有機農業映画祭で「海-消えたプラスチックの謎」も上映

「第12回国際有機農業映画祭」が法政大学で開催されるそうだ。

上映作品は「海-消えたプラスチックの謎」、「狂った蜂2」「たねと私の旅」、「トマト帝国」、「大平農園401年目の四季」。

どれも見たいが、特にこの「海-消えたプラスチックの謎」↓が気になる。https://green-image.jp/films/mystery-of-the-missing-plastic/

以下、転載↓

国際有機農業映画祭は、12回を数え、今年は11月18日(日)に法政大学市ヶ谷キャンパスで開催されます。今年のテーマは「世の中、えらいことになるでぇ」。単に有機農業や食の安全問題のみにとどまらず、自然と人との関係の在り方やそれを支える価値観、社会のつくり方まで視野を広げ、”思想としての有機農業“を考える構成をめざしています。

日時:11月18日(日)10:00~19:45
場所:法政大学市ヶ谷キャンパス 富士見ゲート棟G201
交通:JR・地下鉄「飯田橋駅」「市ヶ谷駅」下車
地図はこちら http://www.yuki-eiga.com/access
上映作品:「海-消えたプラスチックの謎」、「狂った蜂2」(本邦初上映)
「たねと私の旅」(本邦初上映)、「トマト帝国」(本邦初上映)、
「大平農園401年目の四季」
若手有機農業者によるシンポジウムもあります。
参加費:一般 前売り2000円 / 当日2500円
25歳以下 前売り 500円 / 当日1000円(当日は身分証明書を提示)
中学生以下無料
前売り申込み期間は9月1日~10月31日

詳しくはこちら↓

http://www.yuki-eiga.com/

神奈川県がレジ袋やストロー廃止を自治体・企業に呼びかけ

神奈川県は、鎌倉市由比ガ浜に打ち上げられたシロナガスクジラの赤ちゃんの胃の中からプラスチックごみが発見されたことを受け、プラスチック製のレジ袋やストローの利用廃止を自治体や企業に呼びかけている(かながわプラごみゼロ宣言)。

SDGs未来都市である神奈川県は、2030年までのできるだけ早期に、リサイクルされず廃棄されるプラごみをゼロにすることを目指す。

神奈川県内は、スーパーとレジ袋有料化協定を締結している市町村が少なく、マイバッグ持参率も低い。そんななかで、この「かながわプラごみ宣言」はとても画期的だ。これを受け、各市町村や企業がどう応えるか、期待している。

いっそのこと、県が「プラごみゼロ条例」を作り、「レジ袋一斉廃止」などを主導してくれたらよいのだが・・県は規制や義務化に向けたルールは策定せず、イベントなどでの「啓発先行」で進める意向とのことである。

1.コンビニエンスストア・スーパーマーケット・レストラン等と連携し、プラスチック製ストローやレジ袋の利用廃止や回収などの取組を進めていきます。
2.県内で行われる環境イベント等において、プラスチック製ストローの利用廃止や回収などを呼びかけていきます。
3.海岸利用者に対して、海洋汚染の原因となるプラごみの持ち帰りを呼びかけていきます。

<出所>

神奈川県(2018.9.4)「「かながわプラごみゼロ宣言」ークジラからのメッセージ―」↓

http://www.pref.kanagawa.jp/docs/r5k/sdgs/plasticgomizero.html

「かながわプラごみゼロ宣言」↓

http://www.pref.kanagawa.jp/docs/r5k/sdgs/documents/kanagawaplasticgomizerosengen.pdf

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母乳しか飲んでいない赤ちゃんクジラからプラスチック片

母乳しか飲んでいない赤ちゃんクジラからプラスチック片

今月、神奈川県鎌倉市の由比ヶ浜海岸に打ち上げられたシロナガスクジラの赤ちゃんを調べたところ、プラスチック片が見つかったとのこと。3センチ四方ほどに折りたたまれたプラスチックだ。

赤ちゃんは生後3ヶ月から半年ほどと見られ、まだ母乳以外は飲んでいない時期であることから、餌と間違えて飲み込んだのではなく、泳いでいる間に誤って飲み込んだと見られる。

それだけ海にプラスチックが浮かんでいる、ということだそうだ。

(補筆2018.10.22)

神奈川県の研究機関が、横浜の環境系イベントで写真を展示していたので聞いてみたところ、飲み込んでいたプラ片の材質はナイロンだったとのこと。おそらく業務用で使われたナイロンフィルムの切れ端だろうということでした。

<出所>

NHK NEWS WEB(2018.8.27)「漂着の赤ちゃんクジラからプラ片」↓

https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20180827/0017478.html

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180827/k10011596121000.html

 

タラのお腹からペットボトルが出た!

中国の「人民網日本語版」という記事に、「深刻なプラスチック汚染 リサイクルに努力する日本」という記事があると知り読んでみた。

なかなか日本に好意的な記事で、日本のリサイクル事情を紹介している。

日本がもし容器包装リサイクル法を改正し、製品プラスチックの回収も始めるとすると、回収費用が現在より19%上昇し、63円/kgになると、私の知らなかった環境省の試算まで記載されていた(現在のペットボトルとプラスチック製容器包装を合わせたコストが53円/kgだそうだ)。

ついでに過去記事を見たところ、なんとタラのお腹の中にペットボトルが入っていたというノルウェーの記事も紹介されていた。

写真を見ると、お腹の中には、上部が取れたペットボトルが突き刺さるように入っている。

お腹から出した後のペットボトルも写っているが、かなり大きなペットボトルのようだ。

デポジット制度により97%以上が回収されているノルウェーのペットボトルであるとは考えにくいが・・・どこのペットボトルで、上部はどこへ行ったのだろうか?

ノルウェー西部で捕まえた12kgのタラだそうだ。

<出所>

人民網日本語版(2018.4.11)「海洋汚染が深刻なノルウェー 捕まえたタラのお腹の中にペットボトル」

http://j.people.com.cn/n3/2018/0411/c94638-9447923.html

人民網日本語版(2018.7.30)「深刻なプラスチック汚染 リサイクルに努力する日本」

http://j.people.com.cn/n3/2018/0730/c94476-9486046.html

豚肉からも耐性菌

国産豚肉の80%から耐性菌が見つかった。以前は鶏肉だけの検査だったそうだが、2015年からは鶏、豚、牛で検査しているとのこと。

鶏肉は国産からも輸入品からも100%耐性菌が検出され、豚肉は65%(国産80%、輸入55%)、牛肉は52%(国産42%、輸入59%)と、豚肉に関しては輸入品のほうが検出率が低い。

原因は、早く成長させるためと、狭いスペースで多くの家畜を飼うため(高い密度で育てるため)、抗生物質を使うのだそうだ。

安ければよいと、工業製品のように食肉を生産したツケが、耐性菌という形で回ってきているようだ。

<出所>

日刊ゲンダイ(2018.8.3)「国産豚肉の80%から耐性菌検出 養豚は抗生物質を大量投与」

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/234588/1

生後90日のヒナから276個のプラスチック片

国際連合広報センターが公開している動画で、ミズナギドリの解剖シーンがある。

ミズナギドリの食べたプラスチック量を人間に換算すると、ピザ12枚分に相当するとのこと。

このまま人間がプラスチックを使い続ける限り、プラスチックでお腹をいっぱいにして死ぬ水鳥やクジラは、これからもあとを絶たない。

国際連合広報センターが、ビデオ「プラスチックの海」を公開している↓

http://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/beat_plastic_pollution/

マイクロプラスチック 大西洋の深海魚の70%に

アイルランド国立大学の研究チームが大西洋の深さ300〜600メートルにいる深海魚の体内に、マイクロプラスチックが蓄積していることを突き止めた。

研究チームは、2015年にカナダ沖合で、体長3センチほどのハダカイワシやヘビトカゲギスなど7種類計233匹の深海魚の消化管の中を調べたところ、73%にあたる171匹から平均2個程度のプラスチックが見つかった。

以前の調査では11%の検出率だったとのことで、かなり上昇している。

<出所>

日経新聞(2018.7.15)「深海魚の70%にプラ粒子 大西洋、人にも悪影響の恐れ」↓

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33023200V10C18A7000000/

マイクロプラがサンゴ白化の原因に 小さいプラほど体内に留まる傾向

東京経済大学の研究チームによると、マイクロプラスチック(MP)はサンゴの白化現象を引き起こし、死滅させることもある。

シナキクメイシというサンゴの幼体21匹に、直径0.003ミリの粒状のMPを混ぜた餌を与え、MPを食べさせなかった幼体と比較した。水槽に褐虫藻(サンゴと共生関係にある)を放ったところ、MPを食べさせなかった幼体は、全て褐虫藻を入れた直後から共生がみられたが、体内にMPが蓄積された幼体は、共生できたのは1日後で5匹、2日後でも10匹にとどまった。

また、MPは食物連鎖を通してサンゴに蓄積されることも分かり、新たに取り込まなければ徐々に排出されるものの、小さいMPほど体内にとどまりやすかったとのことである。

<出所>

毎日新聞(2018.7.15)「プラスチック危機 微小粒子、サンゴ白化の引き金」↓

https://mainichi.jp/articles/20180716/k00/00m/040/081000c?fm=mnm

 

ハワイ サンゴ礁に有害な日焼け止めを禁止

ハワイで、サンゴを保護するため、サンゴ礁に有害な成分の入った日焼け止めを禁止することが決まった。

昨日(2018.7.3)、5月に可決された法案に州知事が署名したとのこと。施行は2011年1月1日から。

販売禁止となるのは、紫外線吸収剤「オキシベンゾン」と「オクチノキサート」が含まれる日焼け止めで、日本でも販売量の多いタイプのものだ。

ちなみに、我が家で使っている大手メーカーの日焼け止めの成分を見たところ、両者とも含まれていない・・と思って安心したのも束の間。

オクチノキサートとはメトキシケイヒ酸エチルヘキシルのことだそうで、それならばしっかりと含まれていた。

サンゴ礁に悪いものは、ヒトの健康にも悪いかもしれない。これを機に、変更しようと思う。

<出所>

CNN(2018.7.4)「ハワイの日焼け止め規制法が成立、サンゴ礁に有害な成分を禁止」↓

https://www.cnn.co.jp/usa/35121917.html

IN YOU(2018.6.2)「ハワイで有害な日焼け止めの販売禁止という衝撃的ニュース。サンゴ礁を日焼け止めが破壊!?日本で売られている日焼け止めクリームはどうなの?」↓

ハワイで有害な日焼け止めの販売禁止という衝撃的ニュース。サンゴ礁を日焼け止めが破壊!?日本で売られている日焼け止めクリームはどうなの? 

 

 

日本 規制遅れ、健康への影響も懸念

近年、多くの環境対策が後手に回っている日本だが、中でもレジ袋の規制遅れが著しい。

世界では既に67カ国で、禁止や有料化などの措置が取られているという。

この数は既に導入済みの国で、導入することが決まっている国(例えばモンゴルなど)も合わせると、かなりの数に上る。

日本のレジ袋対策は、いまだに事業者の「環境意識」に任されているため、自治体が努力して有料化協定を結んでも、「顧客離れ」などを理由に協定から離脱するスーパーも少なくない。コンビニにいたっては、大手チェーンなどはこれまで協定の席にすらつこうとしなかった。

レジ袋の素材であるポリエチレンは、PET樹脂などに比べても化学物質を引きつける力が強く、しかもすぐに劣化し、ボロボロになる。マイクロプラスチックの大きな発生源の1つだ。

有害化学物質を吸着したマイクロプラスチックを食べた生物への影響や、魚介類をとおしてヒトの健康への悪影響も懸念される。

かつて、海洋ごみ問題の先駆者である北海道大学の小城先生が、海のプラスチックごみの害について、ジワジワシンドロームだとおっしゃっていた。影響がジワジワと浸透し、人間が海洋プラスチックの被害に気付いた時には既に手遅れになっているだろうとのことであった。

レジ袋は顧客サービスではなく、マイクロビーズと同様の有害物質だということに、日本政府も早く気付き、手を打つべきだろう。

<レジ袋規制国数についての出所>

東京新聞(2018.6.30夕刊)「使い捨てプラ 日本規制遅れ 世界60カ国以上で生産禁止や課金」↓

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201806/CK2018063002000276.html