安倍首相が、海洋汚染の問題について「プラスチックを敵視するのではなく、必要なのはごみの適切な管理だ」と指摘。技術革新の面を重視して問題解決を図るべきだと強調した。
また、「必要なのはごみの適切な管理で、イノベーションに解決を求めること」だと国際会議で述べたそうだ。
安倍首相は本気でそう思っているのだろうか。イノベーションでプラスチック汚染が解決するならば苦労はない。
例えば、日本が推し進めようとしているバイオプラスチックも、まだ完全なものはない。最も生産量の多いポリ乳酸(PLA)を土の中に埋めるとミミズが体重を減らすことが実験によりわかっている。
堆肥化できないポリ乳酸など、何の役に立つのだろう。しかもポリ乳酸は、海の中では分解しない。
イノベーションには期待したいが、まだ解決策につながるようなものはない。
気候変動とプラスチック汚染は多くの面で連動している。どちらもまだ解決の兆しは感じられない。それどころか、日々深刻度を増している。
首相の発言は、やる気のありそうな小泉環境相を牽制しているのだろうか。
<安倍首相発言についての参考記事>
日本経済新聞(2019.10.4)「「プラ必要 敵視すべきでなく適切な管理を」首相」
https://www.nhk.or.jp/politics/articles/statement/23907.html
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