日本初、京都市内に量り売りスーパー誕生 デポジット制容器も導入

本日(2021.7.31)京都市上京区に量り売りで販売するスーパーがオープンした。「斗々屋(ととや)京都本店」だ。

全部で600から700種類の商品を扱っているとのこと。ゼロ・ウェイストを目指している。

小規模の店で一部商品(ナッツ類など)のみ量り売りにしている店はこれまでもあったが、この規模のスーパーで量り売りを中心に販売する店は全国で初めて。商品は、持参した容器や店にあるデポジット(保証金)制のリユース容器を使って購入する。

容器の重さを量ると、重量が電子的に記録されたタグがでてくる。それを容器に貼ると、商品の重さを測定した際に、自動的に容器の重さが引かれる仕組みだそう。この会計システムは寺岡精工が担当した。

https://www.teraokaseiko.com/jp/news/press-release/2021/20210728085927/

容器を持参しなくても、デポジットを払えばリユース容器を借りられるのはとてもありがたい。

ゼロ・ウェイストレストランも併設され、オーガニックの全粒粉を使ったうどん(パスタ?)などもあるようだ。

今度関西へ行く時には、容器を何種類も持参して、ぜひ立ち寄ってみたい。

<参考>

朝日デジタル「ごみゼロをめざすスーパー開店 「日本初」、京都に」↓

https://digital.asahi.com/articles/ASP7Z5H4RP7ZPLBJ001.html?_requesturl=articles/ASP7Z5H4RP7ZPLBJ001.html&pn=8

ソニーのイヤホンのパッケージがよさげ

ソニーの新製品のイヤホンのパッケージがなかなか良さそうだ。

古紙と竹、さとうきびの繊維でできている。古紙は各地で回収されたもので、竹は中国の3つの山のものに限定、さとうきびはタイ製で、砂糖を精製する際に焼却してしまう搾りかすの繊維だとのこと。

竹ならばすぐに生えてくるし、古紙とさとうきびは廃物利用だ。リサイクルには不向きかもしれないが(※)、地下資源を使わず、再生可能な資源のみを使っているところは好感が持てる。

耐久性も見た目もよさそうだ。

※NHK(7月26日)によると、古紙としてリサイクルできるそうだ(8月2日加筆)。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210726/k10013159701000.html

「ソニーグループは、先月発売したイヤホンのケースにプラスチックが使われていない素材を採用しました。自社で開発したこの素材は竹やサトウキビ、再生紙が使われ、古紙としてリサイクルできるということで、会社ではこの素材をほかの商品のパッケージにも使用できないか検討するとしています。」

<参考>

BUSINESS INSIDER(2021.7.27)

https://www.businessinsider.jp/post-239238

蜜蝋ラップ

友人が作ってくれた蜜蝋ラップ、なかなか使い勝手がよさそうだ。

これまではフタ付き容器を利用したり、小皿を上にかぶせたり・・などしていたが、小皿は落ちて欠けてしまうことも少なくなかった。

時々シリコーン樹脂もラップ代わりに使っていたけれど、添加剤が気になって直接食品に触れるものには使っていなかった。

蜜蝋ラップならば、使い残したニンジンやキュウリなども直接包めるのでうれしい。

蜜蝋ラップ

米国初、メイン州知事がEPR法に署名

メイン州知事が7月13日(火)、包装に関する拡大生産者責任(EPR)法に署名した。

これでメイン州は、包装に関するEPR法を可決したアメリカで最初の州になった。

メイン州には、電子廃棄物や塗料、水銀を含む製品など既に8つのEPR法があるそうだ。

<出所>

https://www.wastedive.com/news/extended-producer-responsibility-packaging-maine-oregon/602479/

陸橋に、マスク、不織布ティッシュなど270以上のごみ

時々通る近所の陸橋に、いつも多くのごみが落ちている。もう何年も気になっていたが、いつも足早に通り過ぎていた。最近マスクがよく落ちているなぁと、一昨日数えたところ陸橋の片側の歩道部分だけで6枚も落ちていた。

ウェットティッシュも目に付くし、たばこの吸い殻も多い。これではまるでスラム街だ。

昨日、ついに一大決心をし、プラスチック部分の多いごみだけ拾って数えてみた。

マスク10枚(うち布マスク3枚)、不織布製ウェットティッシュ・おしぼり16枚、菓子等の個包装3個、ペットボトル2本、ペットボトルのキャップ2個、飲料用パウチ1個、レジ袋1枚、ストロー1本、コンビニおにぎりのラップ1個、コンビニのサラダ容器1個、たばこの吸い殻200本以上(100までは数えたが、あとは面倒になり計200とした。数えていればおそらく200以上あったはず)、たばこの箱2個(うち中身が残っていた箱1個)などなど、合計272個のごみを拾った。

歩道の手すりに中身が半分ほど残ったペットボトル入りの水が1本置いてあり、ごみには見えたが誰か取りに来る可能性もあると思いそのままにした。また、車道の隅に車にひかれぺしゃんこになったペットボトルが2本落ちていて、歩道から手をのばせば取れる距離だったが、今回は歩道のみと決めていたのでそれも拾わなかった。

約30分、陸橋の両側の歩道(スロープを上って下りるまで)を歩いて拾ったごみが約270個。散乱ごみはマナーの問題ではなく、社会システムの仕組みの問題だ。きっと1週間後も同じくらい落ちているのだろうと思う。

日本のこの汚れ具合を見ていると、やはり日本のプラスチック政策は遅れていると思う。政策がプラスチック需要の増加に追いついていない。

数年前、海ごみサミットに招かれた環境省の人が「日本はまだまだきれいだ」といって、参加者を驚かせたが、きれいなのは掃除の行き届いた永田町周辺や観光地のような一部地域だけなのではないだろうか。

セブン、サンドイッチのパッケージのプラ量4割減

セブンイレブンが、サンドイッチのパッケージの一部を紙製に置き換えることにより、プラスチック使用量を40%削減できたとのこと。

7月27日から東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の店舗にて順次、切り替えを開始するそうだ。

一歩前進だとは思うが、中身が見えなくてもいいから全部を紙に切り替えてくれればいいのに・・と思う。陳列棚に写真が1枚貼ってあれば、中身はわかるので。

本当は、ガラスケースに並んでいる無包装のサンドイッチを、持参の容器に入れて購入したいところだが、コンビニにそれを期待するのはムリだろうか・・。

<参考>https://www.ryutsuu.biz/strategy/n072120.html

日本はなぜ環境後進国になったのか

最近よく、日本は先進国ではなくなった、という言葉を聞く。確かに2000年以降、日本はもう先進国ではないなぁと思うことが増えた。近頃は特に「後進国」に見える。医療もデジタル関連も、コロナ禍のおかげで日本がいかに遅れているかがよくわかった。また、動物福祉や人権意識の低さも五輪のおかげで露呈した。

先月公布された新法、プラスチック資源循環促進法でも、先進国には当然あるはずの「拡大生産者責任」(EPR)がない。「広義ではある」と関係者の皆さんはおっしゃっているが、どう見ても通常の意味(広義ではなく)ではEPRの考えをベースにした政策はない。広義ではある?・・あまりにも広すぎて見えない。

容器包装リサイクル法ではEPRは50%といわれたが、今回の新法ではゼロに見える(少なくとも狭義では)。理由は、政府が経済界に配慮したからだろうが、一体どこの会社がそんなに働きかけたのだろうか?と思っていたところ、あるベンチャーが「経団連に入った」と得意そうに報告している文章が目に入った。

経団連はベンチャーにも門戸を開くようになったらしい。しかし、会費もバカにならないだろうに、経団連に入るメリットがそんなにあるのか?と思って、経団連のウェブサイトを見てみた。

https://www.keidanren.or.jp/nyukai.html

「会員のメリット」の項の1番目にこの文言がある↓

「1 貴社のご意見を経団連の提言に反映させて、政府等へ働きかけ、政策を実現することで、ビジネスの現場に即した環境を整備することができます。」

要するに、経団連に入会すれば、自社の利益になる要望を政策に反映させることができるということのようだ。まさに「物言う経団連」、要するに政府に圧力をかける団体ということか。

日本が、少なくとも「環境後進国」になったわけが、少しわかった気がする。

北九州市、市立学校で脱ストロー

北九州市が、学校給食の牛乳パックについていたストローをなくすために、パックを少し改良した。手で開けて、そこに口を付けて飲む方式。

ここまでするならば、びん牛乳にすればよいのに、と思うけれど、いろいろ理由はあるのだろう。

これで市内で年間約1500万本のストローを使わずに済むようになるそうだ。

ストロー廃止は2022年度から。年間約7トンのプラスチックごみが減るとのこと。

牛乳パックはどうなるのだろうか?ごみになるのか?それともリサイクルされるのか?やはり牛乳ビンに変えてほしかった。そうすればごみも出ない。洗びんの際に水が多少汚れるかもしれないが、それはリサイクルしても同じだ。燃やせばごみ量は約1割の焼却灰になるが、NOxやCO2など気体のごみがでるし、資源も無駄になる。

<参考>

日本経済新聞(2021.7.16)「北九州市、プラスチックストロー廃止 市立学校給食で」↓

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJC157VX0V10C21A7000000/

日本ではなぜ柔軟剤を使う人が多いのか?

 以前、柔軟剤について調べていた際、ドイツでのアンケート結果の資料を読んだ。それによると、ドイツで柔軟剤を使用する層は、テレビコマーシャルに洗脳されやすいタイプの人たちで、低所得者や低学歴者に多い、という結果であった。

日本では、特に若い層に柔軟剤使用者が多いようだが、所得や学歴には無関係で、高所得者も高学歴者もこぞって柔軟剤を使っている。

日本人はドイツ人に比べ、コマーシャルで洗脳されやすいタイプの人が多いようだ。(ちなみにフランス在住の人に聞いたら、やはり柔軟剤を使う人は多くないそう。なぜ要らないものにお金を払う必要があるのか?とのことだ)

同調圧力が強い日本では、テレビで宣伝されていることをそのまま信じ込み、「他の人が使っているならば、自分も使わなければ」と思ってしまう人が多いのだろうか?

柔軟剤も毎日使えば安くない。石鹸洗剤を使えば合成洗剤と違ってゴワゴワしないから、柔軟剤を使う必要はない。昔と違って、石鹸洗剤は液体のものもあり、粉石鹸が苦手な人にも使いやすくなった。わざわざ合成洗剤を選び、ゴワゴワするからといって、百害あって一利あるかないかわからない柔軟剤を使って、自分や家族だけでなく近隣の人たちにまで「香害」の原因になるマイクロカプセルなどをばら撒く理由はない。

柔軟剤の多くには合成香料を内包したマイクロカプセルが入っている。マイクロカプセルはマイクロプラスチックの一種で、衣類についたそれは香りとともに、目に見えない小さなプラスチック片を大気中にまき散らしている。吸い込んだ人は化学物質過敏症を発症する危険性だけでなく、他の病気を背負い込む可能性も大きい※。

マイクロカプセルを家庭用品に使用することは早急にやめてもらいたい。メーカーの良識に期待したい。

※(2022.10.9付記)『脳神経内科』93巻2号(2020.8)に掲載されている「大気汚染と認知症」によると、PM2.5などの大気汚染は認知症と関連があるそうだ。ということは、マイクロカプセルやその破片が空気中に飛散していれば、それを吸い込むことで認知症になるリスクも高めてしまう可能性があるということだ。

セロハンで脱プラできるらしい

気になっていたセロテープ。セロハン部分も接着剤部分もどちらもプラ系だと思っていたが、そうではないようだ。

セロハンテープのセロハンは木材などの植物から作られ、土壌中で速やかに分解されるそうだ。紙に近いが、紙としてのリサイクルはできない。

ニチバンによると、セロハンテープの接着剤は天然樹脂とのことで、プラスチック系のテープであるOPPテープと違って、接着剤部分もプラスチックではないという。

ムダに使うつもりはないが、これからは少し安心してセロテープを使えそうだ。

ニチバン「セロハンテープとOPPテープの違い」↓

https://www.nichiban-cellotape.com/difference/