トリニダード・トバゴ政府は7月26日、飲料容器のデポジット制度を開始するため、国家飲料容器預金返還システム(BCDRS)の実施に関するフレームワークを発表した。
対象は、密閉された5リットル以下の飲料容器(ペットボトルや缶、びん、カートンなど)で、紙コップや既にリユースされている飲料容器は含まない。
容器の返却先になる事業者には手数料を支払う。
目的は、埋立地で終わる資源物をリサイクルに転換することだ。
旧「環境にやさしい暮らしを考える」のブログです。持続可能な暮らしに関連するニュースや、気になった環境情報を紹介します。専門は環境経済学です。
トリニダード・トバゴ政府は7月26日、飲料容器のデポジット制度を開始するため、国家飲料容器預金返還システム(BCDRS)の実施に関するフレームワークを発表した。
対象は、密閉された5リットル以下の飲料容器(ペットボトルや缶、びん、カートンなど)で、紙コップや既にリユースされている飲料容器は含まない。
容器の返却先になる事業者には手数料を支払う。
目的は、埋立地で終わる資源物をリサイクルに転換することだ。
東京新聞(2024.6.17)によると、紙製人工芝がプラスチック製人工芝の代替として使われ始めているようだ。
「マニラ麻という植物から作った紙を細かく切ってより合わせ、ゴムの土台に載せている。防炎性能があり、熱がこもりにくく水にも強いという。アパレル製品などに使う紙の糸を手がける王子ファイバー(東京)と親会社の国際紙パルプ商事(同)が販売する」とのこと。
屋外で使える製品の開発も進めているそうだ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/334036?rct=life
PFASは使われていないのだろうか?
紙製ストローは、9割からPFASが検出されている。PFOAやトリフルオロ酢酸(TFA)、トリフルオロメタンスルホン酸(TFMS)が検出されているそうだ。
この人工芝には、TFAやTFMSが使われていないのだろうか?TFAやTFMSは分子量が小さいので、体内に吸収されやすい。
体内に吸収されにくいPTFE(テフロン系樹脂)でさえも、健康に悪影響を及ぼす可能性が最近の研究により指摘されている。
体内に吸収されやすいPFASならば、その危険性は増す可能性が高い。特に子ども対象の施設に採用されているようなので、心配だ。
紙製人工芝にPFASが含まれていないか、誰か調べてほしい。
飲食店内での使い捨てストローや紙コップの禁止を発表していた韓国が、また禁止までの啓発期間を延長した。また、コンビニのレジ袋禁止も同様に、禁止が延長された。いつまで延長するかは発表されていない。
KOREA WAVEによると「今月7日の発表によると、中小企業主の負担緩和を理由に、規制のかわりに勧告・支援する方向に路線を転換。ビニール袋に対して取り締まりを通じた過料ではなく代替品の使用定着を促進するとしている。事実上、使い捨て品規制から後退するものだ」とのこと。
「環境省は、生分解性袋や買い物かごなど代替品を使う傾向が定着したため、現場の肯定的な変化を考慮し、生活文化として定着させることを支援すると説明」しているという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f835e14326e2a27d9204035fe4771160739e10cd
「韓国コンビニ産業協会によると、大手コンビニが今年上半期に使用した袋は生分解性が70%を占めた」そうだ。
今年6月から施行する予定だった紙コップやプラスチックコップをテイクアウトする際の保証金制(デポジット制)は、既に2025年まで延期されている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2f01ac325315ce2a01cfcf235500982c937b61d6
韓国の政策は決まるのも早いが、変更も多い。
イオンが衣料品や日用品などの有料レジ袋を紙製に切り替える。
紙製レジ袋は10月5日より。価格は、小サイズが20円、中・大・特大サイズが30円とのこと。
これまでのプラスチック製有料レジ袋は3円と5円だったので、レジ袋購入者は減りそうだ。
せっかくプラ袋を減らしても紙袋が増えたのでは話にならないので、とてもよいと思う。
FSC認証紙を採用するそうだ。
<出典>
PFASについて調べてみた。日本ではPFASについての明確な定義がないようだが、アメリカでは「各州は PFAS を、フッ化炭素を少なくとも一つ含む有機フッ素化合物、と広範な定義」をされているそうだ。
フッ化炭素とはフッ素と炭素の化合物。つまり、総フッ素量が多くても、炭素と結合していなければPFASとはいえない。
多くの州は「意図的に添加された」 PFAS のみに規制が適用されるそうだが、カリフォルニア州は「意図的な添加でなくとも、100ppm 以上の濃度の PFAS を含有する製品も規制され」るとのこと(出典は同上)。
従って、カリフォルニア州では、人工芝などのプラスチック製品は、意図的に添加されたものでなくとも規制が働くようだ。
炭素などどこにでもある原子なので、フッ素を使っている限りPFASが不純物としてできてしまいそうだから、意図的であろうとなかろうと、カリフォルニア州のように一定の濃度を超えた製品は規制すべきだと思う。
最近、いろいろなもの(人工芝、コンタクトレンズ、ペットボトル、トイレットペーパー、紙製ストローやプラ製ストロー、雨水など)からPFASが検出されている。トイレットペーパーは、製紙メーカーは「入れていない」といっているそうだから、意図的ではないらしいが、抄紙機がスムーズに機能を果たすために使う薬剤由来だろうか。
いずれにせよ、日本でも早急にプラスチック製品や紙製品のPFASを規制してほしいものだ。
<関連記事>
使用中に型崩れしない紙製スプーンが登場した。山形市の金属加工会社の新商品だそうだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/98acd1289082199491d7d9063c06990438ab0a39
自分で組み立てるため、平らなまま保管できるのがよい。保管場所を取らないので、災害時の備蓄用にも便利そうだ。
でも、水分を含まないなら、何か使っていそうな気がするが・・。
プラスチックでラミネートされていたり、撥水加工されていたりしないならば、とても良い製品だと思うが、どうなのだろうか?
「環境にやさしい紙」を使ったと書かれているが、どんな風に環境にやさしいのか説明がないのでわからない。
世界各地のトイレットペーパーを調べたところ、すべてのトイレットペーパーからPFASが検出されたそうだ。
https://www.theguardian.com/environment/2023/mar/13/toxic-forever-chemicals-pfas-toilet-paper
フロリダ大学の研究者らは、北米、西ヨーロッパ、アフリカ、中米、南米の21の主要なトイレットペーパーブランドを集め、調べたところ見つかった。
紙パルプが機械に付着するのを防ぐため、製造プロセスでPFASを使用していることを示唆しているそうだ。
つまり、PFASは製造工程で潤滑剤として使用され、その一部がトイレットペーパーに残っているということらしい。
意図的に添加されたわけではないから、PFAS濃度は低いそうだが、トイレットペーパーは多くの国で毎日大量に使用される。下水処理施設から川に流される水や、下水汚泥も汚染されていないか心配になる。おそらく汚染は避けられない。
この研究では6種類のPFAS化合物を検出した。このうち、6:2 diPAPが最高レベルだった。
この化合物はまだしっかりと研究されていないそうだが、精巣機能障害に関連するといわれている。お尻を拭く度にPFASが肌や粘膜に触れるとしたら、恐ろしい。
バージンパルプのトイレットペーパーからだけではなく、再生紙も似たようなものだったという。
また、この研究は、6:2 diPAPが環境中で非常に有毒な化合物であるPFOAに変わる可能性があることを発見したそうだ。つまり、6:2 diPAPはPFOAの前駆体ということか。
多くの製紙メーカーは気付かずにPFASを使っているようだ。「これを使うと装置を早くスムーズに動かせるよ」と言われ、機械メーカーから機械とセットで買っているのかもしれない。
人工芝のようなプラスチック製品も同様だが、紙製品も大量生産するためには、機械にパルプがくっつきにくくなるPFASのような潤滑剤が必要だということだ。
それにしても、PFASは泡消火剤や繊維、プラスチック製品、化粧品、容器などに使われるものだと思っていたが、まさかトイレットペーパーからも検出されるとは。これがもし、英紙ガーディアンの記事でなければ信じないところだ。
東京都は、使用済み紙おむつのリサイクル推進に向けた実証事業を公募した。その結果、4社(凸版印刷株式会社、白井グループ株式会社、住友重機械エンバイロメント株式会社、トータルケア・システム株式会社)共同による「家庭用紙おむつの効果的回収と完結型リサイクル事業」が採択された。
八王子市と町田市で、一般家庭から使用済み紙おむつを分別回収し、紙おむつに使用されているパルプとプラスチックを再生原料にリサイクルするシステムの事業性を検証したらしい。
また、紙おむつの効果的な収集方法や、AIシミュレーションによる効率的な収集運搬、リサイクル資源の有効活用などについて検証が行われたとのこと。
もし、多摩地域に紙おむつのリサイクル工場ができたら、相模原市で発生した紙おむつも引き受けてくれるかも?と思うと、何となくうれしい。
しかし、リサイクル工場からマイクロプラスチックが発生するのは避けられそうにない。
八王子市↓
https://www.city.hachioji.tokyo.jp/kurashi/gomi/001/001/p029927.html
さすがフランス。ついにファストフード店で使い捨て容器や皿、カップを禁止するそうだ。
2023年1月1日からということで、既にマクドナルドではポテトの容器がセラミックに、飲み物を注ぐコップがガラスになったとのこと。
店内飲食で使用できるのは、再利用が可能なものだけなので、紙コップや紙皿も禁止だ。
「ハンバーガーやサンドイッチなどを包む包装紙は例外として紙の使用が認められていますが、それでもリサイクル率の高い素材しか認められていない」という。
https://gigazine.net/news/20221220-france-bans-disposable-packaging/
JETROによると、フランスでは2023年1月1日からリサイクル素材の利用率などの情報提供を義務付けるとのこと。この手の包装紙も対象になるのだろうか?
利用率などの情報提供対象となる製品は「家庭用包装、印刷紙、電気・電子機器、建設資材、電気・蓄電池、健康や環境に重大なリスクのある家庭用化学品、家具、衣類、靴など」は2023年1月1日から。
「建設資材、玩具、自動車、小型トラック、二輪車、三輪車、四輪車は2024年1月1日から適用対象となる」そうだ。
拡大生産者責任の枠組みの中で行うということで、目的は「廃棄物の少ない製品への消費を促すこと」。
https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/11/147a98cead18376d.html
なんでも税金で回収し「大半焼却、一部リサイクル」でOKとする日本とは、制度設計がそもそも違うようだ。
<関連記事>
「3R + renewable」がプラスチック資源循環戦略で提唱され、プラスチック資源循環法でもそのまま基本方針として使われている。
おかげで私程度の語学力でもリニューアブルの意味がわかるようになった・・。あ、リニューアブルってrenewable energy(再生可能エネルギー)以外の時にも使うんだ、という程度には。
しかし、いまだにわからないのは、これが正しく何を指すのか、ということと、3Rの一体どこに入るのか、ということだ。
一般に紙や木などのようにまた生えてくるような資源を指すことは確かなようだ。
では、マテリアルリサイクルのことを再生利用というから、マテリアルリサイクルできるものでもよいのか、というとそうではなさそうだ。ペットボトルはマテリアルリサイクルできるが、ここには決して入れてはならない。
じゃあ他に何かというと、バイオマスプラスチックが入れられていることが多い。原料がバイオマスならば再生可能だというのがその理由だろう。しかし、バイオマスプラの大半はバイオマス100%ではない。5%とか10%とか25%などのように部分的にしか使わない。
仮に原料が100%バイオマスだと言われるポリ乳酸だとしても、化石燃料由来の添加剤を使う上、製造段階で再生可能エネルギー以外のエネルギーを大量に使用する。
これが果たしてリニューアブルといえるだろうか?
しかしここまでこだわると、紙や木も本当にリニューアブルか怪しくなるので、こだわらないことにして、じゃあ3Rのどこにリニューアブルが入るのかと考えると、これまたわからない。
リサイクルの後ろに入れて、4Rという人もいるが、これは少し違う気がする。
一方、コンビニなどの取り組みを見ると、あたかもリデュースの前に入るかのように、ちゃっかり「バイオマスプラ使用」を宣伝するケースが見受けられる。でも、これも違うだろう。
リデュースやリユースより先に来ることなどはあり得ない。
そうであれば、収まりは悪いけれど、リユースの後ろ、リサイクルより前が良いのだろうか?とも思うが、どうなのだろう。それならばそのように環境省は説明すべきだが、そのような説明は聞いたことがない。
わざと玉虫色にして、モノによりけり、ケースバイケースで考えろ、ということか。
気になって仕方がない。