西オーストラリア州のデポジット制度、2020年開始

2019年1月からの開始を予定していた西オーストラリア州では、デポジット制度の開始が1年ほど遅れるようだ。

2020年の早い時期に開始するとのこと。

制度の対象は、150mLから3Lまでのプラスチック製、ガラス製、紙製、アルミ製、スチール製の飲料容器で、内容物は、ソフトドリンク、水、香り付き牛乳(小)、ビール、サイダー、スポーツドリンク、スピリットベースのミックスドリンク。

空の飲料容器を返却ポイントまで持ち込むと、10セント返金される。

ごみの減少、リサイクルの促進、環境保護、企業の社会参加機会の提供などの利点があるとされ、「西オーストラリア州の散乱ごみ戦略2015-2020」や廃棄物戦略を補完できるものである。

西オーストラリア州の散乱ごみ戦略2015-2020については、下記↓

https://www.kabc.wa.gov.au/library/file/annual-reports/FINAL%20Litter%20Prevention%20Strategy%202015%20web.pdf

散乱ごみのアイテム別調査結果と容量別調査結果が掲載されている。アイテム別では、タバコの吸い殻がトップ、二番目がプラスチックである。容量別では、プラスチックがトップで、2番目が紙。

<出所>

WA Container Deposit Scheme;

https://www.der.wa.gov.au/our-work/programs/111-wa-container-deposit-scheme

 

 

 

北米スターバックス、紙コップから紙コップへリサイクル

日本ではごく一部のサービスエリアや自動販売機などの紙コップはリサイクルされているが、トイレットペーパーにリサイクルされることが多い。

しかし、日本の大半の紙コップは、リサイクルルートには乗らず、他のごみと一緒に焼却されている。

北米のスターバックスでは、店内で使用された紙コップをまた紙コップにリサイクルし、スターバックスで使用する試みをスタートさせた。

既に2500万個の紙コップを新しい紙コップにリサイクルしたという。

紙コップに使用される繊維は、一般の紙よりも上質で、発生量さえ把握できていればリサイクルは難しくないとのこと。

紙コップは内側をポリエチレンでラミネートするため、本体部分が古紙でも安心だ。まして店内で回収された古紙ならば、安心して使用できる。

プラスチック製カップからリユースできる陶磁器製カップに切り替えるのが理想だろうが、使い捨ての紙コップを使わざるをえないケースも多い。

日本でもぜひ「コップ to コップ」の紙コップリサイクルの取組を進めて欲しい。

<スターバックスについての出所>

FAST COMPANY(2018.11.26)Starbucks recycled 25 million old paper coffee cups into new cups;

https://www.fastcompany.com/90270871/starbucks-recycled-25-million-old-paper-coffee-cups-into-new-cups

カールスバーグ 缶ビールのマルチパックを廃止

ビールメーカーのカールスバーグが、ビール缶を6本連結する新たな方法を開発した。

缶同士を接着する方式(スナップパック)だという。運搬中や販売中はバラバラにならない程度に接着されているが、手で引っ張ればすぐに外すことができるとのこと。

従来のプラスチック製の6缶パックは生物への被害が大きいし、マイクロプラスチックにもなるため、歓迎だ。

日本では最近プラスチック製の6缶パックはあまり見ない。よく使われているのは紙製マルチパックだ。紙製マルチパックはリサイクルしにくいため、この接着剤がもし問題のないものならば(接着剤に使用される化学物質は問題のあるものも多い)、日本のビールメーカーもこの手のものに変更してもよいのかもしれない。

カールスバーグは、缶だけでなく、瓶ビールでも環境に配慮したそうだ。瓶のラベル印刷をCradle-to-Cradle Certifiedのインクに切り替えてリサイクルしやすいようにし、ガラス瓶に新たなコーティングを施して再利用可能回数を増やしたとのこと。

<出所>

PRINT & PROMOTION(2018.9.13)「カールスバーグ ビールのマルチパックを廃止 缶を接着する「スナップパック方式」を採用」↓

カールスバーグ ビールのマルチパックを廃止 缶を接着する「スナップパック方式」を採用

財経新聞(2018.9.18)「カールスバーグ、従来のプラスチック包装使用しない缶ビール6本パック発表」↓

https://zaikei.co.jp/article/20180910/465013.html

未来世紀ジパングの海ごみ特集 途中まで良かったが、最後まさかのLIMEX押し?!

昨日(2018.9.12)放送された未来世紀ジパングの「世界のごみ問題第3弾 人類vs使い捨てプラスチック」を見た。

最初は、本ブログでも取り上げていたインド・マハラシュトラ州のプラスチック禁止令下での現地の状況報告で、プラスチックGメンや代替品の開発に沸く現地の様子を取り上げていて面白かった。

次に日本のプラスチック消費量と日本近海のマイクロプラスチック状況を取り上げ、日本は使い捨てプラスチックを使いすぎていることを指摘。ナビゲーターとコメンテーターが、スーパーのレジで食品を薄い小袋(レジ袋より薄く小さい半透明の袋)にいちいち詰めてくれるレジ係に、不要だと告げることを紹介、これもよかった(私もこれまで、レジ袋以上に役立たずごみになるだけのこの小袋をだいぶガマンしていたが、最近はきっぱり断るようにしている)。

しかし、最後に取り上げられたTBMのLIMEX容器。これでせっかくの番組が盛り下がった。

石灰石と生分解性プラを組み合わせた容器は一見すると画期的に見える。もともとは、石灰石を6割程度にプラスチック(ポリオレフィン)を4割程度混ぜて容器や名刺を作っていたLIMEXのポリオレフィン部分を生分解性プラに変更したものだ。生分解性プラはおそらくポリ乳酸を使用か。

しかし、従来のポリ乳酸は海で分解しないため、海ごみ対策にはならない。それならばむしろ、従来の紙容器にポリ乳酸で作ったフィルムをラミネートしたものの方がマシではないか。

紙は木材を使うから環境に悪いという人もいるが、木材は再生可能な資源である。適切に管理された森林から原料調達するならば、環境を破壊しない。それに比べ石灰石は、地球上に大量にある素材かもしれないが、再生不可能で、採掘は山の破壊に直結する。

いずれにせよ、インドのように脱使い捨てプラスチックを宣言し、まずは減らすことが大事だろう。そうなればさまざまな代替品が開発され、代替品市場が活性化する。G7の海洋プラスチック憲章に署名した国々はそれを狙っていたはずだ。

<参考>

未来世紀ジパング(2018.9.12)「人類vs使い捨てプラスチック」

http://www.tv-tokyo.co.jp/zipangu/backnumber/20180912/

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インド マハーラーシュトラ州のプラスチック禁止令

インド・マハラシュトラ州のペットボトル回収制度

究極の雑がみ入れ:仙台市の月刊紙袋

仙台市の月刊紙袋は、学生のプロジェクトチーム「ワケアップキャンパス」が規格・制作したものだという。若者の利用が多い飲食店や美容院、大学、街頭などで配布される。

紙に関する情報が満載された究極の雑がみ分別袋だ。紙ひもも付いているのでプラスチックひもは不要。とてもよく考えられている。

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雑がみ分別袋

仙台市の月刊紙袋

雑がみ分別袋

雑がみを入れる分別袋を配布している自治体が多い。経済的理由により全世帯に配布する事例は少ないが、転入者向けやイベントなどで配るケースが多いようだ。
自治体から専用の雑がみ袋をもらい、その袋で雑がみを分別することに慣れれば、そのあとから袋がなくとも自宅にある紙袋などを利用して雑がみ回収に協力してくれるはず、というのが自治体の狙いだろう。
しかし、紙袋のない家も多い。我が家もかつては溜まっていたが、最近はあまりない。

そこで、雑がみ分別袋の作り方を教える自治体がある。いくつか紹介されているうち、小金井市の袋はなかなかよさそうなので、その作り方を真似、たまたまもらった贈答品の包装紙で自作してみた。案外難しく、友人の作った袋も参考にし、なんとか完成させた。

これまでは買い物などでもらった紙袋に雑がみを入れ、いっぱいになったら中の雑がみのみを紙ひもで縛り(小さな紙きれは不用な封筒に入れ)、雑がみのみを回収に出し、紙袋はそのまままた使っていたが、雑がみ袋ごと回収にだせれば確かにラクかもしれない(ただし、雑がみ袋を作るのが手間でない人限定)。

小金井市の雑がみ分別袋の作り方↓

https://www.city.koganei.lg.jp/kurashi/446/gomigenryo/zatugaminodasikata.files/zatugami.pdf

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究極の雑がみ入れ:仙台市の月刊紙袋

 

↑ゼロ・ウェイスト宣言をした斑鳩町の雑がみ分別袋。サイドのマチにまでびっしりと環境情報が書かれている
↑手作りの雑がみ分別袋。真ん中のチラシで作られたきっちりできているのは手本にした友人の手作り。

石灰石 x プラスチックはホントに紙よりエコ?

今日のテレビ朝日の番組「羽鳥慎一モーニングショー」でライメックス(ストーンペーパーの一種)を紹介していた。

石灰石とポリオレフィンを6対4の割合で混ぜ合わせ、水に強い「紙」を作ったそうだ。4割はプラスチックなのだから、水には強いだろうが、おそらく一般的なストーンペーパーと同様に紫外線には弱いだろう。

4割もポリオレフィンということは、野外で使用するとポリオレフィンが劣化し、すぐにボロボロになるのでは?と思われるが、その手のマイナス情報は一切なく、節水になるとか、木材を使わないとか、宮城県の雇用促進とか・・よいことずくしの紹介。挙げ句に、既にお花屋さんでフラワーボックスとして利用されており、鉢に植え替えなくともそのまま使って水やりもできるから人気とのこと。

しかし、そのフラワーボックスをもし野外に置くならば、マイクロプラスチックの発生源になりそうだ。

ライメックスの「紙」が流行ると、普通の紙にそっくりなので、間違って古紙回収に出す人が多い。再生紙工場はさぞ迷惑するだろう。もちろん、プラスチック製容器包装として出すこともできない。

せめてライメックスの「紙」製品には「古紙回収には出さないでください。野外での使用はご遠慮ください」などの文言を書く必要があるのではないか。

 

東京オリ・パラ 紙の調達基準意見募集 まもなく締切

パーム油も紙も、どれを選ぶかによって環境を大きく損なう。どちらもボルネオ島での生産量が多いためだ。スーパーの棚にはパーム油入りの洗剤や食品がズラリと並んでいるし、量販店の棚にはインドネシア製のコピー用紙が並んでいる。最近は印刷用紙もインドネシア製が増え、トイレットペーパーやティッシュでさえもうっかり購入しようものならインドネシア製である。

しかしパーム油も紙も、環境負荷の少ないものを選ぶことはできる。例えば、RSPO認証のパームオイルは、完璧ではないにせよ今選ぶことのできる中では最もマシだといえる。また、紙は再生紙を選ぶことで、少なくともインドネシアの森林破壊に加担せずにすむ。

インドネシアの森林火災の90%以上が人為的なものである。パーム油やアカシア(製紙原料)のプランテーション造成にまつわるものも少なくない。プランテーションが直接的な火災原因でなかった場合でも、プランテーションによる乾燥化が火災を大きくするケースも少なくない。昔から森林火災はあったが、近頃のような何ヶ月も消えない大火事はなかったと聞く。泥炭湿地帯の水を抜き、プランテーションにすることで土壌を乾燥させるのが主な原因であろう。

 

*3月30日午後5時まで意見を募集している。

「持続可能性に配慮したパーム油・紙の調達基準(案)」に関する意見募集について↓

https://tokyo2020.org/jp/games/sustainability/sus-opinion/palm-oil-paper/

RSPOについて↓

https://www.wwf.or.jp/activities/resource/cat1305/rsportrs/

インドネシア製の紙について↓

http://jatan.org/ipp/index.html

ボルネオ島のオランウータンが激減

ボルネオ島に生息するオランウータンが1999年から2015年までの間に半減したそうだ。

減少の7割が人に殺されたと見られるという。

また、パーム油やパルプ生産による森林伐採、生息地の破壊も大きな要因である。

日本で使われているコピー用紙の3枚に1枚はインドネシア製だ。インドネシア製のコピー用紙を使わず国産の再生コピー用紙を使うこと、そしてパームオイル入り製品は、RSPO認証オイルを使った製品を選ぶことなどが、オランウータンの減少を止めるために、日本にいる我々ができることだろう。

例えば、昨年イオンは国内の小売店で初めてRSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)への参加を表明した。2020年までには、プライベートブランド製品に使用するパーム油を、すべて認証製品に切り替えるという。

他の小売店にもあとに続いて欲しい。

じゃかるた新聞(2018.2.19)「16年間で15万頭減少 ボルネオ・オランウータン 森林伐採などで」↓

http://www.jakartashimbun.com/free/detail/40303.html

SankeiBiz(2017.10.23)「イオン、環境配慮の枠組み参加へ 加工食品使用のパーム油 国内小売初」↓

https://www.sankeibiz.jp/business/news/171023/bsd1710230500002-n1.htm

プラひもから紙ひもへ プラスチックを減らそう

海外では「脱使い捨てプラスチック」の流れが進行中だ。レジ袋や発泡スチロール製容器もなくす方向で政策が進んでいる。

しかし、日本ではいまだ「プラスチックは必ず必要」なもので、その便利さは変えがたいようだ。7割以上の市民が不要だというレジ袋でさえも、なかなか廃止できない。一部自治体のスーパーでの有料化がやっとである。

おかげで、スーパーのレジ袋は減少したが、野放し状態のコンビニのレジ袋使用量は増加傾向だ。

こんな日本だから、古紙回収への紙ひも使用はなかなか徹底しない。理由の1つは、古紙回収業者が回収効率が落ちるため嫌がるせいだが、もう1つは市民の無理解だ。頭から「使いにくい」「切れやすい」などと決めてかかる傾向がある。

もちろん、紙ひも利用には多少の慣れとテクニックが必要だ。そこで紙ひもを使用する際の注意点を記載したい。

1 ひもの引き出し方向は、紙ひものラベルの矢印通りに。逆向きに引っ張り出すと、使いにくくて大変になる。
2 ひもは内側から引き出す。外側のフィルムが最後まで絶対に破れないように、レジ袋などに入れて使うのが、最後まで使うコツ。
3 雨天時の古紙回収は要注意。
昔は古紙回収は雨天を避けたものだが、中国へ輸出されるようになってからは古紙の品質が落ちてもよくなったようで、ぬれても構わず回収に回る。行政回収では雨天中止はしにくいこと、また、集団回収でも近年は行政回収と同じような回収方法になったこと、などもその理由であると考えられる。しかし、紙ひも回収を続けているところは全国にあるので、工夫次第!なのだ。「便利さ」には必ず裏があるし、自然素材はたいてい便利ではない。「古紙問屋はプラスチックが入らない方が儲かるから紙ひもを進めるけれど、回収業者はギリギリのところでやっているから、そんな手間をかけたらコスト割れ(雨天時に荷台にホロをかけることや、古紙を運ぶ際に片手を束の底部分に添えること、もできないので)」と、先日ある回収業者の方にいわれた。もちろんその通りなのだろうと思うが、その手の事はトレイや弁当容器などすべての使い捨て製品にいえることだ。要は、仕組みの中に「脱プラスチック」を取り入れると決め、そのように動けば解決する問題ではないか。
4 縛る際、力まかせ引っ張ると切れる。ゆっくりじわじわと締めるのがコツ。また、縛るのに、力がいる、という人もいるが、プラスチックひものように緩まないので、慣れるとかえって縛りやすいという人も多い。
要するに、紙ひも使用はまず慣れることが大切で、ごみを減らしたい、特にプラスチック使用を減らしたい、と考える人にはぜひ白色紙ひも※を使って見てほしい。
紙ひもはそのまま製紙工場へ行ってまた紙に戻るが、プラひも(プラスチックごみ全般)は2017年末をもって、中国も「もうごみは要らない」と輸入禁止にしている。
※白色紙ひもは、新聞古紙でも段ボールでも雑誌でも束ねれば、そのまま工場へ運んでリサイクルできるが、茶色(無漂白)の紙ひもは新聞古紙とは同じ工場でリサイクルできないため。

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↑紙ひもは、必ず輪の内側の糸口を、ラベルに記載された矢印の方向へ引っ張るのがコツ。使用時にひもがよれるのは、引っ張る向きが間違っているため。また外側のフィルムは決して外さないこと。フィルムを外すと、束の形が崩れて最後まで使えない。