米カリフォルニア州のPFAS規制動向 一部警告表示義務も

アメリカでは各州ごとにPFAS規制が進められている。カリフォルニア州の動向をまとめてみた。

まず、カリフォルニア州では2022年までに「連邦に必要とされない用途のための消防フォームを含むPFASの使用を禁止」した。泡消火剤のことか。(AB1044)

2023年以降、PFASを含んだ食品包装は配布も販売も禁止された。意図的に添加された場合だけでなく、総有機フッ素量が100ppm以上の製品またはコンポーネントも含まれる。これは主に、ハンバーガーやポテトなどの包装紙を念頭においたもののようだが、テイクアウト用食器やスプーン、フォークなども含まれる。(AB1200)

●2023年7月までに乳幼児および12歳未満の子供が使用するために設計された特定の製品でPFASを禁止。(AB652)

●2024年1月1日以降、調理器具メーカーは、化学物質の存在を製品ラベルに記載しなければならない。調理器具の面積が少なくとも2平方インチのラベルが適合せず、外装容器やタグなどの添付がない場合、ラベル要件は免除される。(これもAB1200関連か?)

●2025年1月以降、衣類や家庭用織物のPFASを禁止。アクセサリーやバッグ、家具、寝具、カーテン、シャワーカーテンなども含む。(車両部品や工業用ろ過材、軍服などは除く。カーペットやラグも除くが、カーペットやラグには既にSafer Consumer Products Programで同じような規制がかかっているそう)。(AB1817)

●2025年1月以降、化粧品全般へのPFASの意図的添加を禁止(AB2771)

以上の主な参考は以下↓およびJETROの「カリフォルニアPFAS関連規制解説セミナー」

https://cleanwater.org/tackling-californias-pfas-problem

上記にも関係するが、消費者健康保護法、提案(プロポジション)65というものもある。

これによりカリフォルニア州では、がんや先天性欠損症、またはその他の生殖障害を引き起こす化学物質への重大な暴露について、州民に警告を提供することを企業に義務付けている。

そのため、毎年更新される化学物質リストに載っている化学物質が、リスクをもたらすだけ含まれている製品には、企業は警告ラベルを付けなければならない。PFOSとPFOAもこのリストに載っている。

https://oehha.ca.gov/proposition-65/about-proposition-65

JETROの「カリフォルニアPFAS関連規制解説セミナー」によると「Prop 65の規制物資リストは、約950品目であるところ、調理器具(California’s AB1200)の規制対象となる 「指定リスト(Designated List)」には、約2,300品目が掲載」とのこと。

日本にもこの制度がほしい!

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