生分解性プラに補助金?! 環境省の役割はまず使い捨てプラの規制では?

環境省は、使い捨てプラスチック製ストローやレジ袋を自然界で分解する製品に切り替えるため、紙製や生分解性のバイオプラスチックを製造する企業に補助金を出すそうだ。

これにより、代替品の供給体制を整える。2019年度の概算要求に50億円を盛り込む。補助対象は、原料をバイオマスプラや紙にするための設備や、リサイクル行程にかかった費用の半額から3分の2を補助する。補助金で、コスト増を理由に慎重だった企業の切替を促すとのこと。

開発を進める企業にとっては、結構なことかもしれない。アメとムチでいえば、補助金は明らかにアメの政策だ。

しかし、昨今の日本の政策は、アメばかりに見える。生分解性のバイオプラスチックの開発などは、放っておいても今後大きく進む。従来のプラスチックのみを製造するメーカーも、それを容器包装などに利用する事業者も、いずれ融資を受けられなくなり、株主からも相手にされず、当然市場から落ちこぼれていくからだ。

今、環境省のすべきことは、アメをなめさせるような一過性の施策ではなく、まず従来のプラスチック製レジ袋やストローなど使い捨て製品を禁止することではなかろうか。生分解性のものでなければ市場に出回らないようにすることで、生分解性バイオプラスチックを製造するメーカーを後押しするのである。

日本の政策はこれまでも、国としては規制せず、業界の足並みが揃うまで待ち、足並みが揃った段階で業界が自主規制する・・のが一般的だ。しかし、これでは時間がかかりすぎ、被害が増える可能性が高い。

環境省は、有害性の高いもの(例えば、レジ袋など使い捨てプラスチック製品や、ネオニコ系農薬などの化学物質)に対し、まず「禁止」措置を鮮明にすべきだ。「アメ」を考えるのは、そのあとでいい。

<参考>

日本経済新聞(2018.8.24)「プラ製品 代替後押し 環境省、紙ストローなどに補助金」↓

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO3451510023082018EA2000/

朝日新聞(2018.8.25)「袋やストロー 脱プラ補助」↓

https://www.asahi.com/articles/ASL8S559JL8SULBJ009.html

 

 

アディダス 社内でペットボトル禁止

アディダスは、海のプラスチックごみの削減活動に取り組むNGOと組んで、海から回収したプラスチックごみから糸を作り、それを生地にしたユニフォームやシューズの製品化に取り組んでいる。

海ごみに関心をもつ企業はペットボトル消費量にも関心を払うはず・・と思っていたら、やはりアディダスはドイツ本社をはじめ、日本を含む75カ所のオフィスでペットボトルを禁止しているそうだ。

もちろんレジ袋にも気を使い、2016年から直営店で段階的に廃止し、紙袋に切り替えているとのこと。

そういう企業が日本にも増えるといいなぁと思うが、あいにく会社訪問をしても、出てくるのはペットボトルと使い捨てカップの組合せ(プラスチック製の方が紙コップより安いそうで、プラスチック製カップが出るときのほうが多い)が多い。

CSRで環境を謳うなら「櫂より始めよ」で、自社で発生するプラスチックごみに気を使って欲しい。国や自治体も同じで、公共施設内でペットボトルやレジ袋使用を禁止するところがもっと増えてもよい。

環境省が入っている庁舎内のコンビニでは、未だに大量のレジ袋を無料配布しているし、ペットボトルも販売している。さらには、出入りの仕出し弁当屋が、使い捨てプラスチック製容器で毎日弁当を供給している。いかがなものだろうか。

<参考>

日経ビジネス(2018.7.6)「アディダス幹部「職場でペットボトルは禁止」」↓

https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16eco/042500006/070500014/?P=1

ドミニカ 来年1月からプラごみ禁止

カリブ海に浮かぶ島国・ドミニカ国では、来年1月から使い捨てプラスチックを禁止する方針とのこと。

対象は、まだ明確には決まっていないものの、プラスチック製ストローやフォーク、ナイフ、皿、発泡スチロール製のコップや食品容器になる予定。

ドミニカ国では、2015年にレジ袋に課税したため、レジ袋は大幅に減少しているそうだ。

ドミニカ国の周辺は、世界有数のマッコウクジラの生息地。マッコウクジラを守ためにも、プラスチックの排除が急がれるとのことである。

<出所>

CNN(2018.8.12)「ドミニカ国、プラごみを全面禁止 来年1月から」↓

https://www.cnn.co.jp/world/35123910.html

ナショナルジオグラフィック(2018.8.9)「ドミニカ国、2019年にプラスチック禁止へ」↓

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/080900357/

ニュージーランド 1年以内のレジ袋禁止方針を発表

ニュージーランド政府は、2018年8月10日、来年7月までに使い捨てレジ袋の使用を段階的に禁止する方針を発表した(ニュージーランドでは現在、いくつかの大手スーパーが自主的にレジ袋を有料化している)。

9月14日までに国民から意見を聞いた上で、移行期間(半年で十分か)や、規制対象とするレジ袋の種類などを検討するとのこと。

ニュージーランドでは現在、飲料容器のデポジット制度も検討しているはずだが、オーストラリアに比べ動きが遅い。しかし、海洋プラスチック汚染対策は確実に進んでいる。

<ニュージーランドのレジ袋についての主な出所>

TBS NEWS 「ニュージーランド、使い捨てレジ袋の使用禁止へ 来年7月まで」

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3444378.html

<ニュージーランドについての関連記事>

ニュージーランドでデポジット制度を検討

日韓のレジ袋枚数

海洋のプラスチック汚染対策のためと、中国の輸入規制により処理が難しくなったため、レジ袋の廃止や有料化などの規制をする国が大幅に増加している。

そのせいか、レジ袋の使用枚数を公表する国が多いが、その枚数の根拠となっているはずの1枚あたりのグラム数(あるいは根拠となっている袋のサイズ)は国によって異なっているため、比較は困難だ。

しかし、今日読んでいた記事にも、韓国のレジ袋使用量(2015年)は年間216億枚で、1人あたりに換算すると、年間420枚となり、この使用量はドイツの6倍、フィンランドの100倍であると、かなり多いように書かれている。

日本のレジ袋使用量は年間300億枚とか、1人年間300枚などといわれているが、枚数の根拠はこじつけ的だ。

おそらく韓国のレジ袋の定義は、持ち手のあるポリ袋だけでなく、書店や衣料品店などで使用するようなプラスチック袋も含めてレジ袋とカウントしているから多く見えるのではないか。

韓国以外の海外のレジ袋枚数も、根拠が明確に示されていないことが多く、1枚何グラムで計算されているのかさえもわからない。比較は困難だとはいえ、比較しないことには日本の量が世界標準から見て、どの程度多いのかがわからない。

おそらくEUでは統一された基準があるはずなので、今度調べてみたい(ご存知の方はぜひお教えください)。

<韓国のレジ袋枚数の出所>

「ゴミ処理問題の深刻性と中国ショック(前)」

https://www.data-max.co.jp/article/24034/1/

<関連記事>

日本のレジ袋使用量は何枚?

 

韓国 年末からレジ袋禁止

韓国は、現在有料化されている大型店とスーパーのレジ袋を、今年末から禁止することを決めた(以前のニュースでは10月から11月頃禁止予定とされていた)。

ベーカリーや洋菓子店のレジ袋は有料化とのこと。

マイバッグを忘れた買い物客は、指定ごみ袋を購入して、レジ袋の代わりに使うことができる。

<出所>

「大規模店舗・スーパーでのレジ袋配布 全面禁止へ=韓国」↓

http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2018/08/01/0200000000AJP20180801003800882.HTML

<関連記事>

韓国のスーパー レジ袋禁止

 

 

レジ袋有料化反対客に屈した豪スーパーに批判殺到

レジ袋有料化が進むオーストラリアで、2018年8月1日、大手スーパー「コールズ」が有料化に強く反対する一部の顧客に屈し、プラスチック製レジ袋を無期限で無料配布することを発表した。

すると、ツイッターでコールズへの批判が相次いだという。

<出所>

liveddor NEWS(2018.8.1)「プラ製のレジ袋の提供を続ける豪のスーパー SNSで批判が殺到」↓

http://news.livedoor.com/article/detail/15096556/

 

ケニアのレジ袋禁止から1年 その後の状況

昨年8月、世界で最も厳しいといわれたレジ袋禁止法が施行されたケニアでは、「100%とはいえないが禁止法はうまくいっている」(国家環境管理庁副長官)とのこと。

以前は、食肉処理場で10頭に2〜3頭の割合で牛の胃袋からポリ袋が見つかっていたが、誤飲は減り、戸惑っていた市民も布製バッグなどを持ち始めた。

しかし、青空市場で野菜などを売る店は、持ち帰り用に繊維でできた袋などを置き、それを無料で渡しているが、ポリ袋より高価なため利益は半減。ポリ袋を使って売ろうとして逮捕される例もあったという。

ケニア製造業者協会(KAM)は、禁止令に反対し裁判をおこしたが敗訴。方針を転換し、次の禁止対象とされるペットボトルの自主回収など廃棄物管理に関与することで、業界の意見を聞いてもらおうとしている。

「プラごみによる汚染は人々の健康を脅かし、ケニア経済の多くを占める観光収入の減少を招いてきた」(政府顧問を務める環境専門家)。

ケニアの今後の課題は、ポリ袋以外のプラスチックも禁止することと、既に処分場(ごみの山)に集まっているこれまで使ったプラスチックごみを処理することであり、また、人々の家にたまっているプラスチックの回収・処理システムの構築である。

<出所>

毎日新聞(2018.7.30)「ポリ袋「ノー」 ケニアの挑戦(その1)「世界で最も厳しい」禁止法」↓

https://mainichi.jp/articles/20180730/ddm/001/040/192000c

毎日新聞(同)「ポリ袋「ノー」 ケニアの挑戦(その2止) ポリ袋使用、まさかの逮捕 厳罰立法、市民の怒り後押し」↓

https://mainichi.jp/articles/20180730/ddm/003/040/068000c

毎日新聞(2018.7.29)「世界で最も厳しいポリ袋禁止法 ケニア」(動画)↓

https://mainichi.jp/movie/video/?id=5815284960001

東京都 G7の海洋プラスチック憲章を支持

東京都は、日本が署名を見送った「海洋プラスチック憲章」を支持することを明らかにした。

「小池百合子知事は6月30日、小笠原諸島の米国からの返還50周年式典で「G7の憲章を強く支持する」と語り、「産業界や非政府組織(NGO)などと連携し、使い捨てプラスチックの削減を推進する」と述べた」(日経新聞)。

レジ袋やペットボトルなど海洋を汚染しているプラスチックごみを減らすことに賛成したということである。

それならばまず、都で開催しているレジ袋の検討会で、レジ袋の無償配布を禁止する条例化に取り組んではいかがだろうか?

かけ声はもちろん大事だが、実効性のないキャンペーンではなく、国に影響を与えるほどの環境政策を都には示してほしい。

<都の憲章支持表明についての出所>

日経新聞(2018.7.4)「環境対策も都独自、プラごみ削減のG7憲章を支持」↓

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32567790T00C18A7L83000/

オーストラリア 上院で5年以内に使い捨てプラ廃止を検討

オーストラリアでは、クイーンズランド州や一部大手スーパー(コールス)などで、7月1日からレジ袋が廃止された。

一部混乱も起きたようだが、大半の州や店舗では既に廃止されているので、順調に使い捨てプラスチック規制が進んでいるといえる。

上院では、2023年までに、レジ袋や食品パッケージ、コーヒーカップなどの使い捨てプラスチック製品の廃止を検討しているとのことである。

<上院についての出所>

日刊ベリタ(2018.7.1)「オーストラリア上院、5年以内のレジ袋などの廃止を検討」↓

http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=201807011636470

<関連記事>

オーストラリアでもレジ袋禁止広がる