以前から飲料容器へのデポジット制度の導入を宣言していたマルタで、いよいよ制度の概要が固まってきた。
150m2以上の面積をもつ小売店などに350台の自動回収機を設置して回収する。大型店は設置義務があるが、小規模店は選択できる。容器を回収すれば、回収手数料として1000個で4ユーロが支払われるとのこと。
容器を返却した消費者への返金額は10セント。対象容器の材質は、プラスチック、金属、ガラスで、この制度が、同国の廃棄物管理に大きな変革をもたらすと期待されている。
今年の12月から開始される予定だ。
海ごみ対策のため、世界では次々とデポジット制度が開始、あるいは開始予定となっている。
インドのマハラシュトラ州でも、バイバック制だったはずが、いつのまにかデポジット制度に代わり、既に開始された。イギリスでも昨年開始が決まり、今まさに制度の詳細が検討されている。オーストラリアではもうほとんどの州で開始された。
これらの国々の多くは、以前空き缶散乱が問題となったときにデポジット制度を開始しようとしたが、飲料メーカーらの強い反対により開始できなかったところだ。
昨今の海洋プラスチック汚染問題の厳しい現状に、さすがの反対派たちも、デポジット制度に反対することはかえって消費者の反発を招き、不買運動に発展する恐れがある、と判断したのだろう。コーラ会社も昔ほどは反対していないように見える。
日本も今年、デポジット制度についての議論が再開されることを強く願っている。
<参考>
TIMES MALTA(2018.10.23)Significant reduction in plastic waste expected with beverage refund scheme;
https://www.timesofmalta.com/articles/view/20181023/business-news/significant-reduction-in-plastic-waste-expected-with-beverage-refund.692322
TVM(2018.12.12)10c refund for disposal of plastic, metal and glass bottles in special depositories – PM;
10c refund for disposal of plastic, metal and glass bottles in special depositories – PM