アサヒの新会社に期待

飲料メーカーには失望していたが、アサヒの新会社「アサヒユウアス株式会社」は期待が持てるかもしれない。

「森のタンブラー」はリユースカップのようだし、「もぐカップ」は食べられるからごみが出ない。蔵前BLACKはよくわからないが、蔵前WHITEはパンの耳を利用しているようだ。

リサイクルや、リデュースとは名ばかりの薄肉化を大義名分にして、使い捨てを続ける他社に比べマシな気がする。

2022年1月1日より事業を開始するとのこと。

<参考>

PR TIMES「サステナブルな社会の実現に貢献する商品の販売、サービスを提供する「アサヒユウアス株式会社」2022年1月1日事業開始」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000058947.html

トルコで来年1月からデポジット制度開始(追記:延期)

トルコで2022年1月1日から、飲料容器のデポジット制度が開始される。

トルコの政策であるゼロ・ウェイストプロジェクトの一部のようだ。

これで国は、年間約1億3300万ドル(15億TL)を節約できるとのこと。飲料容器の回収場所は、ショッピングモールや大型スーパーマーケット、街の広場など、にぎやかな場所に設置されるそうだ。

日本では、最近なぜか多くの自治体が飲料メーカーに取り込まれ、産官連携?のつもりなのかわからないが、一緒に協力して質の良いペットボトルを回収し、リサイクルしようという方向に変わってきつつある。

これで自治体が支払うペットボトルの回収・選別費用全体がトータルで減っていればよいが、どうなのだろうか?企業にうまく利用されているだけではないかと気になっている。

使い捨て飲料容器については、自治体には1円も税金を使ってほしくない。回収からリサイクルまですべて企業責任ですべきだ。

<追記2023.2.7>

RELOOPの2022年レポートによると、トルコのデポジット制度開始は2023年1月まで延期されたとのこと。しかし、他の情報では、2025年まで延期されるという話もある。

<トルコについての参考>

Daily Sabah(2021.11.21)「Deposit return scheme set to join Turkey’s zero waste project」↓

https://www.dailysabah.com/turkey/deposit-return-scheme-set-to-join-turkeys-zero-waste-project/news?eType=EmailBlastContent&eId=49a74bcb-bb26-4783-9820-b51663053cc9

なぜ柔軟剤を使うの?

昨日、エアコンの取り付けに来てくれた工事の人が、信じられないほど強烈な匂いを放っていた。柔軟剤の匂いだ。本人は気づいていないようだったが、そこの家庭では、高残香性タイプの強烈な柔軟剤を使っているようだ。はた迷惑な話だ。

最近、宅配の人の衣類の匂いも気になる。宅配の人の体臭など気になったことはないが、服から匂う柔軟剤の匂いに閉口することが増えてきた。ひどい時には匂いが届いたダンボール箱にまで移っている。

今日、洗剤メーカーの営業マンとたまたま話をする機会があった。柔軟剤の中にマイクロカプセルを入れるのをいつになったらやめてくれるのか、と聞いたところ、香りが必要だと考えるお客さんもいらっしゃるからやめられないとのこと。

そうではないだろう。香りが必要だと、CMで洗脳される人がいるだけの話だ。体臭があるなどと脅されて、香りはエチケットなどと騙される人が買う。それが香り付き柔軟剤だと思う。

香りなしタイプの柔軟剤も化学物質の塊だ。洗濯で、危険な化学物質を衣類から落とすならばわかるが、洗濯でわざと化学物質まみれにして、皮膚に余計な刺激を与える・・理解できない。

最近は便利な液体石鹸も売られている。液体石鹸ならば、粉石鹸よりも使いやすいから、合成洗剤を使っている人はぜひ液体石鹸に乗り換えてほしい。そうすれば、柔らかく仕上がるので、柔軟剤を使う必要はなくなる。

不滅のペットボトル?

動画「不滅のペットボトル」を見た。最後にペットボトルがウインクするところが、正直キモい。

この動画は、なぜか気持ちを逆なでする。ペットボトルがヒーロー面しているからだろうか?

プラスチック汚染問題は日々深刻さを増している。昨年のトロント大学などの研究チームの発表によると、プラスチックごみの約11%が海に流出しているそうだ(2016年のデータを元にした推計)。ペットボトルも多数流出していることは間違いない。

2010年のデータをもとにしたジャムベックらの報告よりも、海洋へのプラスチック流出量はさらに増えている。

こんな深刻な事態なのに有効な手を打つことなく、ペットボトルをさもヒーローのように扱うこの広告は、どういう意図で作られたものだろうか。

せめてデポジット制度でメーカーが真剣に回収してくれていれば、これほど腹が立つこともないのだろうけれど・・。ペットボトルは「不滅」でないほうがいい。

「不滅のペットボトル」(全国清涼飲料連合会)↓

ネオニコ系農薬、子どもの脳に影響か

ネオニコチノイド系農薬は日本では規制されていないので、近所のドラッグストアでもいくらでも買える。

使う人が多いため、昆虫は減り、そのせいで鳥や魚も減った。それだけでなく、子どもの脳にも悪影響のある可能性があるそうだ。

宍道湖でウナギやワカサギが捕れなくなっても、飼っているハチが巣に帰ってこなくなり養蜂家が困っても、農薬メーカーによる補償はない。これっておかしいのではないか?

子どもに影響しても、当然何の補償も証拠もお詫びもない。

国は、弱い立場の被害者よりも、強い経団連に守られた農薬メーカーの儲けを守り、規制も禁止もしない。

ネコニコ系農薬を、EUのように一刻も早く禁止してほしい。

この手の放送は、農薬メーカーからのクレームをテレビ局が恐れるため、少ないが、この番組はがんばっている。

14日まで見逃し配信が見られる↓

https://tver.jp/corner/f0088281

コカコーラ、4年連続トップの汚染企業

breakfreefromplasticの2021年レポートによると、2021年のプラスチック汚染企業は、「コカ・コーラカンパニー、ペプシコ、ユニリーバ、ネスレ、プロクターアンドギャンブル、モンデリーズインターナショナル、フィリップモリスインターナショナル、ダノン、マース、コルゲートパルモリーブ」とのこと。

コカコーラは、「販売量と同等量を回収」などという「2030年ビジョン」を大々的に掲げていながら、今年も汚染トップ。これで4年連続だ。

しかし、「ESGブランド調査」によると、コカコーラは5位。この手の調査結果は、環境団体の認識とはかけ離れているようだ。

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00159/100600034/

イメージ戦略はうまいが、拡大生産者責任(EPR)は果たすつもりがないのだろうか。サスティナビリティをうたいながら、200mL前後の超ミニボトルを量産し、回収責任を果たさない・・。グリーンウォッシュを疑いたくなる。

そういえば、コカコーラはかつて日本で「空き缶公害」が問題になった際、汚染トップ企業だとして当時の若者たちが問題にした会社だ。当時の新聞によると、若者達は拾ったコカコーラの空き缶をトラックにいっぱい積み込んで、本社前に乗り付け、コカコーラに空き缶の買い取り要求をしたという。

その当時から会社の体質は何も変わっていないということか。回収責任をきっちり果たしてほしい。

<出典>

https://www.breakfreefromplastic.org/wp-content/uploads/2021/10/BRAND-AUDIT-REPORT-2021.pdf

鳩サブレー、紙製容器に

鳩サブレーのパッケージ(仕切りトレーや緩衝材)が紙に変わった。脱プラスチックを目指し、豊島屋と日本製紙とが、2年かけて開発したとのこと。

「使い捨てプラスチックの使用量を年間およそ100トン削減できる見込み」だそうだ。

10月から順次販売。使い捨てではあるけれど、漫然とプラスチックを使っているよりはマシだ。

今度買ってみたい。

<出典>

FNNプライムオンライン(2021.10.30)「鳩サブレー」のパッケージが紙に 使い捨てプラスチック 年間100t削減」↓

https://www.fnn.jp/articles/-/261770

もうバドワイザーは飲まない リユース樽を使い捨てプラスチック樽へ変更

もうバドワイザーは絶対に飲まない。

アンハイザー・ブッシュ・インベブ ジャパンは、リユースされていた「バドワイザー」Pure Draught(ピュアドラフト)のスチール樽を、わざわざ使い捨てのプラスチック樽に変更した。

返却しないでよいため、返却に伴うCO2を出さずに済むとのこと。しかし、この容量ならば飲食店向けだろうから、飲食店に新しいビールを配達する際に引き取っていたのでは?

典型的なグリーンウォッシュ。言い訳にしか聞こえない。返却の際の輸送に伴うCO2は気になるが、空いた容器を処分する際のCO2や新原料から樽を作る際のCO2は気にならないようだ。エコロジカルフットプリントで計算せずに、カーボンフットプリントで都合のよいところだけ計算するから、このような結論になるのだろう。

「年内はスチール樽からの切り替えに重点を置き、来年以降、本格展開を予定」とのこと。

このご時世、わざわざ使い捨てプラに切り替えるのは、余程SDGsに逆らいたいのか。

「リサイクルできる」というが、主材料として使っているPET樹脂以外に、ガスバリア性を高めるため何か他の樹脂を使っているのでは?「PET/プラとして処分することが可能」とのことだが、この色つきボトルがいわゆる「PET」として他のペットボトルと一緒にリサイクル工場へ行くとは思えない。

プラスチック資源循環促進法では、事業者の自主回収も促されている。ワンウェイ容器であっても、このようなものは事業者が引き取るべきだ。そうであれば、返却に伴うCO2は、リユース容器と大して変わらない。

<出典>

Web東奥(2021.9.30)↓

https://www.toonippo.co.jp/articles/-/692156

食品産業新聞社(2021.10.27)「「バドワイザー」新プラスチック樽「ピュアドラフト」開発、企画背景や今後の展開を聞く」↓

https://www.ssnp.co.jp/news/liquor/2021/10/2021-1027-1448-14.html

「レジ袋有料化廃止」は桜田議員の選挙対策?

「レジ袋有料化は廃止されるの?」と最近よく聞かれる。その都度「まさか!あり得ません」と答えるが、なぜこんな風評が広まったのかと、気になって少し調べてみた。

発端は、桜田義孝衆議院議員のツイッターらしい。桜田氏が5日、ツイッターを更新し、レジ袋有料化問題について「地域の皆様からの要望で、レジ袋についてのご要望を頂いております。・・・レジ袋有料化のメリットデメリットについて、私の盟友である山口つよし環境大臣に直接ご相談をさせていただきました」と投稿したのだそうだ。

これが、「レジ袋有料化が廃止される」などと誤解されるような話にまで発展したらしい。

桜田議員といえば以前、復興五輪についての不適切発言で辞任した議員だ。今度の衆院選で、千葉8区は野党が候補を一本化し、包囲網を敷いた。

https://www.asahi.com/articles/ASPBF652BPBDUDCB003.html

それで焦って、レジ袋有料化に反対する人達の票を取り込むべく、ツイッターに「環境大臣とお友達だよ」アピールをしたのだろうか?

もしそうであれば、これほど広まるとは思わなかったにせよ、あまりにも幼稚でお騒がせな「選挙対策」だ。国会議員の発言とは思えない。