秩父宮ラグビー場の移転にも人工芝化にも反対します!

坂本龍一氏の遺言のようになった「神宮外苑再開発反対」。とんでもない計画であるにも関わらず、小池都知事らには見直す気はさらさらなさそうだ。

署名運動や要望書を送る運動も行われている。

https://www.change.org/p/神宮外苑1000本の樹木を切らないで-再開発計画は見直しを/u/31210494

こういうものまで無視されると、日本は本当に民主主義国家なのか?とむなしくなる。

それにしても、なぜ、野球場とラグビー場を入れ替える必要があるのか。その方が事業者にとって都合がよいからだろうが、新ラグビー場が人工芝になると聞き驚いた。

理由は、ラグビー場で音楽ライブなどもするため、密閉型のドームにすることにある。そのため、天然芝では育たないから、人工芝の方が都合がよいそうだ。

https://www.asahi.com/articles/ASQ8Q6GR4Q8QUTQP016.html

人工芝の方がケガをしやすいことをラグビー関係者はよく知っている。選手の健康よりも、儲けを優先して作るということだ。

元ラグビー選手もラグビー場移転と人工芝化などの「改悪」に反対し、署名を集めている↓

https://www.change.org/p/秩父宮ラグビー場をこの地で継承したい-ラグビーの聖地-の移転-改悪を止めよう?signed=true

人工芝はPFASなしでは作れない。また、充填材(ゴムチップ)にはフタル酸エステル類も入っている。

化学物質による環境汚染の見地からも、ラグビー場の移転と人工芝化に反対だ。

人工芝から16種類のPFAS。マサチューセッツ州、コネチカット州、バーモント州で人工芝を禁止する法案提出

アメリカでは人工芝を規制する法律ができつつあるようだ。

マサチューセッツ州、コネチカット州、バーモント州で、人工芝を禁止する法案が提出されている。

ニュース(The Philadelphia Inquirer, 2023.3.7)によると、「マサチューセッツ州とカリフォルニア州のいくつかの町では、人工芝のモラトリアムを実施しています。マサチューセッツ州、コネチカット州、バーモント州には、偽の草を禁止する法案があります。メイン州は、PFASを含むラグ、カーペット、ファブリックトリートメントの販売を禁止しています。化学大手3Mでさえ、2025年以降はPFASを使用しないと発表した」(以上、機械翻訳)とのこと↓

https://www.inquirer.com/news/pfas-forever-chemicals-drinking-water-vet-astroturf-philadelphia-20230307.html

また、同記事によると、ベテランズ・スタジアムでプレーしていた野球選手6人が同じ脳腫瘍で、全員60歳未満で亡くなっているそうだ。

この球場はまだ人工芝が一般的ではなかった頃に作られた人工芝球場。既に破壊され、駐車場になったようだが、1977年から1981年までベテランズ・スタジアムのフィールドにあった芝の破片を調べたところ、16種類ものPFASが含まれていたという。

人工芝を巡っては、多くの女子サッカーチームのゴールキーパーが血液系のガンに係ったことなども報道されている。

日本では、人工芝を小学校の校庭や幼稚園の園庭、家庭の庭などに敷くのが流行っている。本当に安全なのだろうか?

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東大:メダカは淡水より海水でマイクロプラを多く取り込む

魚が淡水と海水とではどちらの方がより多くのマイクロプラスチックを取り込むのか、東大の研究グループがメダカを使って実験をした。

使ったメダカは海水でも生きられる種で、マイクロプラは1マイクロメーターのポリスチレン。

このサイズのマイクロプラの場合、魚はエサと間違えて食べるのではなく、水と一緒に否応なく取り込むそうで、浸透圧の関係で、海水魚は水分補給のため海水をよく飲む。そのため、がマイクロプラ取り込み量を淡水魚より多いという。

yahooニュースによると、海水魚も淡水魚も体液の浸透圧は海水の3分の1と変わらない。海水は体液より浸透圧が高いので、えらや体表から水が体から出て行ってしまう。「そのため海水魚は水分補給のため海水をよく飲み、食道や腸で塩分を除き、浸透圧を下げてから水を吸収する。一方、淡水は逆に体液より浸透圧が低いので、えらや体表から常に水が入る。そのため淡水魚は水をほとんど飲まず、体に入った不要な水は尿として排出する」とのこと。

https://news.yahoo.co.jp/articles/1c23d7120b04a07aaa2b36c9c7f39590542a44d8

魚は、汚染が進めば進むほどマイクロプラを体内に取り込む。人間もプラスチックによる大気汚染が進むほど、マイクロプラを体内に取り込んでしまう。人の呼吸は成人で1日2万回。既に膨大な量のマイクロプラを取り込んでいるが、一体蓄積量はどれ程なのだろうか。

環境省:「PFAS排出源の98%特定できず」マジか

環境省がとりまとめた調査で、国の暫定的な目標値を超えた13都府県の81地点のうち、98%の地点で排出源の特定に至らなかったとのこと。

2021年度の自治体調査で国の暫定指針値(1リットル当たり50ナノグラム)を上回る81地点のうち、汚染源が特定されたのは大分県の2カ所のみ。その2カ所は、過去にPFASを使用していた工場の敷地内の井戸だそうだ。

本気で調査したのか疑問だ。

米軍基地からの泡消火剤が、PFAS汚染の主な原因の1つだということははっきりしているはず。それにも関わらず、「東京都多摩地域では米軍横田基地の周辺でも、水道水に利用する地下水から高濃度で検出され、都水道局の井戸34本が取水停止となっているが、汚染源は特定されていない」東京新聞(2023.3.29)というのは、一体どういうことだろう?

まさか米軍に気を遣っている?

東京新聞によると「環境省はPFASが暫定指針値を超えた場合の対応について、自治体向けの「手引き」を作成している。その中では「排出源特定のための調査を実施し、濃度低減のために必要な措置を検討する」としているが、具体的な調査方法などは示していない」とのことで、環境省の専門家会議で、委員からは「自治体に丸投げのようになっており、自治体側は知見がない中で(調査などを)やりようがない」などとの意見が出たという。

自治体はどういうものにPFASが含まれているのか、についてほとんど知らない。おそらく国の担当者もよくわからないから、自治体に丸投げすることになったのではないか。

泡消火剤のみならず、プラスチック工場や半導体工場、化粧品工場、撥水加工を扱う業態(例えばクリーニング店など)も調べる必要があるだろう。また、人工芝にもPFASが含まれている。人工芝グラウンドや近頃流行のゴムチップ舗装なども徹底的に調べてほしい。

<参考>

東京新聞(2023.3.29)

https://www.tokyo-np.co.jp/article/240743

バイデン政権、20年以内にプラスチックの9割をバイオマスに

日経新聞(2023.3.23)によると、アメリカのバイデン政権が今後20年以内にプラスチックの9割をバイオマス由来に切り替えることを検討している。また、バイオ燃料の技術開発も支援するそうだ。

日本経済新聞(2023.3.23)↓

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN22CS60S3A320C2000000/

もし、本当にプラスチックの9割をバイオマス化するならば、まずプラスチックの総需要を大幅に減らす必要があるが、その覚悟はあるのだろうか。

プラスチックを大量生産・大量消費したまま原料だけをバイオマスに切り替えれば、プラスチックを作るための畑やプランテーションが必要になってしまう。

廃棄物も原料として使うにせよ、廃棄物では均一なものが入手しにくいので、大量生産には向かない。

昔、『誰が中国を養うのか』という本があったが、最近は「誰がアメリカの消費社会を支えるのか」が心配になる。日本の消費社会もひどいし、日本もバイオマスプラスチックについては無謀ともいえる計画をもっているから他人様のことはいえない。しかし、アメリカの消費社会は日本をはるかに上回っているように見える。なんといっても、世界中の人がアメリカ人と同じ暮らし方をしたら、地球が5個必要になるほどなのだ。

ボストン市で人工芝を禁止!理由はPFAS

英紙ガーディアンによると、ボストン市長のミシェル・ウー氏は、都市公園に新たに人工芝を設置することを禁止した。すべての人工芝に有害なPFASが含まれているためだという。

また、人工芝の充填材(ゴムチップ)は廃タイヤで作られていることが多く、重金属やベンゼン、VOCなどを含んでいる。さらに、それらは温室効果ガスであるメタンまで発生させた挙げ句、水路に流出する。

天然芝という安全な代替品があるのに、なぜ人工芝を使うのか。ナショナルフットボールリーグの選手たちは、ケガのために人工芝を禁止するようにリーグに圧力をかけているという。アメリカのサッカー代表チームも同じ理由で、天然芝でのみプレーするそうだ。

米国内には、12,000の人工芝のフィールドがあり、毎年少なくとも1200以上の芝が設置されているが、近年、ボストン市以外でも複数の自治体が人工芝を禁止、あるいは使用を制限し始めた。しかし、マサチューセッツ州などいくつかの州で州レベルでの禁止の提案が失敗したという。

PFASは分解しにくい「永遠の化学物質」だ。数千もの種類があり、どれも危険で、ガンや免疫力低下、先天性欠損症など深刻な健康問題への関連が指摘されている。

それにもかかわらず、危険視され使わなくなったのは古くからPFOSとPFOAのみ。他のPFASグループは、使い続けられ、人の血液からも検出されている。

知れば知るほど、人工芝には反対だ。

<参考>

ガーディアン(2022.9.30)

https://www.theguardian.com/environment/2022/sep/30/boston-bans-artificial-turf-toxic-forever-chemicals-pfas

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人工芝にもPFAS。人工芝の危険性はゴムチップだけではない

人工芝にもPFASが含まれるそうだ。

ミシガン州に拠点を置く非営利環境グループであるエコロジーセンターが調べたところ、調べた8つの芝サンプルのすべてから、PFASが検出されたという。

芝は通常、ポリエステルやポリプロピレン、ナイロンなどで作られ、無害のように見える。しかし、芝を作る際、押出機を詰まらせるため、プラスチックにPFASを添加する。すると、詰まらずにうまく押出機を通過するそうだ。

PFASなしで芝を作ることは考えにくいらしい。

そういえば、最初に人工芝を作ったのは、ラウンドアップなどで有名な化学会社のモンサントだ。その手のものが入っていても不思議はないかもしれない。

これまで人工芝の危険性は主に充填材(ゴムチップ)にあると考えていたが、芝部分と芝の台になっているマットにもあるということか。

2017年、交換後の古い人工芝のロールが積み上げられていたため、そのロールから切り取ったマットの芝部分を捨て、マット部分を調べたらそれからもPFASが検出されたそうだ。しかも、検出されたPFASはPFOSだ。

また、その場所の近くに湿地があり、その水を調べたら、そこからもPFOSが検出されたそうだ。

人工芝もPFASによる水汚染の一因になるということだ。

<参考>

The Interecept(2019.10.8)(英語)↓

https://theintercept.com/2019/10/08/pfas-chemicals-artificial-turf-soccer/

日本語ブログ↓

https://ameblo.jp/rudoharu/entry-12777920917.html

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みんなでやろう「くるりポイ」、不要なトレイは店にお返し

クルリポイとは、不要なトレイなどのパッケージを店のごみ箱に捨て、家には持ち帰らない行為だ。

以前、テレビなどで「くるりポイ」が批判された。店の言い分ばかりが一方的に紹介され、くるりポイをする人は「非常識な人」と言わんばかりだった。

店側の言い分としては「家できれいに洗ってから回収ボックスに入れてもらえればリサイクルできるけれど、店のごみ箱に捨てられるとリサイクルできず、ごみになる」「汚れたままごみ箱に入れられてしまうと不衛生だ」などだ。

私自身トレイはやったことはないが、キーウィフルーツなどがパックされていると、パッケージはそのままサッカー台に置いてくる。本当は肉などのトレイでもやりたいけれど、人目が気になりできないでいる。

くるりポイは、不要な容器包装を家に持ち帰らないことで、店に「不要だ」と伝える無言の抵抗、店へのメッセージだ。店のごみ箱に捨てられたくなければ、容器包装のない販売方法を考えてほしい。

このくるりポイは、ドイツでは認められている行為だそうだ。

最近読んだ本『ごみ 世界で一番やっかいなもの リサイクルから環境問題まで』には、こんなことが書かれている。

「ドイツでは、お店で商品を買ったとき、その場で箱や中身の保護用に詰められた発泡スチロールなどは置いてくることができます。お店がそのごみを捨てるには処分費用を負担しないといけないので、販売する側も過剰な包装をしないように注意を払うようになります」

日本ではなぜこれほどくるりポイが批判されなければならないのだろう?とずっと不思議に思っていた。

しかし、昨日開催されたグリーンピースなどが主催するセミナー「第14回市民環境フォーラム」で、井田哲治氏も「不要な容器包装を店に置いてこよう」と呼びかけていた。

クルリポイ、また流行ってほしい。

地下水もマイクロプラで汚染、園芸用ポットも原因の1つ

熊本朝日放送がとても興味深いシリーズを始めた。

1回目は「プラスチックの行方~「水の国」からの警鐘」だ↓

https://news.yahoo.co.jp/articles/ad7c7522c41bb45f8a92a1982679e79794ccb75e

マイクロプラスチックが熊本の地下水から検出され、添加剤から由来を調べると屋外で使う園芸用ポットだったらしいことがわかったそうだ。

この他、以前話題になったギンジャケの大量死の原因がタイヤの添加剤6PPDにあることも報道している。

6PPDが酸化すると6PPDキノンになり、一部の魚に毒性がある。魚に毒性があるということは、人間の健康にとっても良いはずがないが、6PPDキノンは東京の道路からも検出されている。

プラスチックの屋外使用は本当に気をつけなければならないことを、この番組は訴えているようだ。

シリーズ2回目は、「マイクロプラスチックが生態系に与える影響」とのこと。楽しみだ。

番組はyoutubeでも公開されていて、とても見応えがある↓

韓国、リユース容器と使い捨て容器のマイクロプラ数を比較

世界で「リユース」が少しずつ増えている。

ドイツでは今年1月1日からテイクアウトなどの際、顧客に対して再利用可能な容器で提供する選択肢を設けることが義務づけられた。

https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2022/7c0958d47a1d1439.html

日本でも、メグルーやアルパッケなどリユース容器を使う飲食店が少しずつ増えているようだ。

とはいえ、プラスチックは劣化するとマイクロプラスチックが出やすいことが指摘されている。そのため、プラ製リユース容器は環境的にはリユースがよくても、マイクロプラの見地からはプラ容器のリユースが本当によいのか?という疑問も少しあった。


しかし、韓国消費者院がテイクアウトなどで使われる使い捨て容器とリユース容器のマイクロプラスチック検出数を比較したところ、使い捨て容器の方がリユース容器より2.9から4.5倍多かったそうだ。

AFP通信(2023.3.7)↓

https://www.afpbb.com/articles/-/3454349

上の記事は、韓国消費者院が2月28日に発表した内容を短くまとめたもの。

韓国消費者院報道資料(韓国語)↓

https://www.kca.go.kr/home/sub.do?menukey=4002&mode=view&no=1003469087

使い捨て容器の中で、最もマイクロプラスチックが出たのはPETだったとのこと(47.5%)。PET製容器は見た目はいいが、案外脆(モロ)いようだ。日本でもたくさん使われている。

次に多かったのがポリプロピレンで27.9%。その次がポリエチレンで10.2%だ。

ポリエチレンは紙コップのラミネートから出たものだそうだ。報道資料が韓国語なのでよくわからないが、紙コップでコーヒーを飲むと、年間で2800個以上のマイクロプラスチックを取ることになると書かれている(一人年間消費量377杯を代入した場合)。

2021年のインド工科大学院の研究で、紙コップで毎日3杯の温かいお茶やコーヒーを飲む人は、1日に平均7万5000個のMPを摂取することになると科学誌に発表された。これに比べると、韓国の紙コップからの検出数はかなり少ないようだ。

理由はまだよくわからないが、紙コップの中身の温度や、検出するマイクロプラスチックのサイズや検出方法などが原因だと思われる。

いずれにせよ、環境面だけでなく、マイクロプラスチックの見地でも、リユース容器の方がよいことがわかったので安心した。