やっぱり怖いフタル酸エステル、子宮筋腫にも影響

フタル酸エステル類についての新しい研究報告が出ている。ナショジオでも詳細に紹介されていた。

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/23/011700025/

フタル酸エステルは子宮筋腫を大きくしてしまうそうだ。フタル酸エステルの代謝物に子宮筋腫の細胞をさらすと、細胞の成長が促進され、より長く生き延びたとのこと。

子宮筋腫は大きくなると、子宮を摘出しなければならなくなることもあり、女性にとって軽視できない病気だ。

厚労省は室内大気の濃度指針値をもうけているそうだが、住宅引き渡しの際に住宅メーカーや不動産屋さんは測ってくれるだろうか?

https://www.pref.aichi.jp/eiseiken/4f/phthalates.html

フタル酸エステル類は、プラスチック製品や化粧品、建材などさまざまなものに使われているので、日本で暮らしていたら曝露は避けようがない。

資生堂は一応、製品には使わないといっているが・・。

https://our-products-policy.shiseido.com/jp/ingredients/phthalates

先日テレビ番組で、室内温度を保ちヒートショックを予防するため、シャワーカーテンを通常のカーテンの内側にかけるという案を披露していた。

しかし、多くのシャワーカーテンにはフタル酸エステル類が使われている。塩ビの壁紙やクッションフロアーから揮発するフタル酸エステルに加え、カーテンからまで揮発したら・・考えただけでゾッとする。

しかもシャワーカーテンには、防かび剤や撥水処理のための薬剤も使われている可能性がある。そんなものを長時間すごす部屋で使うとしたら、よほど製品を吟味しなければならない。

日本の規制は緩すぎるので、すべての製品に対しフタル酸エステル類の使用を禁止してほしい。せめてEU並の規制ができないものだろうか。

<研究論文>

https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2208886119

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英政府、デポジット制度の概要を発表 2025年から開始

イギリス(イングランド、ウェールズ、北アイルランド)で2025年10月1日から飲料容器のデポジット制度が開始される予定だ。

英国政府が、デポジット制度についての意見公募の政府回答を発表した。

回答者の83%が新しいシステムに賛成しているという。

デポジットの対象は、プラスチックと缶(スチール、アルミ)から作られた使い捨て飲料容器だ。2024年夏までにシステムを運用する機関を決める。

デポジット制度により、導入3年後には廃棄される飲料容器ごみが85%減になるのを目指す。

ガラスびんはイングランドと北アイルランドではデポジット制度 によって回収されず、ガラスのリサイクルに関連して生産者に目標を課す拡大生産者責任の対象となるとのこと。

しかし、ウェールズではガラスびんも対象になるようだ。

https://www.daera-ni.gov.uk/news/deposit-return-scheme-drinks-containers-progresses

以前の発表によると、スコットランドは今年8月16日から開始される。対象は、ペットボトルとアルミ缶、スチール缶、ガラスびんで、デポジット額は20ペンスだ。

<英国政府ウェブサイト>

https://www.gov.uk/government/news/deposit-return-scheme-for-drinks-containers-moves-a-step-closer

https://www.gov.uk/government/consultations/introduction-of-a-deposit-return-scheme-in-england-wales-and-northern-ireland

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滋賀県でテイクアウト用弁当容器のリユース実験、来月開始

滋賀県の市民グループが、テイクアウト用弁当容器を再使用する実証実験を来月から開始すると県庁で発表した。

大津市内の3つの飲食店と協力する。利用者にはポイントを付与するようだ。

容器の材質は、木くずとプラスチックを混ぜ合わせたものとのこと。

昨年秋にプラごみに関するアンケートをとったところ、7割以上の人がプラスチック容器を捨てることに罪悪感を感じていると答えたそうだ。

メグルーやアルパッケなどテイクアウト用弁当容器のリユースは、日本でも着実に広がっているようだ。

<出所>

NHK NEWS WEB(2023.1.19)

https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20230118/2060012411.html

英イングランド、10月から使い捨てプラ容器やフォークなど禁止

ついにイングランドでも今年10月から、使い捨てプラスチックが禁止になる。禁止になるのは「10月から使用が禁止されるのはプラスチック製で使い捨て用の皿、トレー、ボウル、フォーク、スプーン、ナイフ、一部のポリスチレン製コップや容器など」(BBCニュース)とのこと。風船のプラスチック製スティックも禁止になる。

https://www.bbc.com/japanese/64286995

テイクアウト店でも、使い捨てプラを使わずにリユース容器や堆肥化可能容器などの代替品で食事を提供することになる。

既に多くの店で対応できているようだが、経費は1個当たり12ペンス(約19円)上がるそうだ。

日本ならばこぞって「こんなことに意味があるのか」「かえってCO2が増える」などと規制に反発する人の声を紹介し、反対を書き立てるメディアが多そうだが、イギリスの多くのメディアはその逆だ。

国民のプラ削減意識が日本よりはるかに高いようだ。

少し検索してみたところ、「対応が遅い」「まだプラごみが海へ行く」などのように、政府の対応の遅れや禁止対象の拡大を求める英紙ガーディアンの元編集者や環境団体グリーンピースの声を紹介している。

https://www.theverge.com/2023/1/15/23556068/england-single-use-plastic-plates-cutlery-ban

なお、スコットランドやウェールズではイングランドに先駆け、既に同様の対応をしている(スコットランドでは2022年6月から提供禁止になった。ウェールズでは2022年9月に禁止の法案が議会に提出されている)。

また、イギリスではプラ製ストローやマドラー、綿棒などは2020年から禁止されている。

(補筆2023.1.25)

JETRO(2023.1.24)によると、調理済みの食品向けなど、包装としての役割を果たす皿、トレー、ボウルについては、拡大生産者責任の対象になっているため、禁止の対象外だそうだ。

https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/01/2fd2625c1f92e0d5.html

<参考>

https://www.theguardian.com/environment/2022/dec/13/single-use-plastic-items-to-be-banned-in-england-reports

やっぱり怖いフッ素加工、カリフォルニアでは調理器具にPFASを表示義務

テフロンなどのフッ素樹脂加工していない炊飯器を探したが、ついに見つからなかった。家にあるホットプレートもフッ素加工してあるので、もう何年も使っていない。加工していないものもあるらしいので、買い換えようとは思うが、まだ使えるものを捨てられず、買い換えていない。そのため、お好み焼きも食べにくくなった。

フライパンは長年鉄製を愛用しているので我が家は心配ないが、最近出たニュースによると、テフロンのフライパンはコーティングが剥がれると、マイクロプラスチックが280万個も出るという。

カリフォルニア州では「調理器具メーカーは、自社製品に特定のPFAS(有機フッ素化合物)やその他の化学物質が含まれているかどうかを開示する必要」があるそうだ。

https://www.wastedive.com/news/2023-waste-recycling-laws-colorado-california-dc/639618/?eType=EmailBlastContent&eId=88d8b908-5276-4b65-946a-2f821f0ce56b

炊飯器などカリフォルニア州ではもともとあまり売られていないだろうが、これでますます売れなくなりそうだ。

<関連記事>

フランス、環境団体がダノンを提訴 プラスチック削減求め

フランスで、ゼロ・ウェイストフランスやクリーンアースなどの団体が、食品会社ダノンを訴えた。

ダノンは世界中でプラスチック包装を最も多く使用している企業の一つで、世界にプラスチック汚染を最も多く引き起こしている企業の1つでもある。

訴えた団体はダノンに、プラスチック使用への対応と、同社の「プラスチックフットプリント」による環境影響の透明性を求めている。つまり、プラスチックを減らし、使用するプラスチックは再生プラを使ったり、最後まで責任を持って回収するなどして確実にプラスチックの生涯に責任を持てということだろう。

訴訟の根拠は、ダノンがフランスの警戒義務法を遵守していないことだ。

訴えた環境団体は、ネスレ・フランス、マクドナルド・フランス、カルフールなど、フランスで事業を展開する食品会社数社に対してもキャンペーンを行い、計画をフランスの法律に合わせるよう警告した。

ダノンを訴えた理由は、「プラスチック汚染は世界中で増加しており、環境、健康、人権に影響を及ぼしている。すべての企業はプラスチックの使用をできる限り制限する必要がある。削減が急務であるにも関わらず、ダノンのプラスチック使用量は増加傾向にある。2020年の716500トンに対し、2021年には750994トンのプラスチックがダノンで生産されたと推定される」からとのこと。

ダノン以外にもプラスチック使用量が増えている企業は多い。ダノンがフランスの企業だから、訴えやすかったのだろうか?

警戒義務法というのもよくわからないが、「親会社及び経営を統括する企業の監視義務に関する2017年3月27日付け法律2017-399号(1)」のことだろうか?

https://www.jetro.go.jp/world/reports/2021/01/9cb61dd611a50c96.html

フランスでは、市民の反対によりダノンはエビアンの超小型ペットボトルを作らなくなった。しかし、日本では伊藤園がエビアンの超小型ペットボトルを売っているし、コンビニにはコカコーラなどの超小型ペットボトルも並んでいる。このあたりが日本とフランスの環境意識の差か・・とガックリする。

いずれにせよ、コンビニや飲料メーカーなどプラスチック汚染企業は他にも多い。もし日本にもこの法律があれば、多くの企業を訴えることができる。うらやましい法律だ。

<参考>

「Danone taken to court over its plastic use」(2023.1.9)

https://surfrider.eu/en/learn/news/danone-taken-to-court-over-its-plastic-use-121104231734.html

コンビニ、フォークやスプーンの有料化実験を1/11から開始

大手コンビニ3社(セブン、ローソン、ファミマ)が中央省庁や東京高裁などに入る10店舗で、使い捨てプラスチック製スプーンやフォーク、ストローの有料化実験を開始する。

有料化によって客数や辞退率などがどのように変化するか検証するそうだ。

期間は1月11日から2月28日まで。

経済産業省との連携事業だが、金額は店に任されているとのことで、2円から4円。

「セブンはスプーンとフォークが4円、ストローが2円。ファミマはセブンと同じ金額だが、フォークは原則配布しない。ローソンはすべて3円に設定」したそうだ。(日本経済新聞2022.12.28)

海外では、有料化どころか使い捨てカトラリーなどは禁止が当たり前。ようやく日本は「有料化実験」を一部店舗で開始する。

でもなぜ環境省ではなく、経産省なのだろう?

<参考>

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC270L50X21C22A2000000/

スロバキアのデポジット制度が好調。開始からまもなく1年

スロバキアはデポジット制度を今年1月1日から開始した。1月から11月までの合いだに回収された容器は7億8700万以上になるという。販売された対象飲料(ペットボトル・缶)は10億本とのこと。

回収から1年未満で約80%の回収率ということだから、順調といえる。

目標は2025年までに90%の返却率を達成すること。現在3004カ所の回収場所があり、うち1184カ所が強制、1820カ所が任意の回収場所だ。

店舗面積が300平方メートル以上の店舗にのみ回収場所の設置が義務づけられているため、大規模店舗の回収は強制だ。つまり過半が300平方メートル未満の店舗でも、自ら回収場所になっているようだ。

今後回収率を上昇させるためには、この任意の小規模店舗が回収場所になるかどうかにかかっているということだ。

スロバキアのデポジット制度の対象容器は、使い捨てのプラスチック容器と金属容器で、サイズは0.1から3リットル。牛乳やスピリッツの容器は対象から外されている。

日本はデポジット制度でもないのに、ペットボトルでも既に90%近くのリサイクル率を達成している、などと思うのは早計だ。日本の回収率は、海外へリサイクル目的で輸出される分などを加味した単なる「参考値」で、デポジット制度による正確な回収率とは全く精度が違う。

「これほど落ちていて、これほど燃やされているのに、なぜ回収率が高いの?」という疑問を多くの人は感じているだろう。

実際、デポジット制度実施国には、すぐに拾えるところにはペットボトルや缶は落ちていない。それでも回収率は90%を切っている国も多い。「回収率90%」は、デポジット制度が順調に運営されている場合にのみ達成できる数字だ。

順調な運営には、回収拠点の密度とデポジット金額が最も重要な要素となる。

<出所>

https://www.tasr.sk/tasr-clanok/TASR:2022122000000191?eType=EmailBlastContent&eId=a9c8835f-422b-456f-b04e-560b1705dfc8

<参考記事>

ドイツ:公共空間に捨てられる使い捨てプラ製品、自治体が負担する清掃費用は600億円超

使い捨てプラ製品は、自宅に持ち帰らず野外に捨てられるケースが多い。ドイツでは、自宅に持ち帰った場合は拡大生産者責任により回収・処理されるが、野外に捨てられた場合の清掃費用は自治体が負担することになる。

それでは使い捨ては減らないので、ドイツでは使い捨て「プラスチック製品基金法案」を審議。使い捨てプラ製品の製造者や小売業者が、野外に捨てられたそれらの回収、清掃、処理費用を負担すべきだということで、ドイツ連邦環境庁がその費用を調べた。

その結果、自治体が負担している公共空間に廃棄される使い捨てプラスチック製品の回収、清掃、処理は年間4億3400万ユーロ(1ユーロ140円で計算すると607億6000万円に上った。

そのため、それらプラスチック製品群ごとに製造者や小売業者が負担する費用は、使い捨てのプラスチックカップが1キログラムあたり1.23ユーロ(同172円)、プラスチックが含まれるタバコのフィルターについては1キログラムあたり8.95ユーロ(同1253円)になるという。

日本でも似たような費用になるだろう。しかも、日本の場合、拡大生産者責任が徹底されていないので、自宅に持ち帰った使い捨てプラカップの回収費用も容器包装リサイクル法によりすべて自治体が税金で負担している。

使い捨てスプーンやフォークなどのプラ製品にいたっては、回収から処理費用まですべて自治体(税金)負担だ。

使い捨てプラスチックを使わない人も、使う人のために、支払わざるをえないということだ。

<参考>

EICネット(掲載2022.12.16/情報源発表2022.11.30)「ドイツ 使い捨てプラスチック製品に対する製造者や小売業者の費用負担額に関する調査結果が公表」

https://www.eic.or.jp/news/?act=view&word=&category=51&serial=48630

<関連記事>

フランス、ファストフード店で使い捨て容器使用を禁止。拡大生産者責任も強化

さすがフランス。ついにファストフード店で使い捨て容器や皿、カップを禁止するそうだ。

2023年1月1日からということで、既にマクドナルドではポテトの容器がセラミックに、飲み物を注ぐコップがガラスになったとのこと。

店内飲食で使用できるのは、再利用が可能なものだけなので、紙コップや紙皿も禁止だ。

「ハンバーガーやサンドイッチなどを包む包装紙は例外として紙の使用が認められていますが、それでもリサイクル率の高い素材しか認められていない」という。

https://gigazine.net/news/20221220-france-bans-disposable-packaging/

JETROによると、フランスでは2023年1月1日からリサイクル素材の利用率などの情報提供を義務付けるとのこと。この手の包装紙も対象になるのだろうか?

利用率などの情報提供対象となる製品は「家庭用包装、印刷紙、電気・電子機器、建設資材、電気・蓄電池、健康や環境に重大なリスクのある家庭用化学品、家具、衣類、靴など」は2023年1月1日から。

「建設資材、玩具、自動車、小型トラック、二輪車、三輪車、四輪車は2024年1月1日から適用対象となる」そうだ。

拡大生産者責任の枠組みの中で行うということで、目的は「廃棄物の少ない製品への消費を促すこと」。

https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/11/147a98cead18376d.html

なんでも税金で回収し「大半焼却、一部リサイクル」でOKとする日本とは、制度設計がそもそも違うようだ。

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