海岸漂着物処理推進法のパブコメ 開始

2018年6月22日に改正されたばかりの海岸漂着物処理推進法が、改定される。

今日パブコメが締め切られる「プラスチック資源循環戦略案」に合わせたものに改定する必要があるためだ。

しかし、まだ締め切らないうちに、既に決まったかのように、法律を戦略案に合わせて改定するパブコメを発表するのはいかがなものか。「国民の声を広く聴いて再度検討した上で、それに合わせて海岸漂着物の法律と合わない部分を合うように改定する」というのが民主的に運営される法治国家のあるべき姿のはず。

まだ国民の意見を聞いている段階で、決まったかのように関連法の改定のパブコメまで始められてしまうと、もともと国民の意見など聞く耳がない、といわんばかりに見える。

しかし、やはりパブコメには意見を言うべきだと思うので、改定案をザッと読んだところ、洗い流しのスクラブ製品に含まれるマイクロビーズについての記載などが加わったようだ。

しかし、「禁止」ではなく「使用の抑制に努める」という努力義務となっている。これでは今までとあまり変わらないのではないかと心配になる。

まだ一部スーパーやネットショップで、ポリエチレンのマイクロビーズ入り製品が堂々と売られている。これらをなくすには「禁止」にするのが一番確実だろう。プラスチック製スクラブ材の代替品などいくらでもあるのだから、禁止できない理由はないはず。

また、最近では、生分解性プラスチックを使ったスクラブ材の開発も進み、既に販売されているケースもあるのではないか。生分解性であっても、代替品のあるものはわざわざプラスチックを使う必要はないから、禁止すべきだろう。完全に分解されるまで時間がかかるのだから、生物には迷惑な話だ。

2030年までに25%しか使い捨てプラスチックを減らす気がないから、このような甘い法律しかできないのではないか、と心配になる。

マイクロビーズ入りの洗い流しタイプの化粧品は、アメリカでも2017年7月から製造が禁止されている。フランスやイギリス、韓国、台湾、カナダでも既に禁止された。

パブコメが開始されている法案には、「禁止」の言葉がなく、相変わらず緩い(ゆるい)。

「「海岸漂着物対策を総合的かつ効果的に推進するための基本的な方針」の改定に対する意見の募集(パブリックコメント)について」↓

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=195180059&Mode=0

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