コカコーラのジュースもPFAS汚染、原因は?

水道水のPFAS(有機フッ素化合物)汚染が問題になっている。検査した多摩地域の住民の85%の人の血中濃度がアメリカの基準を超えていたという。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/228317

アメリカでは、コカコーラ社のジュースからも検出され、集団訴訟になっているそうだ。

原因は不明のようだが、もしかするとジュースの原料の汚染も疑われる。果汁100%ということならば、水で薄められているわけではないので、工場内の水が汚染源ではなさそうだ。

ということは、農地の地下水が汚染されていたか、灌漑農業だとしたら使用された水が汚染されていたか、はたまた農薬や肥料由来か・・。

もう1つ可能性として考えられるのは、ビニールハウスによる農地の汚染だ。

『よくわかるプラスチックの仕組みとはたらき』(桑嶋幹、他)によると、ビニールハウスにはPET系とフッ素系のフィルムが使用されており、PET系は紫外線を通さないけれど、フッ素系ならば通すので、ナスなどの栽培にも使えるとのこと(2022年、p.183)。

また、フッ素系フィルムは汚れもつきにくく、熱や寒さに強い上、材質の強度も十分。だが、フッ素系フィルムは焼却時に有害なフッ素ガスを発生させるため、廃棄処理の問題があるという。

もしかすると、農地がフィルム由来のフッ素樹脂で汚染されていて、それが農作物に入り込んだのではなかろうか?

以前はビニールハウスといえばPVCが一般的だった。PVCはフタル酸エステルが問題だったが、いつの間にかフッ素系フィルムに代わり、今度は別の問題が起きたのでは?と想像している。

便利な社会は、落とし穴だらけだ。