今年から中国はプラスチックやミックス古紙などの輸入を禁止している。
輸入禁止のきっかけはドキュメンタリー映画PLASTIC CHINA (プラスチックチャイナ)だったと聞く。
中国では上映禁止になったという。なぜか日本でも上映されていない。映像に日本製のプラごみが目立つらしいから、そのためかもしれない。見たいと思っていたところ、動画で短い予告編だけ見られた。
マスクもしない現場で働く人々、11歳の少女が学校にも行かず、労働力として期待されている。日本やアメリカ、ヨーロッパなどから届くプラスチックごみは、彼らの生活の糧ではあるが、確実に健康を蝕んでいる。
中国政府の「世界のごみをもう引き受けない」という決断は正しかったと思う。
しかし、中国では出前などの利用増加で、プラスチック容器の消費量が増えているとのことである。それらの多くはリサイクルされずに捨てられている。その一部は海洋ごみにもなっているのではないか。
中国ではレジ袋を有料化したことで、レジ袋使用量を激減させたが、使い捨てプラスチック製品全般をレジ袋と同様に減らす必要がある。そうでなければ、外国のプラごみを遮断してもPLASTIC CHINAは終わらない。
とはいえ、レジ袋さえも有料化できない日本も、プラごみ大国だ。中国のプラごみ輸出禁止に戸惑い、産業廃棄物として回収された分は「熱源として利用する」という名目で、ひたすら焼却されていると考えられる。家庭からの回収分も、材料リサイクルされているのは、一部の容器包装プラスチックのみである。
使い捨てプラスチックの段階的廃止を、いち早く打ち出したフランスや台湾に比べると、日本は無策といえる。
アメリカ同様、環境より経済優先だろうと思っていたイギリスさえも、最近プラスチック削減に意欲的に取り組んでいる。マイケル・ゴーブ環境相は、レジ袋を有料化し、デポジット制度導入も決定したヒーローだ。
それに比べて、中川環境大臣は、先日のTBSでまるで他人事のようなレジ袋発言・・ヒーローになり損ねた。
中国も日本も、早急に使い捨てプラスチックを禁止する必要がある。
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