プラスチック汚染やめて!世界環境デー 国連事務総長メッセージを発表

6月5日の世界環境デーで、国連事務総長のアントニオ・グテーレス氏がメッセージを発表した。

http://www.unic.or.jp/news_press/messages_speeches/sg/28873/

健全な地球は、豊かで平和な未来に欠かせません。

私たちにはすべて、かけがえのない故郷を守るために果たすべき役割があります。

しかし、何をすべきか、どこから始めたらよいかを知るのは難しいこともあります。

そこで、今年の「世界環境デー」では、たった1つのことをお願いすることにしました。

プラスチック汚染をやめることです。

私たちの世界は、有害なプラスチック廃棄物であふれています。

毎年、800万トンを超えるゴミが海洋に流れ込んでいます。

海中のマイクロプラスチックは今や、銀河系の星の数を上回っています。

離島から北極圏まで、汚染されていない場所はありません。

現状のトレンドが続けば、2050年までに、私たちの海には魚よりもプラスチックが多くなってしまいます。

「世界環境デー」に発信すべきメッセージは単純です。それは使い捨てプラスチックを拒絶することです。

再利用できないものは断ってください。

私たちが力を合わせれば、よりクリーンかつグリーンな世界への道を切り開くことができるのです。

ありがとうございました。

給水スポットのある街 武蔵野市

武蔵野市の取組が素晴らしい。

日本では、市有地といえどもサンフランシスコ市のようにペットボトル水の販売を全面的に禁じることは難しい。

しかし、給水器を設置することで自動販売機の設置をやめたり、売店でペットボトルを販売しないようにすることは可能だ。

武蔵野市には多くの給水スポットが用意され、市民や訪問者がマイボトルやマイカップを持参しやすくしている。

市民サービスと環境を両立させたとても素晴らしい取組である。

大きなマイボトルは重いため、小さいボトルを持参すると、暑い日はすぐに中身がなくなってしまう。補充できる場所がなく、結果的に水を購入することもある身としては武蔵野市に引っ越したいくらいだ。

できれば市で資源ごみとして回収するペットボトルの収集回数をもっと減らし、せめて月2回程度(現在週1回)におさめればもっと良いのに・・と思うが、おいおい減らすのでは?と期待している。

市で毎週収集することは、ペットボトル需要に貢献することにつながる。市は親切な市民サービス、あるいはエコのつもりだと思うが、結果的には市民がペットボトルを利用しやすくしている。

収集頻度が高ければ高いほど、収集量が増加することは統計を見ても明らかだ。

ペットボトルを毎週収集することをやめたとしても、ペットボトルを可燃ごみなどに混入させる市民は多少増えるかもしれないが、ポイ捨てが減るわけではない。スーパーやコンビニでペットボトル回収をしている地域ならば、そちらへ持参する市民は間違いなく増加する。

最も好ましい効果としては、ペットボトルが自宅に溜まることを嫌い、購入を控える市民が増えることである。

マイボトル・マイカップ給水スポット設置

チリでレジ袋禁止法案通過 南米初

昨年、沿岸部の都市でレジ袋を禁止すると発表していたチリだが、全国的にレジ袋を禁止することになったようだ。

レジ袋禁止法案が134票(棄権1)を得て下院を通過したとのこと。

大統領は、子どもや孫、来る世代のために、より良い地球を残す準備であるとしている。

<出所>

INDEPENDENT(2018.5.31)Chile to become first South American country to ban plastic bags;

https://www.independent.co.uk/news/world/americas/chile-plastic-bag-ban-illegal-south-america-a8377816.html

中国のごみ輸入規制は日本へのモーニングコール

昨日のJAPAN TIMESに、中国のごみ輸入禁止は、レジ袋やカップなど使い捨てプラスチックに規制をかけられないでいる日本へのウェイクアップコールだという記事が掲載された。

まさにその通りだと思う。

問題は、これで日本が目覚めるか?ということだ。

中川環境大臣の会見(2018.3.30)では、「プラスチック資源循環戦略」とはいっているものの、いまだ呑気な内容に終始し、使い捨てプラスチック製品の禁止的措置はとられそうにない↓

第四次循環基本計画におきまして、使用された資源を徹底的に回収し、何度も循環利用することを旨として、プラスチックの資源循環を総合的に推進するための戦略、プラスチック資源循環戦略を策定し、これに基づく施策を進めていくということを、今この基本計画に書き込むということで進めております。具体的には、「使い捨て容器包装等のリデュース等、環境負荷の低減に資するプラスチック使用の削減」と書く予定でありますが、この流れを強めて、レジ袋の有料化とか、あるいは禁止という、これはまだ当面ということではないわけですけれども、そちらの方向に向かっていくということを期待したいと思っております。

既に環境省内で、プラごみ削減戦略会議が開かれているという話もあるが、大臣がこの様子では、やはり日本は、当面目覚めそうにない。

The Japan Times(2018.5.30)China’s waste ban is a wake-up call for Japan

China’s waste ban is a wake-up call for Japan

中川大臣記者会見録(H30.3.30)↓

https://www.env.go.jp/annai/kaiken/h30/0330.html

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PLASTIC CHINAは終わったか?