カナダで開催されていたG7(主要7カ国首脳会議)で、プラスチックごみによる海洋汚染問題が協議された。具体的な対策を各国に促す合意文書が取りまとめられたが、日本とアメリカは署名しなかったとのこと。
日本政府が署名しなかった理由は「プラスチックごみを減らしていく趣旨には当然、賛成しているが、国内法が整備されておらず、社会にどの程度影響を与えるか現段階でわからないので署名ができなかった」としている。
しかし、中川環境大臣や安倍首相は過去にこの問題について幾度も「国際的な枠組みで対応する」とか「国際社会と連携し・・」などと述べていた。
海外向けには「国内法」を理由に何もせず、国内向けには「海外と連携する」ことを理由に何も進めない・・・それが今の日本政府の方針なのだろうか?
アメリカは大統領が署名しなくとも、カリフォルニア州など意識の高い州は、国より早く取り組むことができる。しかし、中央集権国家の日本は、国が署名しない限り、自治体のできることは少ない。
アメリカに追随するしかできないならば、日本はG7から抜けるほうがマシだ。
TBS NEWS(2018.610)「G7でプラスチックごみの海洋汚染問題協議、日本署名せず」↓
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3392536.htm
(以下、追記)
中国新聞にとても適切なコラムが掲載されていた。「欧米諸国に比べると危機感が足りない」まさにその通りだと思う。欧米諸国のみならず、マイクロプラスチック対策は、台湾やインド、韓国、アフリカなどでも進んでいる。それに比べて、日本政府にはまったく危機感がないように見える。危機感のなさは、プラスチックについてだけでなく、いまだに原発の旗をおろさないことにも共通している。
中国新聞(2018.6.10)「プラスチックごみ 日本こそ対策の先頭に」↓