海洋プラスチックごみ汚染問題対策の一環として、メーカー各社がペットボトルを再生樹脂で作るという動きが国内外で広がっている。
消費者サイドで見ると、ペットボトルは削減が最も重要であることは間違いない。しかし、メーカー側としては当然の動きだといえる。
そのため、質の高い廃ペットボトルを確保するため、さまざまな動きが展開されている。
国内では、日本コカ・コーラがセブン&アイや日本財団と連携するなど動きが活発だが、サントリーも大阪市で、ペットボトル確保に動き出した。
東大和市と同様、市の約割は広報のみだが、大阪市の方は、回収に協力した団体にある程度お金が入るらしい。要するに、古紙回収のついでに廃ペットボトルも集めると、重量換算でペットボトルも売却できるというもの。
興味深い取組だと思うが、考えてみればこれはたいして目新しいことではない。関西方面では以前からペットボトルを古紙と一緒に集団回収している地域が散見されたし、東京都足立区の資源ごみ買取市も考え方は同じだ。
本来、廃ペットボトルは廃プラであるとして、運ぶにも許可が必要であるため、「専ら物(もっぱらぶつ)*」の古紙や金属類と一緒に集団回収するのは難しい部分がある。
しかし今後はおそらく何らかの手段を講じて、集団回収でペットボトルも古紙と一緒に回収する団体が増えるのではないか。
(以下、毎日新聞)
大手飲料メーカー「サントリーホールディングス(HD)」と古紙回収業「マツダ」(神戸市)の2社とペットボトルの回収・リサイクルの新たな枠組みで連携協定を結んだ。古紙回収と同様、回収量に応じた売却益を地域に還元する仕組み。
*専ら物:専ら再生利用(リサイクル)の目的となる廃棄物として、廃棄物の運搬や処分に必要な許可が例外的に扱われる。
<出所>
毎日新聞(2019.6.8)「ペットボトル コスト減・利益還元・資源確保、三方よし サントリーなど大阪市で回収」
https://mainichi.jp/articles/20190608/ddn/041/020/015000c%20class=