横須賀に廃プラの巨大リサイクル工場ができる?!

横須賀に国内最大規模の廃プラスチックのリサイクル工場ができるそうだ。市長が喜んでコメントまで寄せているが、喜ぶ市民ばかりではないだろう。

「本プラントは年間約4万トンの処理能力があり、年間約2万4,000トンの再生ペレットの生産能力を有する、国内最大級のプラスチックのリサイクルプラントとなる予定」とのことだが、4万トンの廃プラで2万4000トンものペレットなどできるものだろうか?

石灰石が多少混じったものも搬入されるらしいが、そんなものはごくわずかだろうから、ほぼ廃プラだ。

容リ協会の最新データによると、容器包装リサイクル法の材料リサイクルで引き取られたプラスチック製容器包装は37.4万トン、うち再商品化製品利用製品は18.5万トンだ。つまり50%は残渣ということになる。

https://www.jcpra.or.jp/recycle/recycling/tabid/428/index.php

横須賀にできる工場は材料リサイクルの工場だから、もしここが家庭からのプラスチック製容器包装を引き取った場合、せいぜい2万トンのペレットしかできない。2.4万トンのペレットを作ろうと思えば、質の安定した産業系の廃プラを持ってくる必要がある。

それとも、来年度から施行される製品プラスチックと容器包装プラスチックの一括回収で、容器包装プラよりも良質の廃プラが集まると見込んでのことだろうか?

以前、兵庫県三木市の大栄環境のリサイクル工場を見学したことがあるが、山の中の広大な敷地に建っていた。固形燃料などを主に作っている大規模な工場で、周辺住民が憩える温浴施設まで備えていた。

横須賀にはそれほど広い敷地はないだろうから、ところ狭しと工場が建つのだろうか?材料リサイクルできる分は約半分だから、当然残渣(リサイクルできない廃プラ)を燃やす焼却炉も必要なはずだ。

焼却施設も同じ敷地内にできるのだろうか?

廃プラを海外へ送る時代ではないから、材料リサイクル工場はどこかには必要だ。だが、杉並病や寝屋川病の例もある。人の多い地域に廃プラ関連の施設ができるのは、やはり不安だ。

やはりプラスチックは使わないに限る。いくら材料リサイクルしても、「脱炭素」とは無縁だ。極力使わないようにしたい。

<出所>

https://news.biglobe.ne.jp/economy/0830/prt_210830_9605455836.html

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