映画『MINAMATA』から「香害」を考える

映画『MINAMATA』が話題だ。水俣病に注目が集まるのはうれしいが、これを機に他の公害病も思い出してほしい。水俣病、第2水俣病(新潟水俣病)、イタイイタイ病、四日市ぜんそく・・いずれも悲惨で、解決まで長い年月がかかった。まだ認定されない被害者も多いと聞く。カネミ油症事件も、公害と同じようなものだ。孫の代まで被害は続いている。

イタイイタイ病は今年、1971年の勝訴から50年ということで、地元紙(例えば、北日本新聞2021.9.26)では大きく取り上げられているが、毎日新聞を除く全国紙ではあまり取り上げられていないようだ。

1971年といえば、環境庁ができた年。この年を境に、公害は解決に向け、大きく前進したように見える。

環境庁はその後、環境省となり、仕事内容は公害についてよりも、他のことの方がはるかに多くなった。廃棄物事業も厚生省から環境省に移った。それはよいが、環境を守ることと、健康を守ることは「ベツモノ」になったようで、環境省は公害で苦しんでいる人を見ても、もはや他人事のように見えるのではないか。

「香害」は合成香料による大気汚染公害だが、環境省はいまだに真剣に香害対策取り組んでいるようには見えない。環境庁はもともと、公害対策のために生まれた省庁なのだから、もっと真剣に香り付き製品(柔軟剤など)の規制に向けて動くべきだ。

少なくとも、マイクロカプセルを使用した日用品は早急に禁止すべきだろう。

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