スターバックス(2020年までに全世界で)やマクドナルド(英国とアイルランドのみ)など、ストローをプラスチック製から紙製に切り替えると発表するファーストフードチェーンが増加している。
アメリカン航空も、プラスチック製ストローの提供を中止すると発表した。欧州の航空会社も、国がプラスチック製ストローを禁止する方針を打ち出しているところは、早晩紙製に切り替えるかあるいは中止すると発表するだろうことは想像に難くない。
ストローが鼻に突き刺さったウミガメを押さえ、ペンチでストローを抜こうとしている動画が世界中に配信されてから、世界の流れが「たかがストロー」から「ストローは危険」という考えに大きく変わった気がする。
そんな中、日本の動きは相変わらず鈍いと思っていたところ、「プラ製ストローは日本では廃止されない?」という記事を見た。
ストローの国内トップメーカーの主張によると、コストと品質の問題らしいが、それに加えて処分方法をあげる。
欧米はごみを埋め立てるが、日本は焼却するため、埋立地からストローが流れ出すことはない、そのため日本でストローのリサイクル率を上げれば、CO2削減にもなるから問題ない、という主張だ。
しかし、今後日本がストローを焼却せずリサイクルするようになったとしても、脱プラスチックの流れは変わらないだろう。(*仮にリサイクルするようになったとしても、そのリサイクル費用を誰が負担するのか?生産者責任を適用するならば、プラスチック製ストローの価格は確実に上がりコストメリットはなくなる。)
どんなに啓発しても、ごみをポイ捨てする人はどこの国にもいる。また、自分ではきちんと処分したつもりでも、意図せず処分行程から漏れ散乱することはいくらでもあり得る。
それらが環境に悪影響を与えるならば、製品の素材を変更するか、使用を禁止するのは当然で、日本は変更しなくて大丈夫、などという根拠はどこにもない。
<参考>
産経ニュース(2018.7.13)「プラ製ストローは「日本では廃止されない」? 国内トップメーカーが主張する理由」↓
https://www.sankei.com/economy/news/180713/ecn1807130013-n1.html
ナショナルジオグラフィック(2015.8.20)「鼻にストローが刺さったウミガメを救助」↓
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/081900226/