米カリフォルニア州、発泡スチロール製食器を禁止

カリフォルニア州で、発泡ポリスチレン(発泡スチロール)製食器を禁止することが決まった。

2022年に決まったプラスチック汚染防止法案で、プラスチック業界が2024年末までに25%のリサイクル率を達成できない限り、その素材は禁止されることが決まっていた。

しかし、発泡ポリスチレン食器は25%のリサイクル率を達成できなかったため、禁止が施行されることなった。どのように施行するか、違反した場合はどうなるか、など詳しいことはまだ未定とのこと。

日本でも、テイクアウトや弁当屋などの他、スーパーなどではトレーとしてポリスチレン製食器が使われているが、リサイクル率は何パーセントあるのだろうか?

ポリスチレンはマイクロプラスチック化しやすい上、スチレンオリゴマーなどは有害性が指摘されている。空気で膨らんでいるため、回収・運搬時などは空気を運んでいるようなものだから、リサイクル効率も悪い。

日本でも禁止する方がよいのではないだろうか。

<出典>

https://www.nbclosangeles.com/news/local/california-to-enforce-styrofoam-ban-calrecycle-says/3671337/

プラスチック容器が心臓病リスクを高める!

学術誌『Ecotoxicology and Environmental Safety』 に掲載された研究によると、頻繁にプラスチックを使う人は心不全を発症するリスクが高いことが明らかになったそうだ。

研究者たちは、3000人以上の人々のプラスチックへの曝露と心臓病の有無について調査した。その結果、プラスチック容器から食事をとることを含め、頻繁にプラスチックに晒されている人(プラスチック製テイクアウト容器の使用頻度が高い人)ほど、心不全のリスクが13%高くなった。

また、テイクアウト容器に沸騰したお湯を注ぎ、その水をマウスに飲ませたところ、腸内細菌に変化が見られ、さらにマウスの心臓組織に“広範な”損傷が確認されたという。

https://www.womenshealthmag.com/jp/food/a63987221/plastic-takeout-containers-increase-heart-disease-risk-study-20250323/

食品添加物も怖いが、食品の場合は原材料名が書かれているからまだしも自衛できる。しかし、食品容器にはどういう添加剤が使われているか、まったくわからない。

国連環境計画のレポートによると、プラスチックには1万3000種類以上の添加剤が使われていて、そのうち6000種類以上は安全性を調べられていない。プラスチックを極力使わないようにするしかない。

https://www.unep.org/resources/report/chemicals-plastics-technical-report

ボツワナでゾウが大量死 気候変動が350頭超のゾウを殺す

2020年の春から秋にかけて、アフリカ南部のボツワナで350頭を超えるゾウが命を落としたとのこと。

原因は気候変動で、「気候変動は暑さではなく、危険な病原体を通じてゾウの命を奪った」。

気候変動の影響で、有毒な「シアノバクテリア」が増え、水辺を汚染。その水を飲んだゾウは、おおむね88時間以内に死亡したという。

ゾウだけでなく、フラミンゴも気候変動の影響で数を減らしているそうだ。

<出典>

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOSG023E70S4A201C2000000/?n_cid=NMAIL007_20250410_H

言論の自由を弾圧するスラップ訴訟 グリーンピースに1000億円の賠償請求 

米ノースダコタ州の「原油パイプライン」建設を巡る訴訟で、反対活動をしたグリーンピース・インターナショナル(本部・オランダ)に対し、6億6000万㌦(約990億円)の賠償請求が認定された。グリーンピースは上訴する方針。

このような訴訟は、大企業がNGOやマスコミを黙らせるために起こす嫌がらせの手段だが、効果は絶大だ。こんなことがまかり通るようでは、米国にはもう言論の自由はないに等しい。

グリーンピースはオランダで今年2月、スラップ訴訟に反対する訴訟でエナジー・トランスファー社を提訴している。

グリーンピースの声明↓

「びん牛乳」工場が大分に完成

2025年3月、1000頭規模の牧場「耶馬渓ファーム(大分県中津市耶馬渓町)」の麓で、グリーンコープの「産直びん牛乳」工場の稼働が始まった。

グリーンコープのびん牛乳を提供していた工場が製造を中止しなければならなくなったため、代わりを探したが見つからない。そのため、グリーンコープが自ら工場を作ることになったようだ。

びん牛乳が急速に減っていく中、びん牛乳工場稼働はうれしいニュースだ。

<出典>

https://www.projectdesign.jp/articles/news/197fcd4c-ab2b-47df-be4a-ee20c8d27a3a

ポルトガル、来年から飲料容器をデポジット制度で回収

ポルトガルが、2026年から使い捨て飲料容器のデポジット制度を全国規模で導入すると発表した。

これにより、ポルトガルは南ヨーロッパ本土で初めて全国規模でのデポジット制度を導入する国となる。

非営利団体SDRポルトガルがこの制度の管理者として選ばれ、SensoneoがITプロバイダーとして選定された。Sensoneoというと、オーストリアと同じだ。最近の欧州はSensoneoによる効率的なITシステムによるデポジット制度が人気のようだ。

詳しいことはこれから決まるようだが、回収ポイントは全国に7,000~10,000程度になるらしい。

<出典>

https://www.packaginginsights.com/news/portugal-drs-2026-southern-europe-model.html

<関連記事>

「資源の高度化法」施行されたはよいけれど、大丈夫?

今年2月、「資源の高度化法」(資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律)が施行された。

https://www.env.go.jp/press/press_04242.html

しかし、この法律、大丈夫なのか?

UNEPの報告書によると、プラスチックから検出される化学物質は1万3000種類以上にのぼるとのこと。うち、「約7000種類のプラスチック関連物質に関する広範な科学データは、そのうち3,200種類以上が懸念される有害性を持つ」と書かれている。

要するに、1万3000種類のうち、データがあるのは約7000種類で、約6000種類は有害性の有無の分析すらされていないということだ。

https://www.unep.org/resources/report/chemicals-plastics-technical-report

そんな中、リサイクルばかり進めて大丈夫なのだろうか。とりわけ、プラスチックのリサイクルを進めるのは非常に不安だ。

特に日本は、内分泌かく乱化学物質についての規制が海外に比べ非常に緩い。まず、問題のある化学物質を禁止し、それでプラスチックが使えなくなるのであればプラスチック以外のものに代替し、その上でリサイクルを進めてほしい。

プラスチックを循環させると言うことは、プラスチックに使われている1万3000種類以上の化学物質も、用途を限定せず循環させてしまうことを意味する。あまりにも危険だ。

ガム1枚で数百のマイクロプラ、天然ガムでも同程度

ガムを噛んで口の中の唾液を採取し、マイクロプラスチックを数えた研究が発表された(ジャーナルではまだ未公開)。

「合成成分のガム1グラムあたりのマイクロプラスチックの平均個数は104個で、天然ガムでは96個だった」とのこと。

https://www.cnn.co.jp/fringe/35230963.html

しかも、一部のガムでは1グラムあたり637個のマイクロプラスチックが放出されたそうだ。

噛み始めで大半のマイクロプラスチックが放出されてしまうらしい。「ガムを口に入れてから2分以内にマイクロプラスチックの大半が剥落し、8分後にはマイクロプラスチック粒子の94%が放出」されたとのことだ。

https://gigazine.net/news/20250328-chewing-gum-microplastics/

イメージ的には、味がなくなってからもクチャクチャ噛むほうがマイクロプラスチック放出に繋がるような気がするが、そうではないらしい。

しかし、なぜ高価な天然ガムからもマイクロプラスチックが放出されたのか?

海外研究ではセルロースもマイクロプラスチックとしてカウントすることが多いから、マイクロプラスチックの概念が日本とは異なるのかもしれないが、天然ガムとは名ばかりだった可能性はないだろうか。

インド・ゴア州でも飲料容器のデポジット制度を導入か

インドのゴア州で、ペットボトルやアルミ缶、ガラスびんを対象に飲料容器のデポジット制度を導入する計画らしい。これまでの計画よりも対象を広げた。

昨年から情報がチラホラ出ているが、開始日はまだ決まっていないようだ。

プラスチックボトルとアルミ缶には5ルピー、ガラス瓶には10ルピーのデポジットが適用されるとのこと。

https://timesofindia.indiatimes.com/city/goa/pay-more-than-mrp-in-goa-later-get-refund-on-returning-non-green-packing/articleshow/113003189.cms

しかし、デポジット制度を採用する州はゴア州がインドで初めて、と書かれている。

しかし、もうだいぶ前からマハラシュトラ州で、ペットボトルのデポジット制度が開始されているはずだ(プラスチック製ミルクパウチに関しては、業界の合意が得られず、延期が続いているらしい)。マハラシュトラ州のデポジット制度はどうなっているのだろう?

<関連記事>

シンガポール、デポジット制度開始を一年延期

シンガポールでは、今年の4月から飲料容器デポジット制度を開始する予定だったが、2026年4月1日に開始することが決まった。

飲料生産者や小売業者を含むすべての利害関係者が消費者の便宜のためにスキームをスムーズに設計および運用するための移行期間として、2026年7月1日まで猶予が与えられる。

それまでの間に、スキームの対象となるすべての飲料容器には、デポジットマークのラベルが付けられ、10セントのデポジットを携帯する必要があるとのこと。その間に払い戻しの資格のない飲料容器の在庫を清算する。

目標は、制度開始3年目から80%の返却率を達成することで、デポジットも返金も10セント。大型スーパーやコミュニティスペースなどに自動回収機を置く計画だ。

<出典>

https://www.nea.gov.sg/our-services/waste-management/beverage-container-return-scheme

<関連記事>