東京都の校庭芝生化事業は、もともとは天然芝を考えていたはずだが、最近は人工芝の学校が増えているようだ。
2021年7月の東京新聞によると、「都教育庁によると、人工芝の校庭は23区の区立小約120校で採用」とのこと。
120校というのが、芝生化している学校の何パーセントに当たるかわからないが、足立区では2021年7月時点で28校採用だそう。「学校施設の維持管理を担当する中部地区建設課によると、降雨後に水はけが良いこともあって人工芝の校庭が増え、区立小学校69校のうち28校が採用している」と書かれている。
ということは、少なくとも足立区立小学校では3分の1以上の学校が人工芝にしたようだ。
人工芝の校庭では、どんな生き物が育つのだろうか。昔の校庭にはアリやダンゴムシ、ゲジゲジ、バッタなどもいて楽しかった。小石を拾い集めそれを大きな石で砕き、いろんな色の粉を作る「石屋さんごっこ」などもした。
人工芝で学べることがあるとしたら、どういう使い方をすると、マイクロプラスチックが発生しやすくなるか、ということなどだろうか。
人工芝に決めた管理者たちは、一体子どもに何を学ばせたいのだろう?プラスチックの有用性か?
最近の研究によると、ポリエチレンのマイクロビーズによる実験で、マイクロビーズが風によって少しずつ摩耗することがわかったそうだ。
つまり、校庭の人工芝も風で摩耗することで、マイクロプラスチックの発生源になり、子どももマイクロプラスチックを吸い込む可能性があるということだ。もちろん、千切れた芝が側溝に落ち、川から海へ流れることも確実。
都の校庭芝生化事業の目的には確か、ヒートアイランドを緩和するということもあったはずだが、効果はあったのだろうか?植物と違い蒸散作用のない人工芝でその目的が達成できるとは思えないが・・。
<補筆>
都に確認したところ、人工芝は都の校庭芝生化事業の対象ではないそう。つまり、区立小中学校校庭の人工芝化は、都からの補助金なしに区が独自にやっているようだ。
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