モンサント社を買収した独バイエル社が、事業の売却や大規模リストラを急いでいるという。
原因は、モンサントの買収リスクを見誤ったためだ。
バイエルがモンサント買収に投じた金額は、630億ドル(約6兆7000億円)だが、結果得られたものはこれから1兆円以上になると見られる巨額の賠償金の支払いと、経営リスクのようだ。
バイエル経営陣は、当然ラウンドアップの安全性を主張し、多くの弁護士を雇っているが、裁判所で陪審員たちの説得に苦戦しているとのこと。
グリホサートを主成分とするランドアップの危険性は、子どもの健康を守りたいと願う母親たちの活動のおかげで、数年前からアメリカでも広く知れ渡っている。
バイエル社の苦境は、一般市民を甘くみた結果だろう。
グリホサートや遺伝子組換え食品の危険性を訴え、世界中に運動を広げている「Moms Across America(マムズ・アクロス・アメリカ)」の創設者ゼン・ハニーカットさんが、今秋も来日する。
それにしても、欧州ではもちろんのこと、アメリカでもこれほど危険性が認知されているラウンドアップを、なぜ日本ではいまだに大量販売しているのか、不思議だ。
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<参考>
日経ビジネス(2019.8.28)「独バイエルが見誤った訴訟リスク」
https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/depth/00305/
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