昨夜、武蔵野市のクリーンセンターを見学し「ごみピット」を見ながらバーを楽しんだ。「gomi_pit BAR」は、見学後にごみピットを見ながらお酒とショーを楽しめる一種のエコツアーだ。
2017年度グッドデザイン賞を受賞しただけあり、クリーンセンターはなかなかお洒落な建物。
クリーンセンター自体は、一般的なストーカー炉だが、最新なので小さいにも関わらず20.5%の高効率発電。
しかもコジェネ(ガスコージェネレーション)だから、災害時にも活躍できるとのこと。
窒素酸化物などの排出量はリアルタイムで表示される(国の基準よりも厳しく管理されているそう)。
市役所や体育館など周辺施設に電気や蒸気を提供しているが、災害時になると焼却炉は一旦停止。安全確認後、再稼働させる際のスタート発電としてコジェネを利用し、避難者のいる市役所や体育館に電気を提供できるのだとか・・
見学したクリーンセンターは完成していたが、付帯設備(旧クリーンセンター跡地利用)は2年後の完成だそうだ。
すべて完成すると、市役所の隣りが一大ごみ処理アミューズメント施設?(環境啓発施設もできる)になるようだ。
昨日は市内在住の見学者は少なく、他地域からの見学者が多かった。全国各地から応募があったとのことで、参加者は抽選で決められた(私は一度落選したが前日に辞退者がでて復活当選した)。全国的に話題になった企画のようだ。
ワンドリンクサービスで、他のドリンクやおつまみは実費。ドリンクもおつまみも「地産地消」と「廃棄物」を意識したもの。
筆者の飲んだカクテルは残りモノの大根の皮と梅酒の梅を利用して作ったもので、まろやかな大根おろしの味がして、とても美味しかった。他に「廃キノコとハチミツのカクテル」(正式名称は少し違うかも?)やクラフトビール(これは廃棄物利用ではなく地産地消)などもあり、どれも惹かれたが飲んでいない)。
バーの様子はチラシにあった通りで、ごみピットをガラス越しに眺めながらお酒とショーが楽しめる。
資料によると、平日の昼間ならば個人は自由に工場見学ができるようで、受付スタッフと貸出用タブレット、それからPepper君が見学をサポートしてくれる(団体は要予約)。
焼却炉は「迷惑施設」だが、排ガスの有害物質基準値を厳しくし、近隣に電気や蒸気を提供し、災害時にも役立つならば、家の近所にあってもよいと思えるかもしれない。
ゼロ・ウェイストを目指し、焼却炉をなくしたいが、現状で焼却をゼロにできない地域は多い。それならば、武蔵野市のようなクリーンセンターの「見せる化」は、他地域の良い参考になりそうだ。
とはいえ、日本には焼却炉が多すぎる。焼却炉もごみももっと真剣に減らすべきであることはいうまでもない。
武蔵野市のチラシ↓
<写真>武蔵野市クリーンセンター ごみピット