増える柔軟剤ユーザー、VOCは大丈夫?

柔軟剤等の香りに起因する健康被害の訴えが増加している。

それにも関わらず、日本石鹸洗剤工業会が行っている「洗濯実態調査2020」によると、柔軟剤を洗濯の度に使用する人は74.6%、時々使用する人を合わせると93.6%もいたそうだ。2015年の調査では洗濯の度に使用が76.7%、時々使用を合わせると90.3%だった。

つまり、柔軟剤を毎回使う人は少し減ったが、柔軟剤ユーザーは3.3%も増えたということだ。しかも、2倍以上の量で使う人は、相変わらず2割近くもいる。

https://jsda.org/w/01_katud/sentaku_chosa2020-2.html

2倍以上の量で柔軟剤を使う人は既に嗅覚が鈍っているので、まるで「シャブ漬け」状態のようになっているのではないか。鼻がバカになっているから匂わない、もっともっとと欲しくなる・・この調査結果を眺めていて、失礼ながらそんな連想をしてしまった。

ハウスダストからも柔軟剤の香料と同じ成分が検出されていることから、柔軟剤ユーザーの家では衣類や洗濯機からだけではなく、室内のハウスダストからも一日中匂っていることだろう。鼻がきかなくなるのは当然だ。

この手の製品を使い続けられる人は、匂いの検知閾値や認知閾値が相当高い人だと思うが、化学物質に敏感な隣人や職場の同僚はたまらない。自分では柔軟剤など香り製品を使っていないにも関わらず、使用する人の香り成分が自分の衣類に付着してしまう。自宅で服を着替えると、その衣類に付いた香り成分が脱落しハウスダストに混入する。その結果、その人の家の中も他人が使っていた香り成分で汚染されるのだ。

メーカーは、長く香らせるための対応として、吸着性や徐放性を向上させる香料前駆体を活用しているという報告まである(重久ら, 2019)。

汚染をまき散らす犯罪的な製品が、なぜいつまでも野放しにされ、より強力になっていくのかが理解できない。揮発性有機化合物(VOC)の点でも、健康にとって有害だ。

浦野ら(2022)の「家庭用柔軟剤等の使用に伴う揮発成分挙動に関する研究」によると、「製品の使用を停止した後、数回の洗濯で揮発濃度が大きく低下すること」が示され、「適当な頻度での使用停止が臭気室の変化や揮発量の増加抑制に効果的である可能性」が示されたという。

「服を何度洗っても匂いが落ちない」と評判の柔軟剤だが、少なくとも揮発量は減るようだ。柔軟剤の袋には、「危険なので、必ず使用量を守ってください。頻繁な使用は危険です。間隔をあけて使ってください」などの警告表示が必要だ。

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