インド・ゴア州でも飲料容器のデポジット制度を導入か

インドのゴア州で、ペットボトルやアルミ缶、ガラスびんを対象に飲料容器のデポジット制度を導入する計画らしい。これまでの計画よりも対象を広げた。

昨年から情報がチラホラ出ているが、開始日はまだ決まっていないようだ。

プラスチックボトルとアルミ缶には5ルピー、ガラス瓶には10ルピーのデポジットが適用されるとのこと。

https://timesofindia.indiatimes.com/city/goa/pay-more-than-mrp-in-goa-later-get-refund-on-returning-non-green-packing/articleshow/113003189.cms

しかし、デポジット制度を採用する州はゴア州がインドで初めて、と書かれている。

しかし、もうだいぶ前からマハラシュトラ州で、ペットボトルのデポジット制度が開始されているはずだ(プラスチック製ミルクパウチに関しては、業界の合意が得られず、延期が続いているらしい)。マハラシュトラ州のデポジット制度はどうなっているのだろう?

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シンガポール、デポジット制度開始を一年延期

シンガポールでは、今年の4月から飲料容器デポジット制度を開始する予定だったが、2026年4月1日に開始することが決まった。

飲料生産者や小売業者を含むすべての利害関係者が消費者の便宜のためにスキームをスムーズに設計および運用するための移行期間として、2026年7月1日まで猶予が与えられる。

それまでの間に、スキームの対象となるすべての飲料容器には、デポジットマークのラベルが付けられ、10セントのデポジットを携帯する必要があるとのこと。その間に払い戻しの資格のない飲料容器の在庫を清算する。

目標は、制度開始3年目から80%の返却率を達成することで、デポジットも返金も10セント。大型スーパーやコミュニティスペースなどに自動回収機を置く計画だ。

<出典>

https://www.nea.gov.sg/our-services/waste-management/beverage-container-return-scheme

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ラテンアメリカ発 ウルグアイでデポジット制度開始

ウルグアイで飲料容器のデポジット制度が開始された。ラテンアメリカで初めてとのこと。

出典:https://www.logisticsbusiness.com/packaging-ecommerce/uruguay-launches-deposit-return-system/?utm_source=chatgpt.com

対象は、ガラス、アルミ、プラスチック、そしてlong-life multilaminates(長寿命のマルチラミネート?アルミ付き紙パックのようなものか?)とのこと。

詳しい情報はないので不明だが、2022年に環境省が承認した国家計画のようだ。

Reloopの『2022年グローバル保証金システムマニュアル』(Global Deposit Book 2022)によると、「現在全世界に50種類以上の異なる「保証金制度」があり、飲料容器の回収率は平均76%に達する。2026年末には、約7億4800万人がデポジット制度を導入している国や地域に住むことになる」のだそうだ。

デポジット制度の根底には「生産者責任」の考えがある。生産者が責任を持って容器を回収すべきだという考えのもと、世界各地でデポジット制度が採用されている。

日本のように企業と政治家、官僚が密接に結びついている国では、残念ながらデポジット制度が採用されることはない。

わからないのは、デポジット制度を推奨することと、ペットボトルを推奨することは同じだと決めつける一部の「環境系」の人たちの言動だ。

デポジット制度を理解していないにも関わらず、反対派の尻馬に乗って「ペットボトルなど回収してもしようがない。使わないことが一番大事なのだから」としたり顔でデポジット制度反対を唱える。どうにもガマンできない。

そんなわかりきったことを言うならば、さっさと「ペットボトル反対運動」でもやるべきだ。

熊本、半導体工場がPFASを放流 川の濃度高まる 

昨年できたばかりの熊本の半導体工場が、PFASを垂れ流していたようだ。

台湾積体電路製造(TSMC)の工場の排水を下水処理場で処理し、放流した川の水の濃度が高かった。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2f7649e2a1cd5559413fd39480099c88f4c727df

昨年末に本格稼働したばかりなのに、1月に川の水を調べたら、工場で使われているPFBSとPFBAの濃度が上がっていたとのこと。川に直接放流しているわけではなく、下水処理場を経て放流されているにも関わらず、もう検出されたということは、一体どれだけ高濃度のPFASを垂れ流しているのだろう?

しかも、この工場は日本が大枚はたいてお願いして来てもらった工場だ。この後、第2工場、第3工場と建設計画が続く。

日本にはまだまともなPFAS基準値はない。まして、PFBSとPFBAなどのようなPFASはどれだけ流しても法に触れることはない。しかし、これらのPFASは、いずれ有害だとして規制されることは間違いない。

なぜこのような工場を誘致したのか。理由はいろいろ書かれているが、納得できない。

日本政府も誘致するならば、PFBSやPFBAの基準値を厳しく設定するなど、最期まで責任を持ってほしい。

それにしてもこの工場、台湾国内にある工場でも垂れ流いるのだろうか。

オランダのプロサッカーリーグ、今年から天然芝でのみプレー

オランダのプロサッカーリーグの1部リーグであるエールディヴィジのすべてのクラブは、2025-26シーズン以降、天然芝またはハイブリッドピッチでのみプレーする。

エールディヴィジとファーストディビジョン(2部リーグ)のクラブは、プロサッカーの総会でこの決定に投票。人工芝でのプレーは完全に終了したことを意味しているそうだ。

「オランダのプロサッカーでは、クラブが天然芝やハイブリッドピッチに切り替えると報酬が支払われるため、人工芝のフィールドの数はしばらく減少している。この移行は、2018年にエールディヴィジ変更アジェンダから始まった」とのこと。

https://eredivisie.eu/news/no-more-artificial-turf-in-the-eredivisie-from-the-2025-26-season/

この報酬については、「2018年には欧州カップ戦のグループステージに進出したチームが受け取れるUEFAの分配金・テレビ放映権料の5%を、天然芝を採用しているチームに補助金として支給するルールができ、天然芝への回帰をオランダリーグ全体で促していった」と、この日本語の記事(2020.5.26)にも記述されている↓

かつての人工芝ブームから一転、天然芝の香りが戻ったオランダ

人工芝が減り、天然芝グラウンドが復活することは、気候変動対策にもなるのでとてもうれしい。

日本では、Jリーグ(日本のプロサッカーリーグ)の公式試合は天然芝グラウンドでのみ行われているが、日本サッカー協会の助成金により、各地のサッカー場は人工芝が多い。日本サッカー協会もそろそろ脱人工芝に舵を切るべきではないだろうか。

人工芝化する校庭の増加理由は、不完全な「学校保健安全法」のせいか

以前は大学などのサッカー部が使うサッカー場を人工芝にする傾向があった。特に強豪校といわれる学校は、人工芝が好きだった。最近では、サッカー部を強くしたい高校のサッカー場も人工芝になってきた、と思ったら、小中学校の校庭まで人工芝にする学校が増えているようだ。

理由は、近隣への砂塵対策などだと聞くが、人工芝化された校庭をもつ学校に通う児童は気の毒だ。

人工芝には内分泌かく乱作用のある化学物質が含まれている。芝葉の部分にはノニルフェノールやUV-328など、ゴムチップにはフタル酸エステルをはじめ、気になる物質がてんこ盛りに含まれる。PFASも含まれている可能性が高い(PFASは芝葉部分に多い傾向)。

人工芝から発生するマイクロプラスチックが大気へ放出されると、そのマイクロプラスチックに付着したこれら化学物質も一緒に放出されることになる。それを吸い込むのは、通っている児童・生徒だけではないが、やはり毎日学校にいる子が多く吸い込みそうだ。

もちろん、すぐに毒性が現れるような物質ではないので、気にしない親も多いだろうが、私ならば我が子を通わせるのは躊躇する。こんな幼い子どもたちまで、なぜプラスチック付けにして育てようとするのか、理解できない。

韓国では日本よりも早く、校庭の人工芝化が始まった。しかし、2008年に環境団体が校庭の人工芝から基準を超える鉛を見つけた。その後、2014年に国の外郭団体が全国調査を行ったところ、約17%の学校の校庭の人工芝から基準値を超えた重金属やベンゾピレンなどの発がん性物質などが見つかった。そのため、基準を超えた人工芝校庭は土の校庭などに戻された(天然芝校庭になった学校もある)。それ以降、多くの自治体が2年ないし3年ごとに校庭の有害物質調査を行い、結果を公表している。

日本ではなぜこのような調査が行われていないのか?と不思議に思い、「学校保全安全法」を調べてみた。この法律には、感染症や事故、衛生問題などは想定されているが、校庭に存在するかもしれない有害物質については考慮されていないようだ。

確かに、昔は校庭の危険性などは、せいぜい砂場の砂の衛生問題(たとえば、砂場にペットが排泄するなど)程度しか考えられていなかっただろう。

しかし、今の校庭は心配な人工物だらけだ。人工芝にゴムチップ舗装、陸上競技用のウレタントラックなど。日本にそれらに含まれる(あるいはそれらから揮発する)有害化学物質の基準値はあるのだろうか?

「学校環境衛生管理マニュアル」(文科省)などを見ても、校庭についてはほとんど触れられていない。「屋上や校庭の側溝等の雨水排水溝について検査を行う」程度だ。

人工芝やゴムチップなどは、施工時は基準値内でも周辺から多環芳香族炭化水素(PAHs)などを吸着し、有害性を増すことが知られている。日本の校庭や公園は、敷設の際に調べられた形跡はないし、敷設後も調べられることはないと思われる。

メーカーから安全性に関する書類を提出させるのかもしれないが、敷設時はもちろん、数年ごとに有害物質調査をする必要がある。

韓国では人工芝だけでなく、校庭の陸上トラックも調べたところ、問題のある物質がいくつもの校庭から見つかった。ウレタン舗装時に早く乾燥させるために使われた薬剤に問題があったようだ。

今のままの学校の安全基準で、子どもたちを守ることは到底できそうにない。至急、校庭の有害物質を調査し、さらに教室内の電磁波なども測定すべきだ。

国際プラスチックごみ条約会議の再会、8月に決定

プラスチックごみ条約会議が8月5〜14日に再会されることになった。場所はスイスのジュネーブ。

INC-5.2という位置づけだ。昨年暮れに韓国で開かれたINC-5では、プラスチックの生産削減や有害化学物質の排除など、大事な点で紛糾したため、何も決まらなかった。

サウジアラビアやロシアなどが反対したためだが、日本や中国、米国の態度も曖昧だった。こういう大事な局面で、曖昧な態度しかとれない日本にも失望するが、今回米国はどう出るのだろうか。

もし、意欲的な内容で決まっても、真っ先に「批准しない」といいそうな大統領がいる。少なくとも4年間は、アメリカには何も期待できそうにない。プラスチックの生産削減すら決まらないようであれば、未来の地球はマイクロプラスチックと有害化学物質で覆われていそうだ。

PFAS論文差し替えと森友学園文書改ざんの共通点

食品安全委員会のPFASワーキンググループは、PFASの規制値を緩く設定するため、論文の7割を水面下で差し替えていたという。

257本中の7割だから、相当な数だ。それについて、高木仁三郎市民科学基金などによる「PFASプロジェクト」が3月3日、記者会見を行った。

https://news.yahoo.co.jp/articles/93440f26e9052f7d5a570475dd6dd42fa7cdd7dd

これまでもバレなかっただけで、このようなことはあったのだろうと思うが、これから先はますます増えそうだ。まさに貧すれば鈍すで、命よりもカネが大事な人は多い。企業に忖度し、論文を差し替える委員たちは、今後ますます増えそうだ。

他方では、これまで隠されていた森友学園の文書が開示されることになった。今後1ヶ月をメドに開示するとのこと。

改ざんを苦にして自殺した赤城さんの妻・雅子さんが裁判で頑張ってくれたおかげだ。

https://mainichi.jp/articles/20250304/k00/00m/010/156000c

隠蔽に改ざん・・この2つの事件は、都合の悪いことを隠すため、忖度を迫る圧力がいかに強いかを示していて、気味が悪い。

日本の「劣化」を証明しているが、裁判で勝ったことは救いだ。

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イランもデポジット制度をめざす?テヘラン大学で「デポジット制度デー」を開催

イランのテヘラン大学では、2月17日に「デポジット制度デー」イベントを開催した。

過去数年間、イランではデポジット制度に焦点を当てた活動があり、2022年にはイラン科学技術大学で最初の全国デポジット制度会議を開催した。また、2024年には同大学で「イランデポジット制度パイロットプロジェクト」が開催されたという。

今年のイベントには、イランの環境省や科学技術副大統領、観光省、テヘラン市の専門家を含む150人以上の参加者が招待され、環境専門家によるデポジット制度についての講演を聞いた。

イランでも早晩、デポジット制度が採用されるかもしれない。

イベントについての出典↓

https://www.tehrantimes.com/news/510204/Deposit-Return-Scheme-Day-held-in-Tehran

アントシアニンでマイクロプラの毒性が軽減?

アントシアニンが、マイクロプラスチックによる生殖系への影響を軽減するという研究が発表されている。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39925697/#full-view-affiliation-1

本当だろうか?

アントシアニンというと、ナスやブルーベリーなどに含まれているから、時々は食べているが、毎日多量に食べるようなものでもない。これが確かなら、ブルーベリーの錠剤などはバカ売れしそうだけれど、錠剤はデメリットがあるのかもしれない。

いずれにせよ、マイクロプラスチックのリスクをどの程度緩和するかはともかくとして、アントシアニンをたっぷり含んだ新鮮な野菜やベリー類を食べるのは健康に良さそうだ。

とはいえ、まず食品容器を脱プラしてほしい。