東京オリ・パラ 紙の調達基準意見募集 まもなく締切

パーム油も紙も、どれを選ぶかによって環境を大きく損なう。どちらもボルネオ島での生産量が多いためだ。スーパーの棚にはパーム油入りの洗剤や食品がズラリと並んでいるし、量販店の棚にはインドネシア製のコピー用紙が並んでいる。最近は印刷用紙もインドネシア製が増え、トイレットペーパーやティッシュでさえもうっかり購入しようものならインドネシア製である。

しかしパーム油も紙も、環境負荷の少ないものを選ぶことはできる。例えば、RSPO認証のパームオイルは、完璧ではないにせよ今選ぶことのできる中では最もマシだといえる。また、紙は再生紙を選ぶことで、少なくともインドネシアの森林破壊に加担せずにすむ。

インドネシアの森林火災の90%以上が人為的なものである。パーム油やアカシア(製紙原料)のプランテーション造成にまつわるものも少なくない。プランテーションが直接的な火災原因でなかった場合でも、プランテーションによる乾燥化が火災を大きくするケースも少なくない。昔から森林火災はあったが、近頃のような何ヶ月も消えない大火事はなかったと聞く。泥炭湿地帯の水を抜き、プランテーションにすることで土壌を乾燥させるのが主な原因であろう。

 

*3月30日午後5時まで意見を募集している。

「持続可能性に配慮したパーム油・紙の調達基準(案)」に関する意見募集について↓

https://tokyo2020.org/jp/games/sustainability/sus-opinion/palm-oil-paper/

RSPOについて↓

https://www.wwf.or.jp/activities/resource/cat1305/rsportrs/

インドネシア製の紙について↓

http://jatan.org/ipp/index.html

英国でデポジット制度導入を決定

2018年3月28日、マイケル・ゴーブ環境相がついに英国にデポジット制度を導入すると発表した。
ほとんどの缶・びん・ペットボトルに最大20p(約32円)までのデポジット(預り金)がかけられることになる(TIMES以外の新聞には22pまでと記載)。所定の場所に返却すると20pは返金される。
これにより、容器=お金と考えられるため、多くの人たちが容器をポイ捨てせず返却することになる。もし、容器を捨てる人がいたとしても、誰かが拾う。このため、デポジット制度で散乱ごみは全体で約4割減ると考えられている(散乱ごみの中の4割強を占める飲料容器の散乱がほとんどなくなるため)。

英国がデポジット制度を決定した背景には、昨年9月のスコットランドによる同制度の導入決定がある。その後、環境団体の声に押され、ゴーブ環境相は英国全体での導入を検討すると宣言したが、その後なかなか進まなかった。

しかし、エリザベス女王はプラスチックを減らすことを表明し、宮殿でのストローなどの使用を禁止した。また、先日オリンピックの著名な金メダリストたちがデポジット制度を導入するよう意見書をゴーブ環境相に提出した。それらのことも今日のデポジット制度導入表明のきっかけとなったのかもしれない。

<参考>

オリンピック金メダリストもペットボトルのデポジット制度を支持↓

オリンピック金メダリストもペットボトルのデポジット制度を支持

THE TIMES: Pay more at the till for drinks cans and bottles;

https://www.thetimes.co.uk/edition/news/pay-more-at-the-till-for-drinks-cans-and-bottles-d9j7f25sf

 

ネオニコ系農薬を使わないため、大潟村が着色粒規定の廃止を求める意見書

ネオニコ系農薬を使わない米作りをめざす大潟村の生産者たちは、コメの検査規格の見直しを求めている。

斑点米カメムシ類防除のための過剰なネオニコ系農薬使用をやめるため、大潟村議会は、その元凶となっている「着色粒規定」の廃止を盛り込んだ意見書を国に提出するよう求める請願を採択した。

毒性のない斑点米をなくすためにネオニコ系農薬を過剰に使用させる政策を一般の国民は誰も望んでいない。海外の多くの国でネオニコ系農薬の使用を禁止・規制する中、日本だけが規制を緩和していると聞く。

国は誰に忖度して、このような国民の「安全・安心」を犠牲にする政策を続けているのだろうか?

 

<参考>

有機農業ニュースクリップ(2018.3.17)「大潟村議会 着色粒規定の廃止を求める意見書」↓

http://organic-newsclip.info/log/2018/18030902-1.html

モリカケ問題にみる日本の公文書管理のズサンさ

国や自治体の管理する「公文書」。日本ではその公文書の意味がまったく理解されていないように見える。

公文書は歴史的価値のあるものばかりでなく、どのようにその事業が決定されたのか、どうしてその法(あるいは条例)制定に至ったのか、その結果がどのように評価されたか、その効果はいかがか、など一般市民にとっても身近で、影響のある問題への疑問を解決してくれるとても大事な資料である。

税金を使って行われた事業の場合、その税金が正しく使われたのかをチェックするには、大小さまざまな公文書がどうしても必要だ。

さらに、後世の人にとっても、新規事業のために参考になる大変貴重な資料である。

それにも関わらず、廃棄や改ざんなど通常ならば絶対に有り得ないことが問題になっている。

以前、カナダのある州へデポジット制度についての調査に行ったところ、ほしい資料が入手できず、やむなく州の公文書館を訪れた。公文書館ではスタッフが親切に対応してくれ、出してもらった資料をコピーしたいと申し出ると、コピーだと明日になるから写真を撮ったらよい、といわれ、照明などの機材も貸してくれた。もちろんすべて無料である。担当者の手書きのメモ書きのようなものまで大事に保管されていた。

日本の、例えば国立国会図書館では、明らかに公文書とわかるものであっても、「著作権の範囲内で」といわれて、資料を全頁コピーさせてもらえない(公文書の発行者に連絡が取れ、許可を得られれば全文コピーできるとのことではあるが、古い公文書は発行者に連絡を取りくいことも多い・・)。しかも、コピー代が高い上、写真撮影は禁止である。

日本にも公文書を無料で撮影させてくれる文書館はあるが、国立国会図書館にしかない資料も多く、その対応には疑問が残る。

このような土壌の日本だからこそ、モリカケ問題が起き、「忖度」も起きたといえるのではなかろうか。

歴史的に価値ある古い資料ばかりが、保存すべき公文書ではない。

ペットボトルはキャップとラベルを外さずに回収する方がよい

先日、栃木県内の景勝地を訪れたところ、意味不明の看板「ペットボトルはラベルとキャップをはずして燃えるゴミ箱へ!!」があった(写真)。

ペットボトルをごみ箱へ捨てろといっているように読み取れるが、おそらく、ペットボトルのキャップと外側のラベル(プラスチックフィルム)をごみ箱へ捨てろといっているのだろう。

他の人たちはどのように解釈しているのか?と辺りを見回したが、近くにごみ箱らしきものも、ペットボトル回収ボックスも見当たらないため、わからなかった。

夏になったら、ペットボトル回収箱とごみ箱が置かれ、観光客はおのおの分別して捨てるようになるのかもしれない。しかし、この大自然の中の風の強い場所で、ごみ箱に捨てたつもりのラベルが飛んでいかないか、ごみ箱からこぼれたキャップが散乱しないか、と気になった。

海外ではペットボトルをそのまま回収するのが一般的である。

キャップを取る人もいるが、ラベルを剥がす人などはみたことがない。そもそも、デポジット制度でペットボトルを回収している国では、ラベルを剥がせばデポジット制度対象のペットボトルを購入したという証拠がなくなるため、支払ったデポジット(保証金)は戻らない。ラベル剥がしは厳禁なのだ。

日本では、容器包装リサイクル法上の品質基準が最近厳しくなったため、ペットボトルのラベルを剥がさないとランクの評価に影響が出るようになった。そのため、千葉市や奈良市など、それまでペットボトルを正しく分別するなどの理由で、ラベルを剥がさなくてよいと市民を指導していた自治体も、ラベルを剥がすようにと指導が変わった。容器包装リサイクル法では、油脂等の付いたペットボトルは回収対象の「PETボトル」ではないため、例えばノンオイルの青じそドレッシングはペットボトルとして回収されるが、フレンチドレッシングなどの入ったペットボトルは回収対象ではない。そのようなこともあり、自治体の中間処理施設でペットボトルを正しく選別しようと思うと、ラベルのPETマークが頼りであり、ラベルを剥がされてしまうと迷うものもある。このため、これまではラベルを剥がさないでほしいという自治体も存在したのである。

容器包装リサイクル協会の品質基準を厳しくして、ラベル剥がしを住民に強要するようになった理由は、回収される廃ペットボトルの品質を向上させるためだと聞く。しかし、制度上ラベルを剥がさずに回収している台湾でも(注:台湾はデポジット制度ではない)、B to B(食品用ペットボトルから食品用ペットボトルへ)の高度リサイクルに対応する品質の原料を廃ペットボトルから生産している。

日本は住民にラベルやキャップを取らせ、その結果おそらく焼却ごみを増やしている可能性があるのではないか。その理由は以下である。

プラスチック製容器包装を分別回収している自治体ではラベルやキャップはリサイクルされるが、分別回収していない自治体ではそれらは可燃ごみになる。しかし、ペットボトルがそのまま分別回収されていれば、リサイクル工場でPET、PP、PE等機械的に選別され、ペットボトルはもちろんラベルもキャップもそれぞれリサイクルされる可能性が高い。

また、それらを別々に回収することで散乱リスクも高まる可能性がある。とりわけ、この写真のような屋外回収のケースでは、ラベルやキャップをペットボトルから外させることは、散乱の危険性を大きく高めるため、すべきではない。

キャップが落ちるペットボトルを禁止 カリフォルニアで検討

アメリカ・カリフォルニア州で、プラスチック製キャップがペットボトルから外れてしまうタイプのペットボトルを禁止する法案が検討されている。

この法案が通ると、これまでのような本体から離れるタイプのプラスチック製キャップ付きペットボトルはカリフォルニア州で販売できなくなるため、外れないタイプのペットボトルが米国のスタンダードになる可能性がある。

飲料容器をデポジット制度で回収しているカリフォルニア州では、キャップはデポジット制度の対象ではないため、第3位の散乱ごみである。

日本の場合、飲料ペットボトルのキャップは荒川で第8位の散乱ごみだ。日本はデポジット制度を導入していないため、散乱ごみの1位はペットボトル、5位は飲料缶、6位は飲料びんであり、キャップの順位はカリフォルニア州よりも低い(『NPO法人 荒川クリーンエイド・フォーラム 2017報告集』より)。

かつて、アメリカの複数の州で、飲料缶から外れるプルタブが禁止になった。その後、日本でも飲料缶のプルタブは外れないタイプに変わった。

カリフォルニア州の法案が無事通過するならば、日本のペットボトルもキャップが外れないタイプに変わる可能性が高い。キャップが生物に被害をもたらす海ごみとして問題になっている昨今、日本でも、JR東日本ウォータービジネスで販売しているような、キャップの落ちないペットボトルが一般的になってほしいものだ。

(もちろん、ペットボトルを買うよりも、マイボトルを持参するほうがよいことはいうまでもないし、駅や公共施設には自動販売機を置くより、給水器を設置すべきであることは大前提である。)

またカリフォルニア州では、プラスチック製ストローの規制も検討されている。

 

<参考>

CNBC(2018.3.7):California look to ban removable plastic bottle caps, restrict plastic straws;

https://www.cnbc.com/2018/03/07/california-targets-removable-plastic-bottle-caps-plastic-straws.html

オリンピック金メダリストもペットボトルのデポジット制度を支持

昨年9月、スコットランドの首相が飲料容器のデポジット制度を導入すると宣言した。これを受け、英国全体でも制度導入を検討すると表明していたマイケル・ゴーブ環境相に、ウォータースポーツ団体とオリンピックの金メダリスト4人らが、海洋環境を保護するため、デポジット制度を要求した。

ゴーブ環境相へのデポジット制度要求署名に加わった英国のヨット選手Sir Ben Ainslie(ベン エインズリー) は、シドニー五輪、アテネ五輪、北京五輪、そしてロンドン五輪でも金メダルを獲得している英国の国民的スターで、サーの称号も授与されている。

 

<出所>

Mail Online(2018.3.16)‘The time for action is now’: Olympic sailing star Sir Ben Ainslie backs calls plastic bottle deposit and return scheme;

http://www.dailymail.co.uk/news/article-5461959/Olympic-gold-medallist-Sir-Ben-Ainslie-backs-plastic-bottle-scheme.html#ixzz59Bqt9dEP 

砂糖も遺伝子組換えになる?

ブラジルで、世界初の遺伝子組換え(GM)サトウキビの栽培を開始するとのこと。

サトウキビの芯を食い荒らす虫に抵抗性をもつように遺伝子を操作したものだそうだ。日本の現行制度では、GM原料の砂糖は表示不要とのことなので、いつの日か、小さい子どもに食べさせるお菓子にも遺伝子を組換えた砂糖が使われるかもしれない。

アメリカでは最近、遺伝子組換え食品は不人気で、売れなくなっていると聞く。その在庫整理に、日本の食卓が狙われるのではないかと心配している。

また、日本の主要農作物の種子を守ってきた「主要農作物種子法」が今年から廃止されることで、これから種は遺伝子組換えのものばかりになり、コメや小麦もGMになっていくのではないかと懸念する声もある。

 

<出典>

有機農業ニュースクリップ「ブラジル 世界初のGMサトウキビ栽培を開始」↓

http://organic-newsclip.info/log/2018/18030897-1.html

MONEY VOICE「日本の農業をぶっ壊す種子法廃止、なぜほとんど話題にならない?」↓

http://blog.hatena.ne.jp/inada5114/inada5114.hatenablog.com/edit?entry=17391345971623582429

マイクロプラスチック問題

今日の参議院予算委員会で公明党の横山議員がマイクロプラスチック問題について質問をしていた。

横山議員は、新潟県佐渡市と長崎県五島市奈留島の海岸のごみ風景のパネルをかざし、対策について質問した。

国際的な取組などに関しては安倍首相が「中国や韓国など近隣国との連携を強化し、発生抑制に向けた国際的な取組を力強く進める」などと回答。

また、国内の取組については、中川雅治環境大臣が「内陸の地方自治体が一体となった発生抑制対策が重要。このため、地方自治体や河川等の管理者、民間団体の関係者が幅広く連携したごみの発生抑制対策をモデル事業として実施したい」などと回答した。

近隣諸国とどのように連携するつもりか、また、どのようなモデル事業なのか、具体的な回答はなかったが、回を重ねればもう少し踏み込んだ質疑応答ができるはず、と今後に期待したい。

横山議員は「公明党海ごみ対策推進委員会事務局長」とのことだが、他の党にもそのような委員会があるのだろうか?あまり聞いたことがないけれど、あればよいと思う。

下記サイトにインドネシア バリの海で、ごみの中をダイバーが泳ぐ映像がある。魚や藻よりもプラスチックごみが多い↓

https://blog.goo.ne.jp/wa8823/e/edf1cf44957e919c4b9c2c1dd2682ac7

2016年度の環境省の漂着ごみの調査でも、日本の海岸12地点と海上8地点から採取されたマイクロプラスチックから、PCBが相当量検出されている。

国際的にも、また国内においても、海に流出させない対策は当然として、使い捨てのものは早急に規制すべきだろう。少なくとも屋外ではプラスチック製を禁止するか、またはデポジット(保証金)を付けて販売し、容器返却時に返金するなど、確実に回収する対策をとってほしい。

日経新聞(2018.2.22)にでさえも、「世界的に規制する動きも始まっていて、日本も法改正などでプラごみの削減を急ぐとともに、大発生源の中国やインドネシアへ使用削減を働きかける必要がある。」という文言が掲載されている。

日経新聞(2018.2.22電子版)「有害物質を濃縮 微小プラスチック、海洋汚染の要因に」↓

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27248650S8A220C1TJN000/

全国各地では、海ごみや川ごみの講演会が多数行われている。

例えば奈良市では下記の講座を行っている。↓

—–

「海と川ごみから考える、私たちのくらし」

講師:原田禎夫氏(大阪商業大学准教授、NPO法人プロジェクト保津川代表理事)
開演10:00~(受付9:30~)
場所:奈良市立中部公民館
4階 第4講座室
(奈良市上三条町23-4)
定員:50人
申込方法:平成30年3月5日(月)までに下記に
氏名、電話番号をお伝えのうえ、お申し込みください。
◆お申込み・お問合せ先
奈良市環境政策課 電話 0742-34-4591
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世界初 オランダに脱プラスチック包装の陳列棚のある店がオープン

オランダ アムステルダムに世界初のプラスチック フリー包装の陳列棚のある店がオープンしたそうだ。オランダのスーパーマーケットEkoplazaが、環境キャンペーン団体Plastic planetの協力のもと誕生した店である。

Ekoplazaは年末までに74店舗に拡大する予定とのこと。

また台湾には、竹製ストローなどプラスチックの代替品を集めて販売している店があるそうだ。プラスチックの代替品ならば、日本にも数多くあるので、それらを集めて販売するのは難しくなさそうだ。

しかし、残念ながら日本では、「プラスチックを完全になくすのはムリ」という意識が根強く、自らプラスチックフリー商品を求めようという人は、環境団体メンバーでさえ少ない。

中庸の美徳?なのかもしれないが、その意識が日本の環境行政の進展を阻害していることは確かである。

プラスチックごみによる海洋汚染も、農薬や柔軟剤等化学物質による水や大気の汚染も、脱原発や気候変動と同様、直接自分や家族の身体にも被害をもたらす可能性のある問題だということを認識し、対応すべきであろう。

人が何人か死ぬまで何の対応もできないようでは、あまりにも情けない。

 

<オランダについての出典>

The Guardian(2018.2.28)First plastic-free aisle is an example for other supermarkets to follow

https://www.theguardian.com/environment/2018/feb/28/first-plastic-free-aisle-is-an-example-for-other-supermarkets-to-follow

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