず。

相模原市の鹿沼公園のテニスコートも再開発に合わせ改修される。その際は、ぜひハードコートにしてほしいものだ。公園が、PFASとマイクロプラスチックの発生源になってはかなわない。

カリフォルニア州上院、家庭用品からPFASを排除する法案を可決 テフロン加工フライパンも禁止対象

米カリフォルニア州は環境先進地域だが、なぜかPFASに関しては出遅れていた。ようやく上院議会で、家庭用品や調理器具に含まれるPFAS禁止が可決された。

知事の署名後、法案は成立し、2028年以降段階的に禁止される。

「調理器具は2030年から、清掃用品は2031年から、その他の製品は2028年から、PFASが意図的に添加された製品の販売・配布を禁止する」とのことなので、PTFE(いわゆるテフロン)加工のフライパンも2030年1月1日以降、カリフォルニア州で販売・流通できなくなるようだ。(カリフォルニア州で販売されている日本製炊飯器も内釜がPTFE加工である限り、対象となるようだ。日本メーカーはPTFEの代わりに何を使うのか、楽しみだ)

以前、せっかく可決された人工芝に関する法案に知事が署名しなかったが、今度はそういうことはないだろうと期待している。

<出典>JETROビジネス短信(2025.9.17)

https://www.jetro.go.jp/biznews/2025/09/d0794894cc2efa64.html?previewDate=null&revision=0&viewForce=1&tmpCssPreview=0%2F%2Fbiznews%2F%2F%2Fbiznews%2F%2F%2F%2Fbiznews%2F%2F%2F%2F

ネイマール「証明された…人工芝はクソだと!」

ブラジル1部サントスの同国代表ネイマールは、「人工芝のピッチでのプレーは、けがの有無にかかわらず、どの選手にとっても不快なことなんだ」と出場に拒否反応を示していた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/6147836e91b0e653e9bfb394f693b009bd2b6c4e

頑張って出場したが、やはり人工芝はプロ選手にとって鬼門だった。ネイマールは開始直後、ピッチに足をとられて滑るような形になり、捻った足首を負傷しかけたという。

倒れ込んだものの試合を続行した。しかし、1-1の引き分けに終わった試合後に「証明された…人工芝はクソだと!」とSNSに投稿したそうだ。

https://www.msn.com/ja-jp/sports/soccer/33歳ネイマール-足を捻って苦痛に顔を歪めるあわやのシーン-人工芝は最悪-と酷評/ar-AA1MxSUS?apiversion=v2&domshim=1&noservercache=1&noservertelemetry=1&batchservertelemetry=1&renderwebcomponents=1&wcseo=1

アジアサッカー連盟(AFC)は今年6月、AFC制度下での一部公式大会において人工芝の競技場での試合開催を認めないと発表した。

https://www.vietnam.vn/ja/afc-chinh-thuc-khai-tu-san-co-nhan-tao-o-cac-giai-dau

ブラジルも早く公式試合のピッチを天然芝に変更すべきだ。プロ選手の多くが天然芝を支持しているのに、なぜチームは人工芝ピッチにこだわるのだろうか。ブラジルでの報道も人工芝にずいぶんと気を使っているような気がする。

https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/qoly/sports/qoly-l57emt8n-iks-1

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イタリア、PFAS汚染企業に有罪判決 日本人3人も禁固刑

東京新聞(2025.9.7)によると、イタリア・ベネト州のPFAS汚染の原因企業に有罪判決が出た。

刑事裁判は今年6月に判決が下され、「ミテニ」の元幹部ら11人に禁錮17年6月〜2年8月の判決が下された。日本人は4人が起訴され、2人が禁錮16年、1人が禁錮11年、1人が無罪だった。

ミテニの「ミ」は三菱の「ミ」だそうだ。1988年に三菱商事を含む事業体に買収された。工場は2009年、ルクセンブルクの投資グループに1ユーロで売り渡されたという。

現地での疫学調査では、心疾患やがんによる死亡率が増加したと報告されているそうだ。

詳しくは↓

https://www.tokyo-np.co.jp/article/434043

日本では、PFAS汚染企業(神奈川県相模原市の3M、静岡市清水区の三井ケマーズ、大阪府摂津市のダイキンなど)の責任は問えるのだろうか。有害だとわかってからも製造を続けたことは明らかだから、有害性を認識していた幹部には責任があるはずだ。

防災の日に、ポリ袋ご飯の給食?! 子どもの健康を危険にさらす「防災」

9月1日の防災の日、テレビを見ていて驚いた。ある学校の学校給食で「防災献立」として、子どもたちにポリ袋で炊いたご飯を食べさせていたのだ。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kochi/20250901/8010024552.html

一人分ずつ、1枚のポリ袋に米と水を入れて湯煎して炊いたものだという。

このポリ袋から、フタル酸エステルなどの化学物質がマイクロプラスチックと一緒に溶け出さないだろうか?なぜ子どもに、こんな危険なものを食べさせるのか。非常時ならば仕方ないと思うが、わざわざ災害でもない時に・・。

おそらく、ポリ袋にはフタル酸エステルは使わないから大丈夫だと考えているのだろう。しかし、塩ビ以外の製品からもフタル酸エステルは検出されている。日本のレジ袋からも検出されているから、このポリ袋だって怪しい。

プラスチックのこのような使い方は、子どもの健康にとって、リスクでしかない。米カリフォルニア州では、ジップロックが集団訴訟を起こされているが、日本ではわざわざ給食で子どもにポリ袋ご飯を提供する…。災害時でもないのに、「防災」という美名の下で。

フタル酸エステルはいわゆる環境ホルモンで、内分泌攪乱作用があるから子どもにとって特に有害だ。大人にとっても早死にリスクがあるなどの論文が出ている。

最近ではニューヨーク大学の研究チームが、「DEHPにさらされることが、世界的に年間およそ35万6000件の心臓病による死亡と関連しているとみられる」という研究結果を発表した。

https://life.chosunonline.com/site/data/html_dir/2025/05/21/2025052180070.html

DEHPは、フタル酸エステルの一種だ。

「DEHPにさらされることによる心臓疾患での死亡事例を地域別に見ると、中東や南アジアが全体の42%を、東アジアや太平洋地域が全体の32%を占めた」そうだ。日本を含むアジアの国々が、無防備にプラスチックを食品容器として濫用しているせいだろうか。

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相模原市、道保川公園でPFAS浄化の実証試験 10月から

相模原市が、中央区上溝の道保川公園で、PFAS浄化の実証試験をするとのこと。奥村組の提案を受けての実施だそうだ。

具体的には、「10月から3カ月間程度、同公園のせせらぎの沢周辺に小さなプラント型の処理施設を設置し、水質中のPFASを活性炭とイオン交換樹脂を使って吸着させ」、その後、奥村組の研究施設で触媒を用い、分解する試験も併せて行うそうだ。

https://news.jp/i/1330512363826692495?c=899922300288598016

道保川公園のPFAS汚染がこれで少しはおさまればよいが、3ヶ月程度ではこの浄化方法が現実に可能かどうかを確認するだけだろう。

もし、この方法がうまくいけば、長期にわたり奥村組から浄化してもらうことになるのかもしれないが、その費用はぜひ3M社の負担にしてほしい。

そうでなければ、3M社は自社敷地内から染み出す地下水を早急に止めようとは思わないだろう。遮水壁や土壌入れ替えなどにより、至急汚染水の敷地外への流出を止めなければ、近隣地域のPFAS汚染は止まらず、いくら浄化してもイタチごっこになる。

それに、自然災害ではないものの回復に、税金を使われてはかなわない。PFAS汚染は公害だから、汚染者負担の原則が適用されるべきだ。

<相模原市の発表>