ニュージーランドでデポジット制度を検討

デポジット制度を導入する州が増加するオーストラリアの影響か、ニュージーランドでもようやくデポジット制度を検討し始めたようだ。

下記の記事(2018.5.14)によると、ニュージーランドでは1980年代まで「ボトル買い戻し制度」を行っていたとのこと。
(*この買い戻し制度がどういうものかはわからないが、日本でもかつて空き缶散乱が問題になった際、拾った空き缶を1個1円〜2円で買い取る自治体があった。また、オール・アルミニウム缶回収協会(現アルミ缶リサイクル協会)は、1.5円/個でアルミ缶を買い取っていた。アメリカのデポジット制度が行われていない州では、コカ・コーラ社が時々空き缶を消費者から少額で買い取っている。ニュージーランドで行われていた買い取り制度も、このようなものだったのかもしれないが、もっときちんとしたデポジット制度であった可能性もある。)

ニュージーランドの過去の制度の詳細はわからないが、ペットボトルや缶、ガラスびんのリサイクルを促すため、この制度を復活させるように、中央政府が声明を発表した。
Waste Management Institute New Zealand(ニュージーランド廃棄物管理協会)の報告書によると、デポジット制度を復活させることで、回収費用を年間2090万ドル節約できる可能性があるとのこと。
また、デポジット制度により、ニュージーランドは10年間で最大6億4500万ドル改善する可能性がある、としている。

ニュージーランドの今後の動きに注目したい。

<ニュージーランドについての出所>

1 NEWS NOW(2018.5.14)Cash for recyclable bottles scheme should be reintroduced, local councils urge Government;

https://www.tvnz.co.nz/one-news/new-zealand/cash-recyclable-bottles-scheme-should-reintroduced-local-councils-urge-government

<関連記事>

ニュージーランドでもデポジット制度を検討か?

オレゴン州でリユースびん復活か

日本のリユースびん(リターナブルびん)は、絶滅危惧種などといわれている。
確かに近くに気心の知れた酒屋さんのない地域で、びんビールや酒びんなどは買いにくい。

スーパーで買ったとしても、空きびんを回収してくれるか、5円の保証金は返してくれるか、などが気になる。
生協にでも入っていれば、リユースびん入りの酢やマヨネーズなどを購入できるのだろうが、加入していない身としては、リユースびんは気になりながらも遠い存在になりつつある。

オレゴン州ではびんビール復活に向け、ビールメーカーが団結して取組を開始したようだ。

今年7月には、州内7つのビール会社が全米初の詰替式びんビールプログラムにより、再利用可能なガラスびんでビール販売を開始する。

びんにはマーキングされ、40回繰り返し使用されるようだ。

オレゴン州といえば、かつて全米で初めてデポジット制度が導入されたことでも知られている。日本からも多くの人たちが視察に出かけた。

「空き缶公害」に苦しんでいた当時の日本で、一部自治体や市民団体がデポジット制度を模索するきっかけを作ったのが、オレゴン州のデポジット制度であった。

新聞や雑誌でも紹介され、例えば『暮しの手帖』には、15頁にもわたりオレゴン特集が組まれ、空き缶と闘った人々の健闘ぶりが紹介された。それによると、美しかった海岸などが日々空き缶や空き瓶で汚れてきたため、美しい風景を取り戻そうとデポジット制度が検討された。しかし、全米から飲料業界など反対派が集結し、少額では缶など持ってくる住民はいないからデポジット制度などムダだと反対し、議案は流れた。人々があきらめかけた時、あるスーパーのオーナーが私財をなげうって、少額でも人々は容器を返却に来ることを証明した。そのため、議案は再度提出され可決された、という感動的な内容だった。

その誌面は、当時デポジット制度を推進していた日本の人々に勇気を与えたが、産業界の強い日本ではいまだデポジット制度は導入されず、回収費用は税による負担である。

オレゴン州でのリユースびん復活に期待したい。

<オレゴン州についての参考記事>

The Refillable Beer Bottle Is Making A Comeback In Oregon↓

http://kuow.org/post/refillable-beer-bottle-making-comeback-oregon

セミナーのご案内 サラワク州での日本企業の対応状況

かつて、マレーシア・サラワク州の熱帯林は、日本のコンクリート型枠のために消滅している、といわれていた。

サラワク州から現地住民が、これ以上森を伐らないでほしい、と来日したこともまだ記憶に残っている。

サラワクの熱帯林は今どのようになっているのか?セミナーが開催されるそうだ。

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5/29(火)東京、6/1(金)大阪【公開セミナー】
足下に熱帯林を踏みつけて~日本の住宅サプライチェーンにおける取り組みをサラワクの熱帯林に与える影響から評価する~
http://www.jatan.org/archives/4362

日本では合板の9割は住宅産業で使われています。マレーシア・サラワク州から輸入される合板は建設現場で使われるコンクリート型枠用が知られていますが、住宅や商業施設などのフローリング向けに相当量が使用されています。本セミナーでは、サラワク州での環境社会問題の現状報告と、過去3回のアンケート調査に基づいた日本企業の対応状況について、お伝えします。セミナー会場にて、最新レポートの発表を行います。

【開催場所】
<東京>
日時:2018年5月29日(火) 10:00~11:45(開場9:30~)
会場:東京ウィメンズプラザ2F 第一会議室
東京都渋谷区神宮前5-53-67

<大阪>
日時:2018年6月1日(金) 10:00~11:45(開場9:30~)
会場:エル・おおさか(大阪府立労働センター)5階501号室
大阪府大阪市中央区北浜東3-14

【プログラム】
1. サラワク産フローリングのサプライチェーンにおける日本企業の調達方針に関する調査・分析(逐次通訳付)
/ペグ・パット(マーケット・フォー・チェンジ:MFC)

2. 森林認証制度(FSC、PEFC、MTCS)の分析(逐次通訳付)
/ネイサン・ハリス(マーケット・フォー・チェンジ:MFC)

3. サラワク州における森林認証林における周辺コミュニティとの軋轢
/原田 公(熱帯林行動ネットワーク:JATAN)

【参加費】無料

【申 込】以下のフォームからお申し込みください。
https://goo.gl/1Epwwp

【問い合わせ】 熱帯林行動ネットワーク (JATAN)
160-0022 東京都新宿区新宿1-23-16 3F
電話/FAX:03-5269-5097、Email:info(at)jatan.org
*(at)はアットマークに変更

【共 催】マーケット・フォー・チェンジ(MFC)、熱帯林行動ネットワーク(JATAN)

【ウェブサイト】過去のレポートは以下リンク先からご覧いただけます。
http://www.jatan.org/archives/3881

住友化学がEUのネオニコ系農薬使用禁止に異議

EUは4月27日、住友化学のつくるクロチアニジンを含むネオニコ系農薬3種の屋外使用禁止を決めた。

それに対し住友化学は、許容量を超えないように適正に使用されればハチの健康への影響はない、という見解を発表した。

しかし、仮に住友化学のいうことが正しかったとしても、農家がいつも正しく使用量を守るとは限らないし、生物はハチだけではない。

ネオニコ系農薬はトキの繁殖能力に影響を与えるという報告もある。

予防原則としても、日本でも屋外使用を禁止すべきだろう。少なくとも、ネットで簡単に入手できるような今の販売方法は適切とは言い難い。もし、ハチがいなくなれば、食糧難になるのは避けられない。ヒトへの影響を懸念する研究者も多い。

住友化学の見解↓

https://www.sumitomo-chem.co.jp/newsreleases/docs/20180511.pdf

<参考>

ネオニコチノイド系農薬がトキの繁殖能力に及ぼす影響の基礎的評価↓

https://www.city.sado.niigata.jp/info/data/2015img/0119/h24/07.pdf

有機農業ニュースクリップ(2018.5.14)「住友化学:EUのネオニコ使用禁止は非科学的と批判見解」↓

http://organic-newsclip.info/log/2018/18050920-1.html

 

加工食品はがんのリスクを高めるか

フランス国立保健医学研究所が、10万5000人を対象に超加工食品の摂取量とその後5年間のがんの発症状況を調べた結果、摂取量が多いほど、がんのリスクが上昇したという。

「超加工食品」とは、「砂糖や塩、油脂を多く含み、保存料などが添加されており、きっちり包装されて日持ちも良い食品」のことで、大量生産され包装されたパン、包装された甘いあるいは塩味のスナック、大量生産された菓子やデザート、炭酸飲料や加糖飲料、保存料を添加した肉加工品、即席麺、即席スープ、冷凍食品、常温保存可能な加工食品、家庭で調理する際には加えない添加物を加えた食品などのことである。

理由として、超加工食品は脂肪や飽和脂肪酸、砂糖、塩を多く含み、食物繊維とビタミンが少なく、加熱による発がん性物質が生成される成分を含んでいること、また、食品に直接触れる包装材料にも発がん性のある物質や環境ホルモンなどが含まれている場合があること、などが考えられるという。

<出所>

日経Gooday(2018.5.12)「カップ麺などの「超加工食品」 がんのリスク高めるか」↓

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO29160820Z00C18A4000000

インド・パンチクラー県 ペットボトルをATMで回収

インド・ハリヤナ州パンチクラー県で、ペットボトルや缶、ガラスびんをATM(現金自動預払機)で回収する計画があるという。
おそらくこのATMというのは、日本のスーパーでよく見かけるペットボトルなどの自動回収機のようなものだと思われる。

自動回収機にペットボトルを入れると、日本では0.2円相当程度のポイントが付くことが多いが、パンチクラー県のそれは、「人々がお金を稼げる」程度、つまりデポジット制度に匹敵する金額が回収奨励金としてバックされるようだ。

県は飲料メーカーなどとこの計画について話し合っているそうなので、奨励金の出所は税金ではなくメーカーのようだ。メーカーが全面的に協力し、税金を使わないならばよいが、ここまでやるならばデポジット制度にした方がよいのではなかろうか。

メーカー責任によるデポジット制度ならば、販売量を増やしてしまう心配はないが、安易な奨励金方式は、その商品の販売量を増大させる効果を持つことに注意が必要だ(日本のスーパーやコンビニで、わずかなポイントの付くペットボトル自動回収機を設置する店が増えている理由は、企業責任を果たしていると消費者に認識させる効果と、ついで買いを促す効果、そしてペットボトル需要の拡大を狙ったものであり、散乱ごみ対策とは言い難い)。

とはいえ、この現金がバックされるインドの環境政策が実現するならば、この県の飲料容器の散乱が減少することは間違いないから朗報といえる。

<出所>
hindustan times(2018.5.13)Soon, deposit waste at Panchkula ATMs, make money;(このサイトはSafariでは開けないようです)

https://www.hindustantimes.com/chandigarh/soon-deposit-waste-at-panchkula-atms-make-money/story-LKRQL6wtmwdTDmjzRtU9DK.html

韓国のスーパー レジ袋禁止

プラスチックごみの海洋汚染問題と中国の廃プラ輸入規制の打開策として、使い捨てをなくし、プラスチック包装を限りなくゼロにする政策に切り替える国が増えている。

1994年の「一回用品使用規制」により、使い捨て製品全般を規制していた韓国も例外ではない。熊捕(2012)によると、韓国ではレジ袋を最初は禁止しようとしたという。しかし、その需要の高さから、1999年に規制方針が転換され、2002年から有料化となった。今韓国へ行くと、ほとんどのスーパーやコンビニでレジ袋を有料化している。

しかし今回の措置は、スーパーでの有料でのレジ袋配布を、今年の10〜11月には全面禁止にするというものである。レジ袋だけでなく、売り場でのプラスチック包装使用も50%削減する。

また、2030年までにプラスチックごみの発生量を50%削減し、リサイクル率をこれまでの34%から70%まで引き上げる計画。

現在、アジアの環境政策を牽引しているのは、韓国と台湾だ。

(後日付記 2018.8.6)

*レジ袋禁止は、年末からに決定したようだ。詳細は↓

韓国 年末からレジ袋禁止

<韓国のレジ袋禁止についての出所>

KONEST「スーパーでのレジ袋配布 10月にも全面禁止へ=韓国政府」↓

https://www.konest.com/contents/news_detail.html?id=37388

<関連記事>

NHK 「ペットボトルがついに限界!?」続編に期待、日本にもプラスチックフリーのスーパーを

<中国の廃プラ輸入規制の関連記事>

PLASTIC CHINAは終わったか?

NHK 「ペットボトルがついに限界!?」続編に期待、日本にもプラスチックフリーのスーパーを

5月9日のクローズアップ現代「ペットボトルがついに限界!?世界に広がる中国ショック」を見た。

中国が廃プラ輸入規制に踏み切ったことから、世界中で廃プラスチックが溢れ、輸出する廃プラの7割を中国に頼っていた日本もその例外ではない、散乱も多い、という内容だ。

確かに海外でも、中国ショックは最近よく話題になっている。韓国・ソウルでも廃プラが溢れ、資源ごみとして別回収されていたレジ袋などプラスチック袋の回収が中止され、ゴミ袋の中にそれらが入っているのが見えると回収しない、などのルールができたと聞く(結果的に、韓国はスーパーでのレジ袋配布を禁止することになった)。米国では州によって差があるようで、これまで中国に全面的に頼っていた地域が困っているようだ。

しかし、中国の輸入規制は突然ではない。2017年7月にWTOに廃プラや古紙など一部廃棄物の輸入停止が通告され、8月には日本でも大きな話題になっていた。9月にはJETROが詳しい内容を公表している。つまり、中国に頼っていた企業は、半年以上も対策を練る時間があったということだ。おそらく「上に政策あれば、下に対策あり」の国だから、国がああいってもなんとかなるだろう、とタカをくくっていたのではなかろうか?

番組の内容で残念だったことは、廃プラのデータを使いながら「ペットボトル」のことだと誤認させるような説明をするなどしていたこと(ペットボトルは廃プラのごく一部に過ぎない。タイトルをペットボトルとするならば廃ペットボトルの貿易コードで調べたペットボトルだけのデータを使うべき。「廃プラ」全体のデータを使って、ペットボトルのことだと誤解させているように思えた)、そして、対策がリサイクルに偏っていたことである(時間の制約上やむをえなかったならば、続編に期待したい)。確かに、ベトナムやタイに輸出先を変更したり、国内のリサイクル工場を拡充できれば、私たちはこれまで通り何もしないでラクかもしれない。

しかし、世界はもう大量のプラスチックごみに行き詰まり、為す術がないところまで来ていることをもっと強調したほうがよかった。

きれいなままペットボトルを回収できれば、少なくともペットボトルに関しては、中国に頼らずとも、日本には既に十分な容量のリサイクル施設がある(日本の廃ペットボトル再商品化工場の受入れ可能量は38万4000トン、指定PETボトル販売量は59万6000トンなので、受入れ容量不足ではあるが、廃PETでなく廃プラとしての処理ならば可能)。問題は、鉄道やコンビニ前などから回収されるペットボトルは内容物が残っていたり、他のごみが混在していたりするため、国内のリサイクル工場では受け入れにくいということだ。

しかし、デポジット制度でペットボトルを回収するならば、きれいな状態で回収できるため、これらはデポジット制度により容易に解決できる問題である。もちろん、デポジット制度で散乱ごみも減ることは、既に多くの事例から判明している。

また、フランスやイギリス、台湾、インドなどで決定しているような使い捨てプラスチックを禁止する政策を、日本でも選択すべきだろう。

レジ袋をいまだに無料配布しているスーパーやコンビニを黙認する日本の環境行政を至急見直す必要がある。ペットボトルにしても飲料メーカーは作り放題、消費者は使い放題で、回収方法はお寒いばかり。サントリーのノンアルコールビールのペットボトル化は、ビール容器のペットボトル化の引き金となり、ペットボトル散乱をより加速させるだろう。次回の番組制作では、そこまで踏み込んでほしい。

レジ袋やペットボトル以外にも、減らせるプラスチックごみは多数ある。日本で、プラスチック包装に包まれていない製品を購入することは本当に難しい。このままでは、日本中プラスチックごみとリサイクル工場、焼却場だらけになってしまいそうだ。

オランダでは2月下旬にオープンしたプラスチックフリーの陳列棚を有したスーパーが好評で、今後も継続、拡大するようだ。日本の小売店も、ぜひプラスチック包装を使わない商品を提供してほしい。

NHKクローズアップ現代(2018.5.9)↓

http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4126/index.html

毎日新聞(2018.5.9)「使い捨ての包装は全廃へ 欧州のプラスチックごみ対策最新事情」↓

https://mainichi.jp/articles/20180509/mog/00m/030/005000c

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世界初 オランダに脱プラスチック包装の陳列棚のある店がオープン

ペットボトル激増のきざし? サントリーがノンアルPETビールを発売

ペットボトル激増のきざし? サントリーがノンアルPETビールを発売

プラスチックによる海洋汚染問題が深刻な中、ペットボトルの散乱がますます増えそうだ。

サントリーがノンアルコールビール容器にペットボトルを採用する。コンビニ限定商品で、6月19日から販売するとのこと。
380mLと野外でも利用しやすい小型サイズなので、おそらく海水浴客やドライバーなどにもニーズが広がりそうだ。

ペットボトル入りビールは、かつて大容量のものが売られていたが、容器の性能上の問題で人気が今一つだったことや、容器の処理に困った自治体がメーカーに自主回収を求めたことなどから、販売中止になった。
2004年には、アサヒビールがペットボトル入りビールを販売しようとしたが、散乱等を懸念したグリーンピースなど多くの環境団体が猛反対したため、販売が中止された。
2017年、キリンが1Lサイズのペットボトル入り宅配用ビールを販売した。しかし、大容量で家飲み用と考えられたことから、それほど多くの反対の声はなかった。

今回のサントリーのノンアルコールPETビールは、おそらくこれから本格的にビール容器にペットボトルを採用することの前哨戦だと考えられる。

海のプラスチック汚染がますます深刻になりそうだ。

また、デポジット制度などにより自主回収するならばともかく、回収を自治体に頼り回収費用を税金まかせにしておきながら、ごみになるものを次々と販売する企業の姿勢にも疑問を覚える。

SUNTORY(2018.5.8)「ペットボトル入りの透明なノンアルコールビールテイスト飲料 「オールフリー オールタイム」コンビニエンスストア限定新発売」

https://www.suntory.co.jp/news/article/13170.html?rss=0000000029

原発事故の教訓と健忘症

3.11大震災直後には、原発を止めなければならない、という意見をよく耳にした。しかし最近は、「どうせ言っても変わらない」というあきらめと忘れっぽさからか、稼働することへの反対意見は減っている。
私自身も同様で、「原発で儲かる人たちが権力を持っている以上、日本で原発を止めることはできない」とあきらめていた。

知人から転送されてきた毎日新聞(2018.5.2)の記事を遅ればせながら読んだ。

小泉元首相の談話「平成の軌跡 原発事故の教訓」と、政府事故調査委員長の「変わらぬ日本の健忘症」という記事だ。

小泉元首相は「総理の決断次第」で止めることは可能だという。

元首相は、首相だった当時「原発は安全だ」と聞いていた。しかし、3.11の事故をテレビでみて、はじめて「違うんじゃないか」と思ったという。そして本を読み、事故前から危険を指摘していた大勢の研究者や市民団体のあることを知ったのだそうだ。
そして2013年、フィンランドの核廃棄物最終処分場を見学し、10万年も保管する施設を造らないといけないならば「原発ゼロしかない」と確信した。

また、政府事故調査委員長の畑村洋太郎氏は、震災直後には多くの人々が「根本的に変わらなければいけない」と言っていたのに、7年たつと災害のことは語られなくなった、として、「誰かが考えてくれたことに従っていれば、きっとうまくいく」くらいしか考えられないと、世界から置いて行かれる、悪い方向からも事態を見る、という姿勢が大事だと指摘する。

日本の原発事故を見て、ドイツも台湾も脱原発を決めた。しかし、当事国の日本は、原発事故などまるでなかったかのように再稼働させている。原発の恐ろしさを日本人は本当に忘れてしまったのだろうか。

毎日新聞(2018.5.2)「平成の軌跡 原発事故の教訓」

https://mainichi.jp/articles/20180502/ddm/004/070/014000c