日本はなぜ環境後進国になったのか

最近よく、日本は先進国ではなくなった、という言葉を聞く。確かに2000年以降、日本はもう先進国ではないなぁと思うことが増えた。近頃は特に「後進国」に見える。医療もデジタル関連も、コロナ禍のおかげで日本がいかに遅れているかがよくわかった。また、動物福祉や人権意識の低さも五輪のおかげで露呈した。

先月公布された新法、プラスチック資源循環促進法でも、先進国には当然あるはずの「拡大生産者責任」(EPR)がない。「広義ではある」と関係者の皆さんはおっしゃっているが、どう見ても通常の意味(広義ではなく)ではEPRの考えをベースにした政策はない。広義ではある?・・あまりにも広すぎて見えない。

容器包装リサイクル法ではEPRは50%といわれたが、今回の新法ではゼロに見える(少なくとも狭義では)。理由は、政府が経済界に配慮したからだろうが、一体どこの会社がそんなに働きかけたのだろうか?と思っていたところ、あるベンチャーが「経団連に入った」と得意そうに報告している文章が目に入った。

経団連はベンチャーにも門戸を開くようになったらしい。しかし、会費もバカにならないだろうに、経団連に入るメリットがそんなにあるのか?と思って、経団連のウェブサイトを見てみた。

https://www.keidanren.or.jp/nyukai.html

「会員のメリット」の項の1番目にこの文言がある↓

「1 貴社のご意見を経団連の提言に反映させて、政府等へ働きかけ、政策を実現することで、ビジネスの現場に即した環境を整備することができます。」

要するに、経団連に入会すれば、自社の利益になる要望を政策に反映させることができるということのようだ。まさに「物言う経団連」、要するに政府に圧力をかける団体ということか。

日本が、少なくとも「環境後進国」になったわけが、少しわかった気がする。

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