新発売の生分解性カプセル配合の柔軟剤 韓国では未発表、安全性は大丈夫?

トイレタリージャパンインク株式会社(本社:東京都港区新橋、代表取締役:尹榮錫)が、「柔軟剤ブランド「香りサフロン AURA」から日本市場向けに新たな香り「ピュアブリーズ」「スプリングプロローグ」を発売」したそうだ。

「香り好き」の日本向け商品らしいが、安全性は大丈夫だろうか?

「韓国では発売されていない特別な商品」とのこと。

もしかして、環境や健康に関心の高い韓国では見向きもされない匂いのきつい商品が、「生分解性」の美名の下、日本市場に投入されるのだろうか?心配だ。

そもそも自国で売らないような商品は、日本でも売らないでほしい。

生分解性のカプセルが必ずしも安全とは限らない。てか、危険な可能性が高い。

「洗濯のたびに、香水をまとうような贅沢な香り体験」など要らないから、香り抜き、カプセル抜きの商品を売ってほしい。そもそも柔軟剤は必要だろうか。

これでまた空気が悪くなる。

<出典>

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000137766.html

仏、2026年からPFASを含む化粧品などを禁止 EU、泡消火剤のPFAS使用を制限

フランスでは2026年1月1日から、有機フッ素化合物(PFAS)を含む化粧品や衣類などの製造、輸出入、市場投入を禁止する。2月28日に公布された「PFASに関するリスクから国民を保護することを目的とする法律」によるものだ。

https://www.jetro.go.jp/biznews/2025/03/3a703ccc382b5d4f.html

日本にもこの法律がほしいが、日本に住んでいる限り、自衛するしか身を守る術はない。

一方、EUでは10月3日、泡消火剤へのPFAS使用を制限することを決めた。今月末までに発効する。

https://www.reuters.com/sustainability/boards-policy-regulation/eu-restricts-use-forever-chemicals-firefighting-foams-2025-10-03/

2030年からは使用も制限される。しかし、すべてのPFASではないようだが、PFHxAとその関連物質は禁止されるようだ。

脱プラを進めるべき時代に、プラ製「芝生広場」が人気?日本人の肺からマイクロプラ

一体何を考えているのだろう?

先般のプラスチックの国際条約会議(INC-5.2)は、結論が出ないまま流会になり、直後は残念そうな論調のニュースが多かった。にも関わらず、各地の人工芝「芝生広場」を礼賛するニュースがちまたに溢れているのは、人工芝がプラスチックだと知らない人が多いせいだろうか?

東京都の都民広場の人工芝は多少批判があったようだが、他の地域ではあまり批判を聞かない。すんなり採用され、好意的な論調のニュースが流れている。

例えば、横浜の広場↓

https://topics.smt.docomo.ne.jp/amp/article/www_watch/trend/www_watch-2052466

環境配慮型人工芝を採用したというから、調べてみた。しかし、どこに「環境配慮」がなされたのか、さっぱりわからなかった。メーカーは「エシカル」と宣伝しているようだ。

また、長野県松本市でも花時計広場に人工芝を採用したそう↓

https://news.yahoo.co.jp/articles/c96c52df9c6cd4f3ae9aa464a396f40a057d90d7

市民や観光客の憩いの場になっているとのことだが、本当だろうか。

栃木県那須塩原駅前も人工芝を設置する↓

https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/shimotsuke/region/shimotsuke-20251004171431

私ならば、マイクロプラスチックが飛び交っていそうな人工芝広場には、極力近づきたくない。吸い込んでしまいそうだから。

設置者は「観光客のため」「住民の憩いの空間」などとのんきに構えているが、事態は既に緊迫している。

各国の大気中のマイクロプラスチックは、憂慮すべきレベルにまで達したそうだ。

https://www.businesswire.com/news/home/20250929293829/ja

これまで各国の人々の脳や内臓からマイクロプラスチックが見つかっていたが、ついに日本人の肺からも、マイクロプラスチックが見つかった。しかも、調べた人全員から。

肺の病気を診断するために生理食塩水を気管支から注入して回収したそうだ。14人でおこなったところ、すべての人からマイクロプラスチックが見つかったという。

長崎大学病院の医師によると、粒子濃度が高いほど血液中の炎症反応が強くなるそうだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/cf52047f20bb9c759a2413d1174b466a895429b5?page=1

世界中でプラスチックが問題になっている時代に、特に必要性が高いとも思えない「広場」をわざわざ人工芝にする理由がわからない。

人工芝は、マイクロプラスチックやPFAS、それ以外の多くの化学物質の温床だ。

神戸市西区の簡易水道から基準超えPFAS 小学校の水道も

神戸市西区の簡易水道から基準超えのPFASが見つかった。国の暫定目標値(1リットルあたり50ナノグラム)の約1・4倍にあたる69ナノグラムとのこと。

そのため、「市の教育委員会は、8月下旬から給水エリアにある小学校の給食室や手洗い場などに浄水器を取付けるなどして濃度を低くし、現在この小学校ではPFASの数値が、基準値以下になっている」そうだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d6b947ac3dba2a80b00b193266406e8deccf1530

市は、小学校の水道だけでも市の水道に変更することを検討しているそうだが、速やかに簡易水道を停止し、地域全体で市の水道に切り替えるべきではないか。おそらく、そうできない理由が何かあるのだろうが、万難を排して早急に切り替えを進めるべきだ。

簡易水道地域の住民は、今のところ浄水器を付けるしか手はないかもしれない。しかし、浄水器は高く付く割に効果は限定的だ。この濃度では年1回のフィルター交換では、安心できない人も多いだろう。

地域住民の血液検査と健康調査を早急に実施し、原因究明にも取り組むべきだ。浄水器で基準値内におさまったからといっても全く安心できない。日本の基準値は欧米に比べ、非常識なほど低い。

図書館で化学物質過敏症と香害を啓発 でもちょっとショボい

図書館で化学物質過敏症と香害の展示をしていると聞き、見に行った。最初に行った日は展示に気付かず、「日を間違えたかな?」と帰ってきた。今日はよーーーく探したおかげで見つかった。

50センチ程度の四角いテーブルに、化学物質過敏症と香害のそれぞれのチラシが置かれ、関連図書も少しだけ(各1冊?)置かれていた。

しかし、乳がんの書籍などの方がスペースをとっていて、何を訴えたいのかよくわからないテーブルになっていた。

化学物質過敏症と香害は関連性があるが、乳がんは一体どういうつながりで一緒にテーブルに置かれることになったのか、よくわからない。

一緒に置くならば、「石けん運動」や「ナチュラルおせんたく」などをテーマにした石けん関連の書籍だろう。柔軟剤で発症する人の多い「香害」は、合成洗剤を使っている限り、やめられない人が多いのだから。

乳がんも大事なテーマだから、別の日にきちんとやるべきだ。

やらないよりマシかもしれないが、やるならもっとわかりやすくやってほしかった。

さすがに、一般の図書館でここまでは期待していない↓

https://digital.asahi.com/articles/ASS70249FS70OXIE012M.html

でも、せめて壁に1枚拡大したチラシを貼る程度のことはやらないと、展示とはいえないのでは?

<啓発期間は以下の通り>

展示期間
中央図書館(淵野辺)9/17~9/30
相模大野図書館   9/17~9/30
橋本図書館     10/1~10/15

※期間中、借りた本に入れてくれるしおり(返却日が書かれたしおり)にも啓発文をいれるとのことだが、私が19日に借りた時に入っていたしおりの啓発文は「減塩」だった。減塩も大事だけれど・・・。

名古屋市、砂入り人工芝からハードコートへ転換 PFASフリー人工芝ってあるの?

1年後のアジア・アジアパラ大会(愛知・名古屋大会)でテニスの競技会場となる名古屋市の東山公園テニスセンターでは、砂入り人工芝コートをハードコートに改修している。

大会の規格に沿ったものにする必要があり、人工芝は規格に合わないためだ。

https://www.chunichi.co.jp/article/1135697

以前から、元テニス選手の伊達公子さんも、砂入り人工芝コートだらけの日本の現状を憂い、世界基準のハードコートに改修するよう求めている。人工芝コートが、若手選手の世界進出の妨げになっているそう。

https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g01106/

人工芝にはPFASやフタル酸エステルなどが含まれている。

米コネチカット州では2021年、ウッドビレッジの公立高校(Amity Regional High School)に「PFASフリー」として売られていた人工芝を敷いた。だが、近隣の側溝の水を検査したところ、敷設前よりもPFOAやPFOSの濃度が上昇したという(マサチューセッツ大学ローウェルセンター, 2024年8月)。

人工芝のような繊細なプラスチック製品を作るにはPFASが必要だ。今のグレードを保ちながら、PFASを使わずに人工芝を製造したら、今の何倍もの製造コストが必要になる。米ノートルダム大学のピースリー教授も「PFAS抜きで人工芝のような製品を作るのは難しい」といっている。おそらく、現在使われているすべての人工芝からPFASが検出されるはず。

相模原市の鹿沼公園のテニスコートも再開発に合わせ改修される。その際は、ぜひハードコートにしてほしいものだ。公園が、PFASとマイクロプラスチックの発生源になってはかなわない。

イタリア、PFAS汚染企業に有罪判決 日本人3人も禁固刑

東京新聞(2025.9.7)によると、イタリア・ベネト州のPFAS汚染の原因企業に有罪判決が出た。

刑事裁判は今年6月に判決が下され、「ミテニ」の元幹部ら11人に禁錮17年6月〜2年8月の判決が下された。日本人は4人が起訴され、2人が禁錮16年、1人が禁錮11年、1人が無罪だった。

ミテニの「ミ」は三菱の「ミ」だそうだ。1988年に三菱商事を含む事業体に買収された。工場は2009年、ルクセンブルクの投資グループに1ユーロで売り渡されたという。

現地での疫学調査では、心疾患やがんによる死亡率が増加したと報告されているそうだ。

詳しくは↓

https://www.tokyo-np.co.jp/article/434043

日本では、PFAS汚染企業(神奈川県相模原市の3M、静岡市清水区の三井ケマーズ、大阪府摂津市のダイキンなど)の責任は問えるのだろうか。有害だとわかってからも製造を続けたことは明らかだから、有害性を認識していた幹部には責任があるはずだ。

防災の日に、ポリ袋ご飯の給食?! 子どもの健康を危険にさらす「防災」

9月1日の防災の日、テレビを見ていて驚いた。ある学校の学校給食で「防災献立」として、子どもたちにポリ袋で炊いたご飯を食べさせていたのだ。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kochi/20250901/8010024552.html

一人分ずつ、1枚のポリ袋に米と水を入れて湯煎して炊いたものだという。

このポリ袋から、フタル酸エステルなどの化学物質がマイクロプラスチックと一緒に溶け出さないだろうか?なぜ子どもに、こんな危険なものを食べさせるのか。非常時ならば仕方ないと思うが、わざわざ災害でもない時に・・。

おそらく、ポリ袋にはフタル酸エステルは使わないから大丈夫だと考えているのだろう。しかし、塩ビ以外の製品からもフタル酸エステルは検出されている。日本のレジ袋からも検出されているから、このポリ袋だって怪しい。

プラスチックのこのような使い方は、子どもの健康にとって、リスクでしかない。米カリフォルニア州では、ジップロックが集団訴訟を起こされているが、日本ではわざわざ給食で子どもにポリ袋ご飯を提供する…。災害時でもないのに、「防災」という美名の下で。

フタル酸エステルはいわゆる環境ホルモンで、内分泌攪乱作用があるから子どもにとって特に有害だ。大人にとっても早死にリスクがあるなどの論文が出ている。

最近ではニューヨーク大学の研究チームが、「DEHPにさらされることが、世界的に年間およそ35万6000件の心臓病による死亡と関連しているとみられる」という研究結果を発表した。

https://life.chosunonline.com/site/data/html_dir/2025/05/21/2025052180070.html

DEHPは、フタル酸エステルの一種だ。

「DEHPにさらされることによる心臓疾患での死亡事例を地域別に見ると、中東や南アジアが全体の42%を、東アジアや太平洋地域が全体の32%を占めた」そうだ。日本を含むアジアの国々が、無防備にプラスチックを食品容器として濫用しているせいだろうか。

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さいたま市浦和、DIC跡地から1リットルあたり1万ngの高濃度PFAS 原因はフッ素系インキの開発? 

高濃度のPFASが検出されたのは、日新火災海上保険のさいたま本社の敷地内。この場所は、1986年までは「財団法人大日本インキ理化学研究所」(途中で財団法人川村理化学研究所と改名)と大日本インキ化学工業(現DIC)だったそうだ。

DICによると、財団研究所で1968年から1986年まで、PFOS関連物質の開発研究が行われていたとのこと。同社と財団研究所による共同研究も行われていたという。

PFAS汚染が発覚したきっかけは、損保会社から約5キロ離れた川で150ng/LのPFOSとPFOAが検出されたことだ。不審に思ったさいたま市が、雨水管をさかのぼって水質調査を行ったところ、この土地が発覚した。

39年経ってもこの濃度だったということは、元はどれだけ高濃度にこの土地が汚染されていたのか。おそらく当時、PFASを垂れ流していたのだろう。

川の濃度は今年1月以降の水質調査で上がり続けており、最大2万6000ng/L(指針値の520倍)だそうだ。

DICは責任を取り、土壌の入れ替えや遮水壁費用などを出すべきだ。

それにしても、塗料にPFASが入っているのは知っていたが、インキにもPFASが使われているのだろうか?

<補筆>

調べたところ、フッ素系塗料があるようにフッ素系インキというのもあるそうだ。PTFE(いわゆるテフロン)などのフッ素樹脂が使われているらしい。

<出典>

https://toyokeizai.net/articles/-/896089

デュポンなど3社、ニュージャージー州に汚染除去費用として和解金3000億円 

化学大手デュポンとその関連会社3社が、米ニュージャージー州に最大約21億ドル(約3100億円)を支払うことで和解した。

同州のプラトキン司法長官は声明で「企業は何十年もの間、われわれの土地や水を故意に汚染してきた」とそうだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/522ee1e191979fcd2a16979daca3e95e66b4e182

和解金の内訳は、今後25年にわたって賠償金8億7500万ドルを支払う費用、およびPFASや他の化学物質による汚染浄化のため最大12億ドルの基金を創設する費用のようだ。

https://news.livedoor.com/article/detail/29318692/

3M社も長年にわたり、相模原市を汚染している。相模原市長は3M社を訴えないのだろうか?相模原市は、3M社をかばっているように見えるが、市長の意向だろうか。