11/13、柔軟剤問題を「チャント」で放送。日本は「予防原則」に後ろ向き

11月13日の「チャント」で、柔軟剤に起因する「香害」の問題を放送するそうだ。

https://hicbc.com/tv/chant/

早稲田大学・大河内先生も出演されるらしい。

香害がようやく広く認識されるようになり、うれしい限りだ。これで香りなどを入れた「マイクロカプセル」入り製品(柔軟剤や洗剤など)がなくなってくれればいいなぁと思う。

最近、ベランダが近隣から流れてくる柔軟剤臭で臭くてたまらない。メーカーの人たちとそのご家族は健康なのだろうか?それとも、メーカーの人たちは自分の家族には使わせていないのかも?

国際プラスチック条約(INC-3)に向け、今年6月にINC事務局に提出した文書で、日本は「予防原則」に反対することがわかる表現を用い、予防原則についての考えを表明した。

日本はますます「遅れた国」「意欲的な条約の足を引っ張る国」として、条約に前向きに取り組む国々からみなされたに違いない。

予防原則の立場に立たないとすると、深刻な被害者が大勢でて、訴訟を抱えた企業が自主規制に踏み切らない限り、マイクロカプセル香害もプラスチック汚染も止まらない。

(補筆)

チャントはここで一部見ることが出来た↓

https://locipo.jp/creative/a2b1e19b-7d42-4b38-a55b-096eaf1e6846?list=07738b35-6ce6-48b6-92f7-00167a95bb12&noautoplay=&redirect=true

花王が「生物多様性の行動指針」を公開、マイクロカプセルをやめなければ実現不可能

花王が生物多様性の行動指針を公開した。

https://www.kao.com/jp/sustainability/klp/policy/biodiversity-policy/action-policy/

大変結構なことだ。

「生活者やビジネスパートナーをはじめとするさまざまなステークホルダーと連携し、生物多様性の喪失の直接原因である土地利用、気候変動、汚染等に対して、緩和の階層に沿って、回避、削減、保全、回復と再生の行動を取る」など、とてもよいと思う。

しかし、花王の作っている製品にはマイクロカプセル入りが多い。毎朝窓を開けると、きつい柔軟剤臭がする。香り成分の入ったマイクロカプセルが漂っているのは間違いない。もちろん、花王の製品だけでなく、P&Gやライオンなどのもあるだろうが、いずれにせよこれら柔軟剤は、マイクロカプセルによる空気汚染の元凶だ。当然、生物多様性の喪失にも繋がる。ぜひ「緩和の階層に沿って」回避、削減してほしい。

また、「これらの試みに対して生活者とのコミュニケーションを継続し、真に安全でサステナブルな化学物質の使用方法をステークホルダーと共に追求する」とのこと。

花王は以前、香害被害者との面談を断ったと聞いているが、コミュニケーションを開始するのだろうか?そうだとしたら、素晴らしいことだ。ぜひ、コミュニケーションを図ってほしい。

EUでは、2029年10月にはこのようなマイクロカプセルは販売禁止になる。日本のメーカーも生活者とコミュニケーションを図るようになれば、このような体に悪い製品を販売し続けることはしないはずだ。

に悩んでいる身としては、

カリフォルニア州、人工芝政策を転換。自治体任せに

カリフォルニア州知事はこのほど、PFAS入り人工芝禁止の法案に署名しなかった。理由は、州では対策が手に負えないから、自治体に任せた方がよいと判断したためのようだ。

そのため、10年ほど前にできたこの↓法律(人工芝などのような干ばつに強い造園を禁止してはならないという法律)を取り消した。

https://leginfo.legislature.ca.gov/faces/billTextClient.xhtml?bill_id=202320240SB676

そのため、これからは各自治体ごとにPFAS入り人工芝を禁ずる法律を作ることになる。

州上院議員は、「人工芝はリサイクルできず、しかも鉛やPFASなどの毒素の存在により、環境に脅威をもたらす」と話し、芝だけでなく、ゴムチップの有害性も懸念している。また、専門家は、PFASは地下水や淡水を汚染し、海に入り、食物連鎖に入り込んで、私たちの血液や筋肉に入ったと話したとのこと。

米人工芝評議会会長は、「私たちの会員企業は、既にPFASを人工芝に意図的に入れていない」と明言しているそうだ。

<出典>

https://laist.com/brief/news/climate-environment/once-hailed-as-a-drought-fix-california-moves-to-restrict-synthetic-turf-over-health-concerns

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有害化学物質連続セミナーのお知らせ

昨日、有害化学物質連続セミナーの第1回目「PFAS(有機フッ素化合物)の環境汚染問題を考える」という講演会に参加した。講師は原田 浩二先生(京都大学医学部)で、とてもよかった。2回目以降は以下の内容だ。

11月16日(木) 10:00~12:00
香害・化学物質過敏症問題を考える
北條 祥子氏(尚絅学院大学名誉教授)

12月21日(木) 10:00~12:00
農薬再評価制度を考える
木村‐黒田 純子氏(環境脳神経科学情報センター)

1月18日(木) 10:00~12:00
環境ホルモン問題を考える
槌田 博氏(有害化学物質削減ネットワーク)

2月22日(木) 10:00~12:00
化学物質審査規制法・優先評価物質を考える
中地 重晴氏(有害化学物質削減ネットワーク)

申込みなど詳細は以下へ↓

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11/3の環境ホルモン講演会のお知らせ

2023年11月3日、国際セミナー「ビスフェノールA(BPA)は 人間の卵子の発達を阻害する!」がある。

前回のセミナーは、フタル酸エステルの話が主だったが、今度はビスフェノールA(BPA)だ。日本ではビスフェノールAの対策が早く、むしろ代替として使われたビスフェノールSが問題だと聞いている。しかし、BPAの話をするということはまだ多く使われていると言うことか。

いずれにせよ、どれもPFASなどと同様、環境ホルモンであることは変わらない。

聞くと、プラスチックや感熱紙を使うのがますますイヤになりそうだが、やはり聞くべきだと思う。企業の「つくる責任」が不十分である以上、消費者の「使う責任」は身を守る。

今回もダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議と子どもケミネットの共催のようだ。

申込みなど詳細は下記サイトをご確認ください↓

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ワシントン州、飲料缶のビスフェノール類の禁止を採択

ワシントン州では2023年5月31日、飲料缶のビスフェノール類ベースのエポキシライナーの禁止を採択した。

食品缶のビスフェノール類のエポキシライナーは「報告要件」とのこと。

https://www.packaginglaw.com/news/washington-state-adopts-first-nation-ban-bisphenols-drink-can-liners#:~:text=On%20May%2031%2C%202023%2C%20Washington,epoxy%20liners%20in%20food%20cans?eType=EmailBlastContent&eId=e53f7b5a-ee73-4c5b-8a60-5e91ff43e49a

飲料缶や食品缶の内側は、プラスチックでコーティングされている。そのプラスチックは以前はビスフェノールA(エポキシ樹脂の原材料として使用)を使うことが多かったが、ビスフェノールAが危険だと認識されるようになってからは他のビスフェノール類がよく使われていた。

そのビスフェノール類の使用が飲料缶で禁止、食品缶で「報告」を課されることが決まったようだ。

報告というのがよくわからないが、カリフォルニア州のように缶の表面の見えるところに、「ビスフェノール類使用につき・・・などの危険性がある」などと書くのだろうか?

例外は「テトラメチルビスフェノールF」で、これならば使用してもよく、報告義務もないそうだ。

テトラメチルビスフェノールFは、他のビスフェノール類と異なり低毒性だという研究結果があるためのようだ。

「テトラメチルビスフェノールF」↓

https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=202002224608989340

PFAS(有機フッ素化合物)とは。一定の濃度を超えた製品は「意図的添加」でなくとも流通を禁止すべき

PFASについて調べてみた。日本ではPFASについての明確な定義がないようだが、アメリカでは「各州は PFAS を、フッ化炭素を少なくとも一つ含む有機フッ素化合物、と広範な定義」をされているそうだ。

フッ化炭素とはフッ素と炭素の化合物。つまり、総フッ素量が多くても、炭素と結合していなければPFASとはいえない。

多くの州は「意図的に添加された」 PFAS のみに規制が適用されるそうだが、カリフォルニア州は「意図的な添加でなくとも、100ppm 以上の濃度の PFAS を含有する製品も規制され」るとのこと(出典は同上)。

従って、カリフォルニア州では、人工芝などのプラスチック製品は、意図的に添加されたものでなくとも規制が働くようだ。

炭素などどこにでもある原子なので、フッ素を使っている限りPFASが不純物としてできてしまいそうだから、意図的であろうとなかろうと、カリフォルニア州のように一定の濃度を超えた製品は規制すべきだと思う。

最近、いろいろなもの(人工芝、コンタクトレンズ、ペットボトル、トイレットペーパー、紙製ストローやプラ製ストロー、雨水など)からPFASが検出されている。トイレットペーパーは、製紙メーカーは「入れていない」といっているそうだから、意図的ではないらしいが、抄紙機がスムーズに機能を果たすために使う薬剤由来だろうか。

いずれにせよ、日本でも早急にプラスチック製品や紙製品のPFASを規制してほしいものだ。

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ほくほく線六日町駅に「香害」ポスターが!

六日町温泉へ行った帰りに、ほくほく線の六日町駅から電車に乗ろうとしたところ、駅の階段に5省庁連盟の香害ポスターが貼ってあった。

改訂前の古いバージョンのポスターだったが、まだきれいだ。目立つところに貼ってあったので気付いた。

駅で香害ポスターを見たのは初めて。駅員さんの気遣いが感じられ、ホッとした。

忘れ物の傘を利用して貸し出すリユース傘も置かれていた。環境への配慮と利用者への配慮が感じられ、駅員さんの思いやりにしばし癒やされた。

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米イリノイ州でペンキのリサイクルが2025年から始まる

アメリカのイリノイ州で今年7月28日、ペンキのリサイクルプログラムが州知事に承認された。これにより、同州では家にある残ったペンキを回収場所まで持って行くと、リサイクルしてもらえることになる。開始は2025年から。

既にアメリカでは、カリフォルニア州、コロラド州、コネチカット州、ミネソタ州、オレゴン州、ロードアイランド州、メイン州、ニューヨーク州、ワシントン州、バーモント州、コロンビア特別区で行われているという。

リサイクルにかかる費用は、新品のペンキの販売価格に上乗せされる。つまり、拡大生産者責任だ。

以前、カナダでこのプログラムを実施している州で、実施光景を見たことがある。住民がデポジット制度の下、ビンや缶・ペットボトルなどを回収している「デポ」にペンキも一緒に持参していた。

持参されたペンキをデポのスタッフが受け取り、中身だけ色別に大きな容器に移していた。回収されたペンキはそのあと専門業者に引き取られ、色を調整した上で、リサイクルペンキとして店頭で販売さていた。

イリノイ州でも同じ方法でリサイクルするのかはわからないが、おそらく似たような方法だろう。

日本では欧米ほど家に残りペンキなどはないと思われるが、自宅の壁などにペンキを塗る文化のある欧米ではたくさんのペンキが家に残ったままになっていると思われる。

日本でも処分に困り、可燃ごみなどに混ぜて捨てる人を時々見かけることがある。日曜大工の好きな人にとって、余った塗料類を処分するのはかなり難しいことだろう。

ペンキは多くの自治体で回収していない。せめて購入店で引き取りが義務化されていればよいが、それもない。

相模原市でもペンキは「購入先か専門の業者へ ※固形化しているものは「一般ごみ」」と書かれている。専門の業者に依頼するか、放置し固まるのを待つしかないが、固まったペンキと缶は分かれるのだろうか?それとも、缶ごと一般ごみに出して良いのか迷うところだ。

ペンキには必ずマイクロプラスチックも含まれているから、外に撒かれても困る。有機溶剤も身体に悪そうだ。

プラスチックや危険な有機溶剤を含まないペンキを開発してほしいが、難しいのだろうか。