瀬戸内海4県から年間60トンのプラごみが回収できず海へ どんな意見交換をしたの?

瀬戸内海に面する岡山・広島・香川・愛媛の4つの県から出た海洋プラスチックごみのうち、回収できなかったごみが年間約60トンあったそうだ。

日本財団が4県と取り組んでいる海洋プラスチックごみ対策のプロジェクトで、2020年11月から2021年4月にかけて、4県にある河川の全長およそ1200キロでごみの調査を行った。

その結果、年間388トンのプラごみが海洋に流れ出していると試算された。

しかし、これまでに公的機関やプロジェクトなどが回収したプラごみは年間322トン。従って、約60トンのプラごみが回収できなかったと考えられるという。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/20240515/4020020278.html

大雑把とはいえ、約60トンという数字が把握できたのはよかったと思うが、このニュースに違和感を覚える。

日本財団のプロジェクトの一環で、県内の中・高校生およそ80人が岡山市に集まり、これについて話し合われたようだが、このNHKニュースを見る限り、その結論は「みんなでごみ拾いに取り組もう」ということだったようだ。

もちろん清掃活動は重要だ。しかし、高校生が話し合ったならば、ごみの出ない法整備、たとえば「散乱しやすい使い捨てプラスチックを禁止しよう」とか「飲料容器はデポジット制度で回収しよう」、あるいは「マイボトル・マイカップ・マイ弁当容器を利用できるよう店に働きかけよう」などのような根本的な内容にまで踏み込んでほしいものだ。

落ちていたプラごみにどのようなものが多いかは、把握できたのだろうか?

米企業、本体から落ちないPET製のペットボトルキャップを開発 キャップと本体を同じ材質に

米カリフォルニアのウェストサクラメントに本拠を置くOrigin Materials Inc.は、ポリエチレンテレフタレート(PET)製のテザードキャップを開発した。

まもなくEUでは、EUシングルユースプラスチック指令により、開栓時にキャップが本体からはずれてしまうタイプのペットボトルの販売を禁止する。

ペットボトルキャップの散乱は世界中に多いことから、この指令は欧州に留まらず、世界中に影響すると考えられる。

しかし、ペットボトルのキャップは通常ポリエチレンやポリプロピレン製だ。リサイクル時に比重などによりPETと分離できるとはいえ、そのまま出されることを懸念するリサイクル事業者の声もある。

キャップもPET製であるほうが、リサイクル事業者にとってはリサイクルしやすいし、ペットボトル利用者にとってもよいことだろう。日本のようにしつこく、キャップをはずしてから回収に出せと、まるでキャップの散乱を助長するかのような「指導」をする国は多くないと思われるが、それでも材質の異なるものを一緒に回収に出すのは気が引けるという人は多い。

この度、オーランドで開かれたカンファレンスで発表されたキャップは、従来のキャップに比べ「優れた性能を提供し、製品の貯蔵寿命を延ばし、軽量化を可能」にするという。

しかも、100%PET製で、バージンPETであろうとリサイクルPETであろうとバイオマスPETであろうと、どんなPETからも製造できるとのこと。その上、キャップを開閉しても本体から落ちないタイプだ。

日本で販売されているペットボトルのうち、キャップが落ちないタイプのものはまだ少ない。しかし、国内でもペットボトルキャップの散乱は多い。PET製キャップがあるならば、キャップが落ちないタイプのペットボトルを売らない理由はもうないはずだ。

<出典>

https://www.recyclingtoday.com/news/origin-materials-introduces-tethered-pet-beverage-cap/?utm_campaign=Plastics+Recycling+Report&utm_source=05%2f09%2f2024+-+Unilever+updates+plastic+goals+%7c+Plastics+Industry+Association+announces+award+winners&utm_medium=email&utm_term=https%3a%2f%2fwww.recyclingtoday.com%2fNews%2forigin-materials-introduces-tethered-pet-beverage-cap&utm_content=547419&isid=3633CF&eType=EmailBlastContent&eId=7d931343-fc61-44ea-b0a3-12099d53ba7f

日本の今年のオーバーシュートデーはまもなく。地球1個分の暮らしにはほど遠い

エコロジカル・フットプリント(以下、エコフット)は、人間が消費する量(需要)と地球が生産する量(供給)を比べる指標だ。

人間が地球の供給量を上回らず、地球1個分で暮らしている限りは、気候変動や森林破壊、プラスチック汚染などは起きなかったはず。しかし、今は地球の生態系サービスの量以上に人間は資源を使い、CO2を放出している。

そのせいで、いろいろひずみが生じ、環境問題も起きてしまった。

人間の活動が、生態系の再生能力を超える日がオーバーシュートデーだ。その日以降の暮らしは赤字の状態と同じで、私たちは子孫に借金をしながら暮らしていると考えられる。

昨年、世界のアースオーバーシュートデーは8月2日だった。

今年のオーバーシュートデーはまだ不明だが、日本のオーバーシュートデーは5月16日とのこと。まもなくだ。

新年からまだ半年も経っていないのに、私たちはエコフットの小さい国や子孫にツケを回しながら、赤字状態で暮らすことになる。

https://overshoot.footprintnetwork.org/newsroom/country-overshoot-days/

マザーツリーの著者来日 5/27講演会のお知らせ

世界的大ベストセラー『マザーツリー 森に隠された「知性」をめぐる冒険』の著者が来日し、講演するそうだ。対面とオンラインのハイブリッド形式とのこと。

以下、転載↓

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日 時:2024年5月27(月)15:30-17:30
   (対面開場は15:00、オンライン開場15:25)
開催方法:対面とオンラインのハイブリッド形式
対面参加:聖心女子大学 ブリット記念ホール
    (東京メトロ日比谷線広尾駅 4番出口から徒歩1分)
オンライン参加:Zoomウェビナー
参加費:無料
プログラム:
 講演1 スザンヌ・シマード氏「Mother Treeと菌根菌ネットワークから見る
     BC州の森林の価値と役割(仮)」
 講演2 レイチェル・ホルト氏 「BC州の森林政策、ペレット産業・政策の
     『持続可能性』の課題(仮)」
 質疑応答 コメント:中静 透 氏(東北大学名誉教授)
主催・お問合せ:一般財団法人 地球・人間環境フォーラム
  (担当:鈴嶋・飯沼、E-mail:event[a]gef.or.jp)
共催:Mighty Earth
協力:心女子大学グローバル共生研究所、ウータン・森と生活を考える会、
バイオマス産業社会ネットワーク(BIN)、熱帯林行動ネットワーク(JATAN)

※日英同時通訳付き
※タイトルと内容は予告なく変更になる場合があります。

カナダ・ブリティッシュコロンビア(BC)州の森林は、巨木がそびえ、膨大な炭
素を蓄積し、森林トナカイやハイイログマなどの大型哺乳類が生息する生物多様
性豊かな地域です。

気候変動や生物多様性の危機を回避するために、この地の森林の保全は極めて重
要です。

しかし、同州の原生林や天然林は、大面積の伐採や近年続く山火事により、急速
に劣化しています。皆伐と火災に弱い針葉樹のみの植林など、同地の森林施業に
も原因があると指摘されています。

この度、昨年1月に邦訳された世界的ベストセラー『マザーツリー 森に隠された
「知性」をめぐる冒険』の著者スザンヌ・シマ―ド氏が来日し、研究成果を踏ま
えて、BC州の森林生態系の状況とその価値についてご講演いただきます。

一方、日本では再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の支援の下、BC州
から木質ペレットを輸入し、バイオマス発電の燃料として燃やしています。

私たちの再エネがカナダの森林に依存しているのです。

セミナーでは、シマード氏の研究イニシアチブ(マザーツリー・ネットワーク)
のアドバイザー、レイチェル・ホルト氏に、現地の森林政策や木質ペレットの持
続可能性の課題についてもお話しいただきます。

森の木々が巨大なネットワークを持ちコミュニケーションしていることを明らか
にした革新的な研究に学び、BC州の貴重な森林を守り気候と生態系の危機を回避
するために、私たち日本の市民や企業、政府にどのような行動が求められるのか
を考えます。

ぜひご参加ください。

セミナー詳細:
https://www.gef.or.jp/news/info/240527canadaforestseminar/
お申込みフォーム:
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_85wwIC_9Qsi_ZMV-DTTkug
※会場参加の方も、上記URLより事前にご登録をお願いします。

お問合せ:一般財団法人 地球・人間環境フォーラム

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サッカーでPFOSが人工芝から選手の皮膚へ 人工芝によるPFAS曝露実験

アメリカでは調べたすべての人工芝からPFASが検出されている。人工芝のPFASは、サッカーをする選手たちに移るのだろうか?

その疑問を解決するため、非営利団体PEER(Public Employees for Environmental Responsibility:環境に責任をもつ公務員?)が小さな実験を行った。

南カリフォルニアの3人のサッカー選手と1人のサッカーコーチが、人工芝と天然芝の上でサッカーの試合をし、試合前後の皮膚を綿棒でこすり、PFOS(最も危険なPFASの1つ)を調べたのだ。

その結果、4人中3人でPFOS濃度が上昇した。うち1人は2倍以上になった。

一方、天然芝の上でプレーした場合では、4人中3人のPFOSレベルが低下した。

PFOSはパッケージから取り出した新しいサッカーボールにも付いていたという。

この研究ではPFOSしか調べなかったが、今後もっと対象を拡大して調べる必要がある。

PEERのカイラ・ベネット氏は「まだこんなものを使おうとしている人たちがいるなんて、あきれるばかり」と、プラスチック製の化石燃料製品を何エーカーも敷き詰めることを批判している。

フィラデルフィア・フィリーズに所属していた元野球選手の中には、チームメイトを死に至らしめた希少な脳腫瘍の背景に、人工芝の存在があるのではないかと疑っている者もいる。また、ナショナル・フットボール・リーグの選手組合は、すべての人工芝フィールドを芝生に置き換えるよう求めている(英紙ガーディアン2024.3.15)。

https://www.theguardian.com/environment/2024/mar/15/athletes-higher-pfas-levels-artificial-turf

実験結果↓

国際プラ条約会議閉幕。話まとまらず釜山の前に追加の話し合いか

第4回国際プラスチック条約会議(INC-4)が昨日、カナダ・オタワで閉幕した。

プラスチック汚染をなくすために最も効果が高いプラスチック生産制限は、やはり話がまとまらなかった。中東の産油国や中国が反対したためだ。

最後のプラスチック条約会議となるINC-5は、今年11月25日から韓国・釜山で開催されるが、それに先立ち8月末頃タイ・バンコクで追加協議になるという。

バージンプラスチックの生産制限を強く主張したフィリピンなどの提案に多くの国が賛同した。フィリピンはプラスチック汚染で最も苦しんでいる国の1つだ。

プラスチックで儲ける国と、プラスチック汚染に苦しむ国の間で、落としどころは見つかるのだろうか。

プラスチックで儲けようとする国や企業は、プラスチック汚染や気候変動で苦しむ国々のことはもちろん、自分の子や孫たちが苦しむことさえ気にしないようだ。

SDGsのゴール「誰1人取り残さない」はやはり難しいと、現地に参加していたNGOらの話を聞いてつくづく思う。

電池の捨て場所がない!不十分な拡大生産者責任

電池を使い捨てするのはもったいない、と充電式小型電池(ニッケル水素電池)を使用していた。

まだ出始めの頃に買ったものがもうほとんど役立たなくなったので、処分しようと処分先を探した。大手電気屋などの回収店は、近隣には見当たらない。仕方なく、相模原市が回収を始めたところへ持って行こうとしたところ、電気屋よりももっと遠方にしかなかった。

なぜ電池1つ捨てるのに、バスや電車を乗り継がなければならないのか??

すべての販売店に回収義務がないのはおかしい。また、通販で販売していたものは、着払いでリサイクル先に送り返せるようにすべきではないか。

リチウムイオン電池によるごみ収集車や清掃施設、リサイクル施設の火災が増えている。

リチウムイオン電池の回収場所もニッケル水素電池と同様、極端に少ないから、わかっていてもごみと混ぜて捨ててしまう人が多いのだろう。

日本の拡大生産者責任は一体なぜこんなに不十分なのか、とつくづく思う。

こんなものにもPFAS?! ハサミも粘着テープも焼き網も

あるPFASの資料に、PFAS使用例として「セロファンテープ」とあった。

まさか!と思い調べたところ、セロハンテープにPFASが使われているかはわからなかったが、その過程でフッ素加工された粘着テープとハサミを見つけた。

粘着テープは我が家にもあるタイプのもので、「フッ素樹脂粘着テープ」として各種売れられている。「フッ素樹脂フィルムを基材とし、滑り性や絶縁性など、フッ素樹脂の特性に加え、柔軟性や表面平滑性に優れたテープです」とのこと。

フライパンのフッ素樹脂加工と同様、TEFEを使っているそうだ。

また、「フッ素ハサミ」や「フッ素コートハサミ」などと書かれたものも多数売られていた。「テープやのりでベタつきにくく、汚れやサビにも強い」と書かれている。確かに、我が家で使っているハサミもこのタイプだ。

フライパンのように食品と触れるわけではないけれど、こんなによく使う日用品にまでPFASが使われていたとは・・・と驚いていたら、2日に1度は使用しているグリルの焼き網もフッ素樹脂加工されていた。

TEFEならば分子量が大きいから体に入っても吸収されることはなく体外に排出される、とは言われているが、少なくとも焼き網のように高温で食品と接触するものには使ってほしくない。

フライパンや炊飯器、ホットプレート、ポット、化粧品、衣類、人工芝などは気をつけていたが、もはや個人では防ぎきれないほど、市販品はPFASまみれだ。

日本もEUやアメリカのように、PFASに対する厳しい規制を早急に検討してほしい。

ピーファスって何?今さら聞けないPFASの基礎 Q&A

「ダイオキシン問題を超えた」と思うほど、私の周りはPFASで盛り上がっている。それもそのはず、相模原市には2カ所以上の汚染源がある、とPFAS研究の第一人者である京都大学の原田浩二先生から指摘されている。

しかし、「それ何?」という人もまだまだ多い。この聞き慣れない化学物質名の氾濫に戸惑い、腹立たしく(胡散臭く?)思っている人もいるようだ。メディアの報道でも、時々エッ?と思うようなことが書かれている。

そこで、PFASについて少し簡単に解説したい。

Q1.PFAS(ピーファス)って?

⇒国際的に定まった定義はまだありません。環境省は『有機フッ素化合物のうち、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物を総称して「PFAS」と呼ぶ』といっています。難しい定義はともかくとして、簡単にいえば、炭素とフッ素が結合した有機化合物です。有名どころはPFOS(ピーフォス)とPFOA(ピーフォア)。PFOSもPFOAもPFASの一種です。

Q2.4700種とか1万種以上とかいろいろ違う数字が飛び交っていますが、どっちが本当?

⇒経済協力開発機構(OECD)の報告(2018 年)で約4700物質のPFASが特定されました。しかし、その後PFASの定義が変わったこともあり、今では日本の環境省も「1万種以上」といっています。

Q3.泡消火剤に入っていると聞きますが、家庭用の消化器にもPFASが入っているの?

⇒いいえ、家庭用の消化器にPFASは入っていません。

Q4.PFASはどういう害があるの?

⇒発がん性や環境ホルモン作用などが指摘されています。アメリカの科学者委員会は、PFOA曝露と高コレステロール値や腎臓がん、甲状腺疾患、海洋性大腸炎、妊娠高血圧症とは「関連性が高い」と結論付けています。デュポンでPFAS製造に関わっていた妊婦7人のうち、2人の赤ちゃんの目が生まれた時から明らかな異常がみられました。詳しくは『毒の水』(ロバート・ビロッド著, 花伝社, 2023年)をお読みください。

また、北海道のコホートに2002~2005 年に参加した母子 428 組を対象とした調査では、母体血清 PFOS 濃度と子どもの出生時体重に負の関連が認められたそうです。また、PFOSは早産のリスクとも関連が認められています。

スウェーデンや中国の調査でも、母体の血清中のPFOSとPFOA濃度は、赤ちゃんの低出生体重と関連が認められています。(食品安全委員会のパブコメ資料よりhttps://www.fsc.go.jp/iken-bosyu/pc1_pfas_pfas_060207.data/pc1_pfas_pfas_060207.pdf)

Q5.なぜ「永遠の化学物質」と呼ばれているの?

⇒炭素とフッ素の結合が強く、自然環境下でなかなか分解しないためです。経済産業省の化学物質審議会に提出された資料では「自然環境条件下の水生環境内では、PFOAは92年以上(最もありえるのは235年)の半減期を持ち、直接的な光分解はみられない」と書かれています。また、「大気中の寿命は、短鎖ペルフルオロ酸のヒドロキシル反応による分解から、その分解半減期は約130日と推定されている」と書かれています。分解しにくく、高い蓄積性があります。

Q6.PFOSとPFOAはどう違うの?

⇒PFOSは撥水・撥油剤の原料や泡消火剤などによく使われています。汚染源が米軍基地や飛行場の場合、地下水はPFOS濃度が高いです。一方、PFOAはダイキンによると、界面活性剤としてフッ素樹脂製造時の助剤等に利用されていたそうです。また、PFOAを使用した化学製品は「撥水・撥油剤、防汚剤等、私たちの身近な製品(繊維、電子基板、自動車、食品包装紙、石材、フローリング、皮革、防護服等)に使われていました」とのこと。そのため、ダイキンやデュポン、3M(スリーエム)などのメーカーが汚染源の場合は、周辺の地下水はPFOA濃度が高いです。

⇒PFOSは2009年、「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」(POPs条約)の「廃絶」等の対象に指定され、2010年には日本でも「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」(化審法)により、原則として製造・輸入が禁止されました。

PFOAは、2019年にPOPs条約の「廃絶」等の対象になり、2021年10月には化審法で製造・輸入が禁止されました。

⇒PFOSもPFOAも禁止されたとはいえ、いまだに高い濃度で検出されています。米軍横田基地では、代替品として導入した泡消火剤にもPFOSやPFASが使われていました。それぞれ1リットル当たり最大80万ナノグラム含まれていると米軍の製品説明書に書かれていたそうです(東京新聞2023.11.14)

https://www.tokyo-np.co.jp/article/289798

Q7.他にどんなPFASがあるの?

⇒PFHxS(ピーエフヘクスエス)がPFOSやPFOAの代替品として使われましたが、PFHxSも2022年にPOPs条約会議で規制され、化審法でも2024年2月から原則製造禁止です。輸入禁止は同年6月の予定です。

また、フライパンのフッ素樹脂加工はPFTEが使われています。PTFEは分子量が大きいため、胃などの消化管を通り抜けることが難しく、体内に吸収されにくいそうです(PFOAは約400であるのに対し、PTFEは1万以上)。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/263505

しかし、体内に吸収されにくいとはいえ、フッ素樹脂加工のフライパンから放出されるマイクロプラスチック量は膨大なので、使わないに越したことはありません。

Q8.PFASの指針値は?

⇒河川・地下水等の水環境で PFOS、PFOAの暫定目標値は50 ng/L(1リットルあたり50ナノグラム)です。この他のPFASにはまだ指針値がありません。

Q9.汚染源から遠く離れて暮らしている人や、水道水が汚染されていない地域の人の血中からもPFASが検出されています。なぜ?

⇒食物からの汚染が多いと思われます。特に魚介類が多いといわれていますが、そうだとしても魚介類は体にいいので、食べた方がよいと原田先生もおっしゃっています。また、PFASは多くの製品にも含まれているので、口に入ったり吸い込んだり皮膚から吸収されたりします。

Q10. どんな製品にPFASが使われていますか?

⇒身近のものとしては、防水スプレー(スコッチガードなど)、汚れ防止機能や防水機能付きの繊維製品(制服、ソファー、アウトドア用品、飛行機の座席など)、調理器具(フッ素樹脂加工のフライパンなど)、包装材(ハンバーガーやフライドポテトの包装紙など)、化粧品(日焼け止めやファンデーション、アイメイク関連など)、その他さまざまなものにPFASは使われています。アメリカではコンタクトレンズや人工芝、サッカーボールなどのプラスチック製品からもPFASが検出されています。

とりあえず、10項目挙げました。今後も加筆予定です。

<主な参考>

環境省「PFOS、PFOA に関するQ&A集」(2023年7月時点)

原田浩二・藤井由季子「PFAS汚染とバイオモニタリング、 そこから見る健康リスクについて」『生活と環境』(2023.7)

プラスチック汚染企業トップはコカ・コーラ、56社で過半を占める:サイエンス

日本を含む世界84ヶ国に落ちていたごみのブランドを調べたところ、コカ・コーラなど56社のごみが50%以上を占めていたことが、米科学誌「サイエンス」に掲載された。

調査期間は5年間で、2018年から2022年にかけ行われた。10万人以上のボランティアが調査に参加し、ごみのブランド名を調べた。

その結果、トップはコカ・コーラのごみで全体の11%を占め、続いてペプシコが5%、ネスレとダノンがそれぞれ3%、米たばこ大手アルトリア・グループの2%。これだけで24%を占めている。

企業のプラスチック年間生産量とプラスチック汚染の間には、明確で強力な関係があり、食品・飲料会社が不釣り合いに大規模な汚染者となっているとのこと。

「最大の汚染者による寿命の短い使い捨てされるプラスチック製品を段階的に廃止すれば、世界のプラスチック汚染は大幅に削減される」ことが判明した。

<出典>

https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.adj8275