カナダ・ケベック州のデポジット制度が、2022年秋から段階的に拡大される。
日本ではなぜかデポジット制度というと「ドイツ」の話がすぐに出るが、ドイツより実はカナダの方が、デポジット制度の歴史が長い。
ちなみに、欧州がEPR(拡大生産者責任)と言い出すよりずっと前から、カナダでは「スチュワードシップ」(EPRと似ているもの)がかなり定着していた。
カナダのデポジット制度は、州により少しずつ対象や方法などが異なり、わかりにくいためか、日本ではあまり有名ではない。しかし、牛乳パックまで対象にしている州もあるほど熱心な州も多い。
その中で、ケベック州はこれまであまりデポジット制度対象容器の種類が多くなく、熱心ではなかった。対象はワンウェイのソフトドリンクとビールの容器のみで、水やワイン、スピリッツ、ジュース(果汁100%)、牛乳など乳製品の容器は対象外。
ワンウェイのガラスびんは450mL以下のみ対象だった。
しかし、来年秋から対象を拡大する計画だ。
「100ミリリットルから2リットルのサイズのすべての容器は、金属、プラスチック、またはガラス製のものを含め、デポジットの対象となります。ワインとスピリットのボトルは、それぞれ0.25ドルで交換できます。他のボトルは$ 0.10」とのこと。
これまで返却はスーパーなど小売店だったが、小売店のみではこれだけ多くの容器を回収できないため、デポ(専用のデポジット対象容器回収所)も開設する計画だ。
環境保護団体は、この決定を「大きな前進」であると称賛しているとのこと。
<出典>
CBC(2021.8.18)Quebec aims to double recycling capacity with machines that accept wine bottles, cartons and plastic
https://www.cbc.ca/news/canada/montreal/glass-consigne-1.5445587