最近パラオの環境対策が、島嶼国の間で注目を集めているという。
例えば、飲料容器の散乱を防止するため、少し変わった飲料容器の「デポジット制度」が導入されている。
国により飲料に課金されたデポジット(10セント)の半額は、飲料容器を持参した人に支払われるが、残りの5セントのうちの半分(2.5セント)はリサイクルセンター(回収施設)の手数料に、もう2.5セントは国の環境事業などに使われる。
カナダの4つの州で行われている「ハーフバックデポジット」(預り金の半額を消費者に返金し、残りの半額をデポジット制度の運営費用や州の環境対策などに使用する)と形は少し似ているが、それとも少々異なるユニークなデポジット制度である。
そのパラオで、2017年12月7日から入国者に対し、環境を守ることを誓約する「パラオ・プレッジ(誓約)」を求め始めた。まだ拒否した旅行者はないようだ。
近年、旅行者の増加に伴い、サンゴを破壊したり、海にペットボトルを投げ込んだり・・など旅行者による環境破壊が目立った。ウミガメの甲羅を持ち帰る旅行者もいたようだ。
そのため、危機感を感じた女性達(メレンゲサウ大統領夫人とマーケティングに詳しい4人の女性)が環境誓約を考案したとのこと。
誓約の内容は次の通り
パラオの皆さん、
私は客人として、皆さんの美しく
ユニークな島を保存し
保護することを誓います。
足運びは慎重に、行動には思いやりを、
探査には配慮を忘れません。
与えられたもの以外は取りません。
私に害のないものは傷つけません。
自然に消える以外の痕跡は残しません。
違反者には罰則(最大100万ドル)もあるそうだ。
<参考>
日経ESG(2018.7)「入国に「環境誓約」義務付け」
Forbes Japan(2017.12.19)「パラオ政府、観光客に「環境を守る誓約書」のサイン義務付け」↓
https://forbesjapan.com/articles/detail/19004
駐日パラオ共和国大使館↓