例外だらけのレジ袋有料化、省庁間主導権争いの果て

来年7月から開始されるレジ袋有料化だが、有料化されるレジ袋に例外が多いようだ。

例えば、植物などバイオマス原料が、わずか25%含まれていれば、有料化しなくてよい。

厚さが0.05mm以上のものも無料で配布できる。

さらに、海で分解されるレジ袋も無料配布OKだ。

サッカー台などに置かれているロール状の薄いプラスチック袋などは、ハナから有料化の対象から外された。

そもそもなぜバイオマス原料が25%以上含まれていれば、無料配布してよいのだろうか。25%分だけ石油由来のプラスチック原料が少なく、その分だけ温室効果ガス排出量は少ないのかもしれないが、それならば現在検討中のレジ袋の基準を明確にして、その基準よりも25%小さいレジ袋も対象から外さなくてはならないはず。

0.05mm以上のものならば、必ずリユースされるという保証もないのにこれも例外らしいが、海外では、レジ袋に厚さ制限を設けた結果、かえってレジ袋に使われるプラスチック消費量が増えてしまった国もある。

海洋で生分解されるレジ袋も対象外だが、いつまでに何%分解されればよいのかも明確でない。

レジ袋有料化をめぐり、省庁間で主導権争いをしたならば、もう少し切磋琢磨して、まともな法律に仕立ててほしい。

今の時期にこんなに例外(無料配布のレジ袋)が決まっているならば、導入直前にはもっと例外が増えていそうだ。

この例外になったレジ袋が無料配布され、ポイ捨てされた場合に被る環境への悪影響は、一体誰が補償してくれるのだろうか。

<参考>

毎日新聞(2019.11.2)「レジ袋有料、付け焼き刃 義務付け政府案」↓

https://mainichi.jp/articles/20191102/ddm/012/040/025000c

朝日新聞(2019.11.1)「レジ袋有料化、来年7月から 全小売店で義務化へ」↓

https://digital.asahi.com/articles/ASMB06HD2MB0ULBJ00V.html

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