NHKあさイチで8/2「化学物質過敏症」放送。相模原市では五十嵐議員が「化学物質過敏症、香害、喫煙・・」について質問

NHKでは、7月12日の「おはよう日本」での香害特集に続き、あさイチで8月2日、化学物質過敏症を取り上げるそうだ。

今度の担当ディレクターは、日本臨床環境医学会環境過敏症分科会代表の北條先生など専門家を取材したり、学会にも参加されたりして勉強したそうだから、内容は期待できるかも?

小学生と高校生の患者さんへの取材と専門医の医師がスタジオに登場して説明する形で放映されるようだ。

一方、相模原市でも6月議会で、五十嵐千代議員が議会の一般質問で「香害」と「化学物質過敏症」「公園を喫煙にすること」などについて取り上げたとのこと。

相模原市議会中継

https://smart.discussvision.net/smart/tenant/sagamihara/WebView/rd/result.html?keyword=%E5%8C%96%E5%AD%A6%E7%89%A9%E8%B3%AA%E9%81%8E%E6%95%8F%E7%97%87

中継を聞いたところ、あやふやな答弁に対し鋭く切り込んでいて、なかなか良かった。

五十嵐議員は「香害をなくす議員の会」には入られていないようだが、知識や情報は持っていそうだ。

「香害をなくす議員の会 名簿」↓

市側は、化学物質過敏症について住民に周知するため、図書館などの公共施設に県が作ったリーフレットをポスターサイズで貼っていると回答していたので、今度確認しに行こうと思う。

『神奈川県のリーフレット「化学物質過敏症を知っていますか?」』↓

神奈川県「化学物質過敏症を知っていますか?」

https://www.pref.kanagawa.jp/docs/nf5/kabin2.html

また、相模原市の場合、禁煙にしている公園は相模原スポーツ・レクリエーションパークのみだそうだ。しかし、公園で喫煙されたら子どもの健康に悪いし、吸い殻が落ちていても困る。すべての公園を早急に禁煙にしてほしい。

アイルランドのデポジット制度、来年2月開始予定

アイルランドは、来年2月にデポジット制度を開始する予定だ。アイルランド銀行がこのスキームに関わるという。

500ミリリットルまでのペットボトルと缶のデポジット額は15セント、それを超える場合は25セント。返却には、自動回収機を利用することもできるし、レジも利用できるそうだ。

アイルランドでは、既に90%以上の生産者と2,500以上の店舗がデポジット制度に参加表明しているようだ。

<出所>

ペットボトルと鉄くずで作った巨大亀がインドに登場 啓発効果は?

街路から回収された約600kgの廃ペットボトルと700kgの鉄廃棄物から作られた全長9メートルものカメが、インド・チェンナイ市の浜辺に登場したそうだ。

カメの中に入れるとのこと。

インドの英字日刊紙「ザ・タイムズ・オブ・インディア」による取り組みで、使い捨てプラスチックに対する人々の意識を高めるために作られたという。

こういう話は面白いけれど、啓発になるかは疑問だ。多くの人はこれを見て面白がるだけで、使い捨てプラスチックを使わないようにしよう、とまで考える人は少数派だろう。

いつ撤去するつもりか知らないが、展示中のカメから少しずつ、紫外線で劣化したマイクロプラスチックが大気へ放出される。

しかも、ペットボトルから溶け出したフタル酸エステルなどの化学物質が砂浜を汚染しそうだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2bf72ae358fbd729aba95c95d8a2b841b3dcdd31

豪ビクトリア州、今年11月からデポジット制度開始

オーストラリアでは既にすべての州がデポジット制度を開始済みか、これから開始予定だ。

まだ開始していなかったビクトリア州では2021年10月27日、2030年までにすべての材料の80%を埋立地へ送るのをやめる(埋立地から転用する)という目標を達成するために、デポジット制度を設定する循環経済(廃棄物削減とリサイクル)法案を可決した。

いよいよ今年11月からデポジット制度を開始するそうだ。

デポジット/リファンド金額は10セント。

これによりビクトリア州は、飲料容器デポジット制度を実施するオーストラリアで最後の州になる。

<出所>

https://www.bottlebill.org/index.php/current-and-proposed-laws/australia/victoria?eType=EmailBlastContent&eId=178c3d61-fa1f-4ccf-99c3-72cf4944151a

デポジット制度が飲料容器に与える影響に関するレポート発表。日本のペットボトル回収率は本当?

CRIとReloopは今月、世界中の実際のデータをもとに、デポジット制度が導入または対象拡大後、または預金額の増加前後に、市場での一人当たりの容器入り飲料の売り上げがどう動いたかを分析したレポートを発表した。

名前などを登録したら無料でダウンロードできるようだ。

https://www.container-recycling.org/index.php/publications/drs-impact-on-sales?eType=EmailBlastContent&eId=178c3d61-fa1f-4ccf-99c3-72cf4944151a

まだレポートを読んでいないが、デポジット制度には消費量を減らす効果がなかったと書かれているようだ。

この説明文に

「デポジット制度の新設・拡充のみが飲料の売上に影響を与えるという決定的な証拠はなく、デポジット制度が売上減少につながるという飲料業界の懸念は根拠のないものであることが示唆された」とある。

残念な結果だが、これで飲料業界がデポジット制度に前向きになってくれれば有りがたい。

経済学的には、デポジット制度には消費量を減らす効果があるはずなので、私はあると信じているが、実際ここまで飲料需要が延びてしまうと(飲料購入が当たり前になってしまうと)、その効果は限定的なものだというのは理解できる。

また、「飲料の売上変動には多くの複雑で多面的な要因が寄与しており、売上の増減をデポジット制度のみに帰することはできない」とのことだが、これも当然だろう。

いずれにしても、デポジット制度により回収率が劇的に向上することはわかっているので、日本も早くデポジット制度にすべきだ。

デポジット制度にせず、「日本は既に高い回収率を達成している」などと90%以上の回収率があるとするデータなど、一体誰が信用するだろうか。

デポジット制度の導入国へ行くとよくわかるが、90%の回収率というのは、少なくともすぐに拾えるところには飲料容器がまったく落ちていない状態だ。もし落ちていたら、お金が落ちているのと同じだから、必ず誰かが拾う。

日本では、あちこちにペットボトルや空き缶が散乱し、可燃ごみの中にもペットボトルや空き缶が入っている。相模原市などは廃油をリサイクルに出すときは、ペットボトルに入れて出すことが奨励されている。

https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/shisei/1026875/faq/gomi/1002514.html

廃油を入れたペットボトルなど、絶対リサイクルには回らない。

相模原市以外でもペットボトルによる廃食油回収をしている自治体は多い。このような状況で、90%以上回収しているなどといわれても、一体誰が信じるのか?

有機フッ素化合物の記事でいただいたコメントへの返信

昨日、「有機フッ素化合物のパンフレットがわかりやすい」の記事に下記のコメントをいただきました。

「日本全国にどの位保管されているのですか・・

泡消火器というが家庭の消化器も該当するのですか。
形状は,粉末なのですか、液体なのですか、気体なのですか。」

そのままコメントを承認しようとしましたが、そのまま承認すると、ニックネームではなく、コメント者の本名がアップされそうだったので、とりあえずここでご紹介・ご返信させていただきます(もしそのままアップした方がよければ、お手数ですが再度ご連絡ください)。

家庭用消火器については、神奈川県のサイトに下記のように書かれています。

https://www.pref.kanagawa.jp/docs/pf7/suisitu/joukyou/yuukihussoqa.html#q5-1

「自宅の消火器にも有機フッ素化合物が使われているのですか」:

「家庭用として一般的な粉末消火器にはPFOS及びPFOAは使われていません。
その他、過去に製造された中性強化液消火器や機械泡消火器については、PFOS又はPFOAを含有している場合があります。御心配な方は、一般社団法人日本消火器工業会のホームページで御確認下さい。」

この書き方だと、PFOSやPFOAは含まれていないようですが、その他のPFASは含まれている可能性があるということだろうと思います。

また、PFASの形状は、粉末も液体も気体もあります。

とにかくPFASは種類が多いので、何でもあり!です。(ただし、京都大学の原田浩二先生によると、現在の主なPFASはイオン性で、蒸発しにくいそうですから気体は少ないかもしれません)

使われている製品は泡消火器だけでなく、焦げ付き防止機能のあるフライパンや防汚処理されている繊維、ハンバーガーなどの食品包装、日焼け止めクリームなど多岐にわたります。

一部のPFASは禁止されても、他のPFASは現在も製造され続けていますので、すべてのPFASを早急に禁止すべき、と主張するPFAS研究者は多くいらっしゃいます。

EUでは、PFAS全般を対象とする規制案の検討が進められています。現在パブリックコメントの募集中で、規制の採択は2025年ごろの予定です。

EUの規制について↓

https://www.keidanren.or.jp/journal/times/2023/0622_06.html

<関連記事>

マイクロプラもPFASもフタル酸も含まない化粧品が販売されたらしい

今日からマイクロプラスチックや有害な化学物質など2500種類以上の成分を配合しないで作ったスキンケア化粧品が販売されたようだ。

販売したのは、スキンケアブランド「CONCIO(コンシオ)。もともとアイスクリームの会社だろうか?「株式会社MALOU」が広告している。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000100287.html

広告によると、

「オランダの海洋保護団体Plastic Soup Foundationが、有名ブランド化粧品7,704点を調査した2022年の報告では、86.7%の製品にマイクロプラスチック成分が配合されていたことがわかりました。
現在、ヨーロッパでは化粧品における脱マイクロプラが進んでおり、4,500以上ものマイクロプラスチックフリー化粧品の選択肢があります」

とのこと。

化粧品はマイクロプラスチックだらけだというのはその通りで、日本ではまだマイクロプラスチックフリーの化粧品はなかなか手に入らない。ヨーロッパでは4500以上もある中から選べるというのが本当ならば、うらやましい限りだ。

販売開始されたスキンケアは、約2ヶ月分がセットで9900円、オールインワンミルククリームだけならば5500円とのこと。

https://concio.jp

マイクロプラスチックもシリコンオイルもPEG・PPGも合成香料やパラベン、PFAS、フタレート(フタル酸)なども一切含まないそうだ。

https://concio.jp/pages/wedontuse

これが本当で、美肌効果もあるならば価値があると思うが、、、どうなのだろう?試す勇気はしばらくわきそうにない。

魚大量死の原因はやっぱり「人間」?

世界各地で魚が大量死している。

原因は、大量取水や栄養過多、気候変動による水温上昇、水質汚染、そしてダムなどとのこと。

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/23/071400366/?P=1

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/23/071400366/?P=2

栄養過多は人間が肥料やごみを川に入れてしまうことによるそうなので、これも人災か。

テキサス州の川では今年、魚が窒息により大量死した。在来魚のニシンなどがまず死に、その死骸や弱ったニシンを外来種のコイが食べていたそうだ。

人間による川の使い方や気候変動が、生物多様性を著しく損なっている。

他にも人間の被害者は多そうだ。

プラスチックごみにくっついて流れた陸上生物の病原菌が海洋哺乳類などを病気にしているし、海鳥も「プラスチック症」を発症している。

市場は失敗し続けているのに、誰も打つ手を知らないようだ。せめて、個人が少しずつでも出来ることは、「地産地消」「脱プラ」「ゼロ・ウェイスト」か・・・。

カリフォルニア州、2026年からPFAS入り人工芝を禁止か 規制動向を調べてみた(補筆)

上院に回されてからの人工芝法案の動向がわからず、検索をかけていたところ、上院で作成されたと思われる下記の書類が見つかった。

よくわからないが、これで上院は通過したと言うことだろうか?あとは知事が署名するだけで禁止が決まると言うこと??

書類によると、このAB1423法案による購入禁止は2024年1月1日から始まるが、それ以前設置したものについては影響を与えない。また、本措置は「カリフォルニア大学に対し、2024年1月1日から開始される設置禁止に従うことを要求するが、義務づけるものではない」
また、「2024年1月1日以降、AB1423は、意図的に添加されたPFASまたは20ppm以上のPFASを含む人工芝を使用したフィールドの販売、設計、設置を提案する製造業者または設置業者に対し、芝の受領者に通知することを義務付けている」とのこと。

この措置では、「被覆表面」を人工芝または芝生に似た合成表面と定義している。

AB1423は、「「覆われた表面」に禁止レベルのPFASが含まれているかどうかを判断する際、関連する検査は製造後、設置前に行わなければならないと定めている」

「2026年1月1日以降、いかなる個人または団体も、意図的に添加されたPFASまたは20ppm以上のPFASを含む「被覆表面」を州内で製造、流通、販売、または販売のために提供することを禁止する」とのこと。

対象は、公共施設や、公立と市立の幼稚園や小中学校、高等教育機関だ。

知事が署名したという記事はまだ見当たらないので、まだ正式には決まっていないようだが、カリフォルニア州ではPFAS入り人工芝を、学校や公共施設などで禁止するということだろうか。

<補筆>

7月3日に更新されたカリフォルニア州の資料が見つかった。

https://leginfo.legislature.ca.gov/faces/billTextClient.xhtml?bill_id=202320240AB1423

これによると、2026年1月1日以降いかなる個人または団体も、規制されたPFASを含む覆われた表面を州内で製造、配布、販売、または販売してはならない。また、違反した場合は、最初の違反に対して最高5,000ドル、その後の違反ごとに最高1万ドルということのようだ。

公的機関や私立・公立の学校(大学含む)や保育園は2024年1月1日以降禁止は前と変わらない。2023年12月31日以前に購入した事業体には適用されないという。

生分解性プラの添加剤がミジンコの毒に

生分解性プラスチックはミジンコの死亡率を上昇させたり、子どもを減少させたりするようだ。

宇都宮大学の研究グループが、プラスチックに添加されるカルボジイミド化合物が、ミジンコに毒性を示すことを発見、米科学誌「Journal of Applied Toxicology」に発表した。

一般的な生分解性プラスチックであるポリカプロラクトン(PCL)の未分解の粒子は、ミジンコの消化管につまり、生存率を低下させる。またモノマーやオリゴマーに分解されていれば、そのようなことはなかったそう。

さらに、PCLなどのプラスチックを生産する際に、その安定性を高めるために添加されるカルボジイミド化合物の毒性を、同様にミジンコを用いて調べた結果、0.1〜1 mg/Lの濃度でほとんどのミジンコを死滅させるという比較的強い毒性を示したとのこと。

生分解性プラスチックは、やはり無闇に使わない方がよさそうだ。

<出所>

https://analyticalsciencejournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/jat.4516