「プラスチック資源循環戦略」策定へ

政府は19日に閣議決定した「循環型社会形成推進基本計画」を機に、海洋ごみ対策を強化するため、使い捨て製品の削減などを柱とする「プラスチック資源循環戦略」を新たに策定するとのこと。

来年6月に大阪で開催する主要20カ国・地域(G20)首脳会議までに戦略をまとめるそうだ。中川環境大臣は、「海洋プラスチック対策でリーダーシップを発揮したい」と述べているそうだが、G7で落第(署名拒否)した日本に、リーダーシップが発揮できるのだろうか。

G20の中には、G7の国々も含まれている。他にオーストラリアや韓国、中国、インド、インドネシア、メキシコ、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチンなどだが、このうち日本よりまだ対策が遅れていると考えられる国はわずかしかない。

インドは世界中で最も高いプラスチック削減目標を掲げ既に対策に取り組んでいるし、インドネシアも日本より意欲が高そうだ。韓国は早くから使い捨て製品削減に取り組み、意欲も法律もEUと遜色ない。レジ袋に関しては、中国は既に有料化し、南アフリカでは製造も輸入も禁止されている。

マイクロビーズにしても、少なくともリンスオフ化粧品(水で洗い流すタイプの洗顔料など)に関しては既に法律で禁止した国が多く、日本のような「事業者の努力義務」のような甘い国は少ない。

残念ながら、G20にも「日本がリーダーシップを発揮」できる場面はない。ヘタをすると、また落ちこぼれて署名拒否、あるいは協定のレベルを下げるようなことを言い出すのではないかと心配している。

毎日新聞(2018.6.19)「海洋ごみ対策「プラ資源循環戦略」策定へ」↓

https://mainichi.jp/articles/20180620/k00/00m/040/015000c

 

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