日本でも再生樹脂価格が値上がりしていると聞くが、世界的な傾向のようだ。
アメリカでは、回収されたペットボトルが高値で取引されているとのこと。
ペットボトル以外のプラスチックも高騰しているそうで、たとえばカーブサイド回収された高密度ポリエチレンの価格は12から13%上昇、ポリプロピレンは17%上昇したとのこと。
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日本でも再生樹脂価格が値上がりしていると聞くが、世界的な傾向のようだ。
アメリカでは、回収されたペットボトルが高値で取引されているとのこと。
ペットボトル以外のプラスチックも高騰しているそうで、たとえばカーブサイド回収された高密度ポリエチレンの価格は12から13%上昇、ポリプロピレンは17%上昇したとのこと。
東京新聞によると、都が15日、手続き上の流れで開いた「都民の意見を聴く会」で、計画の再考を求める声が相次いだそうだ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/172051
都のアセスメント担当課長は、「今日の意見を踏まえ、審議会の中で議論していく」とコメントしたそうだが、おそらく審議会の場では結論ありき。
審議会が知事に答申し、知事が事業者に審査意見書を送ったあと、今年度中に着工するという流れになるそうだ。
こんな大事な緑の財産を、平気で「再開発」の対象とする人たちの気持ちが理解できない。
東京都知事がまるで、アマゾンの森林破壊を積極的に進めるブラジル大統領のように見える今日このごろ・・。
反対の署名を集めていたので、とりあえず署名した↓
日本能率協会のノートの表紙が、石灰石とプラスチックの混合品であるライメックスになるとのこと。
ノートは使い終わったら、古紙回収に出すのが一般的な処分方法だ。
そのため、紙以外のものを表紙に使われてしまったら、古紙回収に出す際、表紙を破り取るしかない。破り取った表紙だけ「可燃ごみ」だ。
メンドウだし、紙ではないと気づかない人もいるだろう。もし気づかずそのまま古紙回収に出してしまったら、現場は困ったことになる。
ライメックスはストーンペーパーの一種で合成紙だから、古紙リサイクルにとって禁忌品だ。再生紙工場では機械が詰まることもあると聞く。
古紙再生促進センター「禁忌品(製紙原料にならないもの)について」↓
紙リサイクルの基礎知識
本当にこれがエコなことなのだろうか?
紙ならば木が原料なので伐ってもまた育つ。古紙をリサイクルして作った再生紙ならばさらによい。しかし、石灰石のような地下資源は、再生不可能な資源だ。採掘現場で、環境破壊が指摘されるケースも多い。
日本能率協会がなぜこのようなことをしたのかわからない。一緒にリサイクルできないものをあえて表紙に採用した理由を知りたいものだ。
そもそもプラスチックによる環境汚染が問題視されている中、プラスチックはどうしてもプラでなければならないところに有効に使ってほしい。
コーヒーのドリップバッグは、持ち手部分もフィルター部分もプラスチックだから長らく使っていない。
いつも使っているのは、紙製フィルターだ。紙だから安心、と思っていたが、メーカーによっては、紙製フィルターにも薄くプラスチックを塗布しているものがあるらしい。
それを聞いてから、どうも紙製フィルターも使いにくくなった。
とはいえ、布のフィルターは衛生的に管理する自信がない。
そのため、このメーカーのフィルターならばプラスチックを使っていないはず、と信じたメーカーのものを使っていたが、やはり使い捨てではないものに変えたい、と前から思っていた。
少し前に、有田焼のセラミックフィルターを紹介された。
早速、使ってみたところ、使い勝手も味もよい。
割れそうな気がしてしまうのと、目詰まりを起こすかも?と心配なのが欠点だが、目詰まりには対処法があるそうだ。
一番の問題は、お値段がそこそこ高いこと。
しかし、大事に使えば一生モノだ。元は取れる、多分・・。
セラミック製のコーヒーフィルターに替えたお陰で、安心して美味しいコーヒーを飲めるのが、何よりうれしい。
<後日捕捉>
目詰まりを起こすため、やはり手入れが大変だった。忙しい時は、ペーパーフィルターが使える陶磁器製のドリッパーか金属製のドリッパーが役立っている。
<関連記事>
ホリエモンこと堀江貴文氏が、テレビ番組「サンデー・ジャポン」(TBS系)でトンデモ発言をしたそうだ。
4月から施行されるプラスチック新法で、使い捨てプラを減らすことに立腹している。
「そもそもプラスチックを削減して何の意味があるんだと。生活ごみで出るようなものが海に流れ出ているというが、燃やしちゃえばいい。今の焼却炉は、環境的にも害があまり出ないようになっている。プラスチックはいい燃料になる」と言い放ったそうだ。
レジ袋についても
「日本は先進国。レジ袋とか有料化して、どうするの。(レジで)毎回、ポイントカードありますか、レジ袋ありますかと、もういいよと。手提げ袋を持っていないし入るわけないじゃん。いるに決まっているじゃん」とのこと。
https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/tokyosports/entertainment/tokyosports-4073807
これが日本の実業家の本音か、と思うと情けない。
なぜ、現実を見ようとしないのだろうか?世界中で起きている気候危機から目を背けたいのはわかるが、堀江氏の場合は目を背けているのではなく、単なる無知かそれとも「厚顔無恥」か?と疑いたくなる。
使い捨てプラスチック削減は、燃やされずポイ捨てされるプラスチックを減らすことだけが目的ではない。世界から周回遅れでようやく始まったレジ袋有料化について、まだ文句をいう人がいるのだなぁとそのことにまず驚いたが、そのあとに続く「全体のエコシステム・・」発言にも驚いた。
どうやら自分の言葉の意味を理解できていないようだ。
使い捨てのものを使い続け、燃やし続ければ、1.5℃上昇など軽く超え、2℃上昇でも治まらない。「燃やしちゃえばいい」などという話ではない。
使用済みプラスチック製品を燃料にして燃やすことが、地球のエコシステムに貢献すると、本気で考えているのだろうか?
もしかすると、温暖化しても、カネのある自分には関係のないことだ、万一の時にはどこへでも逃げればいいし、自分は何でも買えるから困らない、とでも思っているのかもしれない。「今だけ、カネだけ、自分だけ」よければ良いのだと。
こんな暴言を吐く人をわざわざ番組に呼ぶTBSもどうかしている。マスコミの仕事は、視聴率を稼ぐことだけではないはず。
もし、これが日本の多くの実業家の本音だとしたら(一般化はできないけれど)、海外投資家は日本から一斉に逃げ出すだろう。
仕事に前向きに取り組んでいた若い女性が、ある日突然化学物質過敏症を発症し、無職になってしまった。
『『ただの空気』が吸えなくなりました。』(ぶんか社)はそれをマンガで描いた本だ。
発症から無職になるまでの経緯や、友人に助けられながらいろいろ対策するが、なかなか改善しないこと、医師探しや生活保護のことなどが順を追って書かれている。
読んでいて、香り付き製品を平気で作って売るメーカーが憎らしくなってくる。しかし、本には「悪人」は登場せず、周囲も協力的でよい人たちばかりだ。
「未来への希望」の章では、希望も見える。
最後に、セスキを使った洗濯方法なども紹介されている。
今までは粉石けんにこだわり、他の洗濯方法をあまり試してこなかったけれど、セスキ洗濯は簡単そうだ。セスキ、使ってみようかな?
それにしても、香り付き製品を使うのは、本当にやめてほしい。
私の家も最近、窓を開けると近所の家で使っているらしい柔軟剤の強い匂いが入ってくる。今までは午前中だけ気になったけれど、最近や時間帯に関係なくいつでも匂う。
換気のため窓を開けたいが、窓を開けると匂うから、窓も開けられない。本当に迷惑だ。
北海道・室蘭市が容器包装リサイクルから離脱すると聞いた。他の自治体でも最近離脱したところはないかと思い、調べていたところ、離脱ではないが長野県・諏訪市のプラスチックリサイクル方法が面白かった。
諏訪市では菓子袋やレジ袋、ラップなどのようなフィルム状のプラスチックは「燃やすごみ」だ。
リサイクルするプラスチックは、コンビニ弁当や卵パック、豆腐などの容器包装の他、CDやDVDのケースと円盤、ポリバケツなどは「その他のプラスチック」の資源物として回収される。
つまり、容器包装プラと製品プラの中でリサイクルしやすいものだけを一括回収しているのだ。
4月から施行されるプラスチック資源循環促進法を先取りしているようにも見えるが、違いはリサイクルしにくい薄いフィルム状の柔らかいプラスチックをハナから集めない点だ。
近くにプラスチックのリサイクル工場があり、そこの指導の下、分別収集する品目が決められているのだろうか?
発泡スチロールも容リ法ではなく、独自の基準で回収している。
市の机上のリサイクル率は下がるかもしれないが、これはこれで合理的で、よいかもしれない。
容リ法を遵守したところで、回収にお金がかかるのだから、容リ協会を通さずプラスチックを処理する自治体が今後も増えそうだ。
環境省や業界が、本当にプラスチックリサイクル率を上げたいと思うならば、回収からリサイクルまでを拡大生産者責任にする政策が必須だ。しかし、そうなっていないのだから、プラスチックを独自で処理しようとする自治体があるのは当然だと思う。
<諏訪市についての出典>
諏訪市ウェブサイト「諏訪市家庭ごみ収集カレンダー」
以前から気になっていた寝屋川病。
ようやく先日、昨年11月に刊行された「廃プラ処理による公害から健康と環境を守る会」の『廃プラ・リサイクル公害とのたたかい ー大阪・寝屋川からの報告ー』(せせらぎ出版)を読んだ。
寝屋川病は、廃プラ由来の公害病。廃プラのマテリアルリサイクル工場が2004年に稼働したことに端を発した。2008年には4市(寝屋川市、枚方市、交野市、四條畷市)が運営する容器包装を中間処理する施設が、同工場のすぐ近くで操業を開始した。
近隣住民はこれらの施設から流れてくる化学物質により健康を害したという。
化学物質過敏症を「気のせい」「精神的な問題」などという人がいるが、化学物質に日常的にさらされていたら体調は当然悪化する。もちろん、体質的にそういうものに影響されにくい人もいる。ヘビースモーカーでも長生きする人がいるくらいだ。しかし、影響されにくい人がいることと、それが無害であることとは全く別の話。
この本によると、
「住民の生活圏に建設された廃プラのリサイクル処理施設から出る悪臭に悩まされ、眼・鼻・喉などの異常、湿疹などの疾患が発生することを体験しています。これらについて医師団は、シックハウス症候群に類似した症状という診断をされました」
また、杉並病でも「廃プラを圧縮梱包した時に発生する有害ガスにより、健康被害が生じることを認め」ている。さらに、今回の寝屋川の住民運動でなされた調査により
「廃プラのリサイクル処理が有害ガスが空気汚染を起こすこととともに、あらたに施設から発生したブタン類などの揮発性有機化合物(VOC)が太陽光などにより2次反応を起こし、猛毒のホルムアルデヒドや光化学スモッグ発生の原因になっている可能性が明らかになりました」とのこと。
これらのことについてはその通りだろうと、理解できる。
理解できないのは、本来関係ないはずのこのプラ関連の2施設が、なぜセットのようにこの住宅地付近に建設されることになったのか、ということだ。
容器包装リサイクル法では、自治体の責任は家庭から回収した容器包装プラスチックの収集、圧縮、保管までだ。それより先は、落札した事業者が圧縮した廃プラを取りに来て、工場へ持ち帰る。その工場は、必ずしも地元にあるとは限らない。九州の自治体の廃プラが北海道へ行くこともありうる話だ。
「リサイクル・アンド・イコール社」(イコール社)が、まるで4市の容器包装プラを引き受ける専用施設であるかのように、なぜ同時に建設が進められたのか、全く理解できない。
もし、4市の容器包装プラを引き受けるつもりで作られた工場ならば、4市が運営する施設で圧縮・梱包する必要はないはず。4市はわざわざ中間処理施設を作らずに、市が集めた容器包装プラを直接この工場へ運んで、そのまま引き渡す方がよほど合理的だ。環境省には、容リ協会を通さずに独自処理ルートで処理します、といえば済む話だ。
思うに、イコール社は4市以外の出した廃プラ(工場などから出た産業廃棄物や他市町村の容器包装プラなど)もリサイクルするため、4市以外の廃プラ量が増えすぎて、イコール社が4市の容器包装プラを万一リサイクルできなくなった場合の保険で、4市は容リ協会を通して処理しようとしたのではないか。
しかし、住民にはこの2施設はセットであるかのように説明したようだ。当時の寝屋川市は、よほどイコール社を誘致したかったのだろう。
この話の経緯はどうもよくわからないが、わかったことは、
1.リサイクルは万能ではないこと
2.廃プラ施設は、空気の流れを外に漏れ出させないような管理の行き届いた施設ですること
3.居住地の近くに廃プラ処理施設を建設してはならないこと
4.安易にリサイクルするのではなく、まずプラスチックを削減することに努めなければならないこと
5.プラスチック製品を作る際、添加剤に注意すること
などだ。
海外では2025年までに使い捨てカップを全廃するなど、環境への意欲的な取組目標を示すスターバックスだが、日本ではこれまであまり環境への意欲を示さなかった。
しかし、日本のスターバックスもようやく今日、全アイスドリンクの使い捨てカップとフタを廃止すると発表した。店内での利用者には繰り返し使える樹脂製のグラスで提供するとのこと。
4月18日から国内106店舗で試験導入する。
また、持ち帰り用の取組としては、昨年秋から丸の内エリア10店舗で実施しているリユースカップの取組を、4月4日から渋谷エリアの9店舗でも実施する。
さらに、これまでのポリスチレン製の使い捨てカトラリー(ナイフ、フォーク、ヨーグルト用スプーン)をステンレス製に切り替える。3月中旬頃から在庫状況に応じて、順次切り替えるそうだ。
これらは2030年までに廃棄物を50%削減するという目標に向けたものであるとのこと。
詳細は以下↓
https://www.starbucks.co.jp/press_release/pr2022-4613.php
スタバは最近、「え!こんなところにまで?」と驚くほど、各地の文化遺産や名所旧跡に出店している。
周囲の景観に配慮した店構えにしているとはいえ、なぜ?の思いも拭えない。文化財や名所をごみで台無しにする前に、店内使用はもちろんのこと、持ち帰り用でも使い捨てを廃止し、リユースを徹底してほしい。
それがこういう所に出店する店の責務だと思う。
持ち帰り用のカトラリーは、カネカの生分解性プラを利用するようだが、そんなことでお茶を濁さず、ごみが出ないようにもっと工夫すべきだ。
最近、自動販売機横にあるはずの回収ボックスが減っている。
気になって調べたところ、商店街では約半分の自販機に回収ボックスがない。
住宅街や大きな通りに面したところでは3割はなく、平均すると、約4割の自販機に回収ボックスがないようだ。
数年前に「ポイ捨て禁止条例」が緩和された相模原市の傾向だろうと思っていたところ、先日出かけた藤沢市でも回収ボックスのない自販機が目に付いた。
他地域の人も同じような感想を持っていたところを見ると、どうも全国的な傾向のようだ。
条例で、回収ボックスの設置を義務づけ、自販機設置を自治体に届け出る義務のある自治体でない限り、「異物混入」や「置くスペースがない」ことなどを理由に、回収ボックスは避けられているようだ。
しかし、回収ボックスを置かないならば、「飲料自販機を置く権利はない」ことを設置者は認識すべきだろう。
ごみの垂れ流しはやめてほしい。ペットボトルはもちろんのこと、飲料缶にもプラスチック(塗料)が使われている。
缶もマイクロプラスチック汚染の原因物質だ。