ユニクロとZARAも脱プラスチックを表明

ユニクロは、プラスチック製レジ袋を生分解性プラスチックや紙製などの代替素材に切り替えることを検討している。レジ袋だけでなく、ヒートテックなどの包装に使っていたプラスチック袋の材質見直しも検討するそうだ。

また、ZARAは、2019年以降順次、プラスチック製レジ袋を紙製に切り替える。靴やカバンなどを包んでいたプラスチック包装材も紙製に一本化するとのこと。

<出所>

日本経済新聞(2019.1.5)「ユニクロ、環境配慮素材の買い物袋導入 19年にも ZARAも紙製に切り替えへ 」↓

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3962966004012019TJC000/

 

マルタ 2019年12月からデポジット制度開始か

以前から飲料容器へのデポジット制度の導入を宣言していたマルタで、いよいよ制度の概要が固まってきた。

150m2以上の面積をもつ小売店などに350台の自動回収機を設置して回収する。大型店は設置義務があるが、小規模店は選択できる。容器を回収すれば、回収手数料として1000個で4ユーロが支払われるとのこと。

容器を返却した消費者への返金額は10セント。対象容器の材質は、プラスチック、金属、ガラスで、この制度が、同国の廃棄物管理に大きな変革をもたらすと期待されている。

今年の12月から開始される予定だ。

海ごみ対策のため、世界では次々とデポジット制度が開始、あるいは開始予定となっている。

インドのマハラシュトラ州でも、バイバック制だったはずが、いつのまにかデポジット制度に代わり、既に開始された。イギリスでも昨年開始が決まり、今まさに制度の詳細が検討されている。オーストラリアではもうほとんどの州で開始された。

これらの国々の多くは、以前空き缶散乱が問題となったときにデポジット制度を開始しようとしたが、飲料メーカーらの強い反対により開始できなかったところだ。

昨今の海洋プラスチック汚染問題の厳しい現状に、さすがの反対派たちも、デポジット制度に反対することはかえって消費者の反発を招き、不買運動に発展する恐れがある、と判断したのだろう。コーラ会社も昔ほどは反対していないように見える。

日本も今年、デポジット制度についての議論が再開されることを強く願っている。

<参考>

TIMES MALTA(2018.10.23)Significant reduction in plastic waste expected with beverage refund scheme;

https://www.timesofmalta.com/articles/view/20181023/business-news/significant-reduction-in-plastic-waste-expected-with-beverage-refund.692322

TVM(2018.12.12)10c refund for disposal of plastic, metal and glass bottles in special depositories – PM;

10c refund for disposal of plastic, metal and glass bottles in special depositories – PM

バイオベースのペットボトル vs 再生ボトル、国内メーカーは何を選ぶのか

コカ・コーラは現在、一部飲料で最大30%のバイオマス由来(サトウキビの糖蜜)の原料を使ったペットボトルを使用している。2009年に発表された日本コカ・コーラの計画によると、「将来的には100%植物由来で非食料バイオマスを原料とした、リサイクル可能なボトルを作りたい」とのこと(2009.12.17同社プレスリリースより)。

また、2018年1月に米国のザ コカ・コーラカンパニーは、「2030年までに平均して50%のリサイクル素材をPETボトルに含有することを目指」すとし、さらに「同社容器の100%相当分の回収・リサイクル」というグローバルプランを、高らかに歌い上げた。英国のコカ・コーラは、これまで猛反対していたデポジット制度を受け入れた。米本社でも現在同制度を検討中だと漏れ聞こえてくる。

しかし、グローバルプランの直後に発表された日本コカ・コーラの「2030年ビジョン」では、「原材料としてリサイクルPETあるいは植物由来PETの採用を進め、PETボトル一本あたりの含有率として、平均して50%以上を目指」すとされた。さらに、高らかだった100%相当分の回収も影をひそめ、頭に「政府や自治体、飲料業界、地域社会と協働し・・」という枕詞が付いて、自ら回収するという強い意志の感じられないプランにすり変わった。

ここでわかることは、欧米のコカ・コーラは積極的に回収に取り組み、かつ再生樹脂の活用にも力を入れるが、日本コカ・コーラは再生PET樹脂よりもおそらくバイオベースのペットボトルを作ることに力を注ぎそうだ、ということである。

一方、エビアンを作るフランス・ダノン社は、リサイクルしたプラスチックを使う再生ボトルの開発に力を入れる。2025年までにすべてのペットボトルを再生プラスチック製にするそうだ(現在は3割とのこと)。さすが、リサイクル重視に舵を切ったフランスのメーカーらしい。フランスの税制度を考えると、この方針はもっともだ。

日本で、再生PETに最も力を入れているのは、おそらくサントリーだ。同社は「2025年までに国内清涼飲料事業における当社全ペットボトル重量の半数以上に再生ペット素材を使用していくことを目指す」としている(2018.11.29プレスリリースより)。

もちろん同社も、米国バイオ化学ベンチャー企業・アネロテック社と共同で、植物由来原料100%使用ペットボトルの開発に取り組んでいる(2016.1.13)。

アサヒは以前からバイオベースのペットボトルに力を入れているように見えるが、キリンはバイオベースと再生樹脂の両方に取り組んでいるように見える。

日本のメーカーはいずれも、バイオベースボトルと再生ボトルのどちらに舵を切るか、決めかねているように見える。これはおそらく国の方針がまだ明確でないためか。

いずれにせよ、生産者責任により全量回収し、その樹脂を使って再生ボトルを作る、というのが責任ある企業の態度ではないか。回収するペットボトルがバイオベースのものであろうと石油ベースであろうと、まずは全量回収・再生ボトルをめざしてほしい。

そうでなければ、使い捨て飲料容器、とりわけペットボトルのような散乱した場合に環境負荷の高い容器を使うのは無責任だ。

30%程度のバイオPET樹脂を使用しているうちは、通常のリサイクルルートでのリサイクルは可能だが、早晩100%バイオベースの「PEFボトル」(ポリエチレンフラノエート樹脂を使ったボトル)などもできるはず。他に生分解性のペットボトルもできるかもしれない。そうなれば、今の回収・リサイクルルートではおさまらない。もはや時間の問題だ。

業界団体でデポジット制度などにより使用後のペットボトルを全量回収し、石油由来と植物由来など素材別、あるいは生分解性の有無などその状況に応じて機械的に仕分けし、それぞれで再生ボトルを作るのでなければ、ペットボトル販売などは中止すべきだ。

ペットボトルでの飲料販売は、メーカーにとって利幅が小さく、薄利多売。環境団体からの圧力も大きい(少なくとも海外では)。今のまま作り続けていてもよいことはない。作り続ける理由は、消費者ニーズが強いため、国が規制をかけない以上は自社がやめても他社が作る、だからやめられない、といったところだろう。

国が、小型ペットボトルの生産と輸入に規制をかけることで、この誰もが望まない薄利多売・環境汚染レースをやめられるのではないか。

<参考>

毎日新聞(2018.12.19)「再生ボトルへ試行錯誤」

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コカコーラ

https://www.cocacola.co.jp/press-center/press-release/news-20091217

サントリー

https://www.suntory.co.jp/softdrink/news/pr/article/SBF0770.html

https://www.suntory.co.jp/news/article/12563.html

ペットボトル、海外では規制が進んでいるが、日本では奨励?

海外では、ペットボトル販売をやめる小売店や小型ペットボトルの販売を規制する国や地域が増えている。

例えば、マサチューセッツ州では、コンコードが2013年1月から使い捨てボトル入り飲料水の販売を禁止したが、続いて小型ペットボトル水の販売を禁止する自治体が増えているそうだ(調べたところ、コンコードに隣接する町であるサドベリー(2017年5月)とリンカーン(2018年3月)でコンコードと同様の条例が議会を通過したようだ。他の町でも禁止令が提案されたが、通過しなかったらしい)。

毎日新聞(2018.12.19)によると「米マサチューセッツ州の町は次々と小型ボトルの販売を禁止」と書かれている。また、「ニューヨーク市では市の公園やゴルフコース、海岸での使い捨てプラスチックボトルの販売を禁止する法案が提案された」とのこと。

しかし、日本ではペットボトル業界の圧力が強いのか、はたまた消費者ニーズが高すぎるためか、ペットボトルは増加する一方だ。飲料分野では「ペットボトル削減」は一顧だにされない。

挙げ句に、環境省は「プラスチック・スマート」キャンペーンの一環として、「みんなで海ごみ集めて、G20 署名式典のTシャツに!」という企画をすすめているようだ。拾ったペットボトルでTシャツを作り、各国首脳陣や他の参列者らが、そのおそろいのTシャツを着て式典に参加するということだろうか?

何か違うのではないか。プラスチック・スマートというならば、「プラスチックを使わない」「マイクロプラスチックを出さない」ことが前提のはず。

ペットボトルで作ったTシャツならばポリエステル製。洗濯の度にポリエステルのマイクロプラスチックが発生する。

ごみ拾いは別に進め、おそろいのTシャツを作りたいならば、綿で作ればよい。わざわざ式典で、ペットボトルを美化するようなパフォーマンスをする必要はない。

これではまるで、「プラスチック・スマート」キャンペーンで、マイクロプラスチックの発生を奨励しているようなもの。

プラスチックの使用を減らしたいときに、いかにリサイクル品といえども、わざわざプラスチック製品を作って配る必要はない。

*おそらくこの取り組みを考えた企業は善意からだったのだろう。海岸や川で拾われたペットボトルは汚れているため、たいていは焼却ごみ。それを拾っているNGOなどから着払いで回収しリサイクルする、という発想事態は高く評価できる。しかし、衣類や使い捨て製品以外のもの(もちろん無料配布用のキーホルダーなども問題外)にリサイクルしてほしい。

<参考>

「プラスチック・スマート」↓

http://plastics-smart.env.go.jp/cases/

WIKIPEDIA:Bottled water ban;

https://en.wikipedia.org/wiki/Bottled_water_ban

自治体のペットボトル回収を見直すべき時期

全国清涼飲料連合会(全清飲)は、2030年までにペットボトルの100%回収・リサイクルを目標に掲げている。

しかし、それを実現するための全清飲の計画は、自動販売機横に専用回収箱を設置することだ。その程度でペットボトルを100%回収できるのか。もし回収できるならば、もうとっくに全量回収されているのではないか。

全清飲の計画では、ペットボトルの川などへのポイ捨てを防いで回収率を上げるため、自動販売機の横に「自販機専用空容器リサイクルボックス」と名称を統一したゴミ箱を設置し、分別回収を呼びかける。2025年度までの目標として代替素材の活用を視野に入れる。

自販機横の回収箱から飲料容器が溢れ出している光景をよく見かける。特に軽いペットボトルは、溢れるとすぐに風で飛ばされ、缶よりもはるか遠くまで転がり、拾うことも難しい。

自販機横の回収箱が散乱ごみの大きな原因の1つになっていることは確かだ。

日本の「高い回収率」は、自治体が税金を使って定期回収しているためだ。とりわけ都市部の自治体は、週に1回という異様なほどの真面目さで頻繁に回収している。住民もその便利さを享受し、回収してもらうのが当然だと思っているようだ。

「だってペットボトルは売れてるのよね?じゃあソンしてないからいいじゃない」と。

しかし、「売れてる」金額よりも、回収に費やす金額(税金)のほうがはるかに大きい。

しかも、自治体の回収方法によっては、回収行程のどこかで、多くのペットボトルがルートから漏れ出し、川に流出し海へ行く。

ペットボトルを袋に入れ、屋外の集積所に出して、カラスよけのネットをかけるだけの方法で回収している自治体のペットボトルは、よくネットがめくれて袋ごと風で飛んでいる。また、自治体が準備したコンテナにバラでペットボトルを入れさせて回収する自治体のペットボトルも、コンテナからペットボトルが溢れ、散らかっている光景を旅行先で見たことがある。

多くの自治体のペットボトル回収方法は万全ではなく、自販機横の回収箱同様、散乱ごみの原因の1つになっているのだ。

しかし、自治体が頻繁に回収するおかげで、高い回収率を維持していることも事実。事業者団体はその「既成事実」を当然と考え、現在の高い回収率を楯に、生産者責任としてまともな回収方法(例えばデポジット制度など)を考えていないようにみえる。

それが今回の決定である「自販機横に専用回収箱を置いて100%の回収を目指す」という甘い方針につながっているのではないか。

自治体が散乱ごみ対策としてできることの1つは、まずペットボトルの定期回収をやめ(あるいは回数を減らし)、回収率を下げることで生産者責任を促すのが、案外一番の近道ではないか、と最近考えている。

少なくとも税金を湯水のように使ってペットボトルを頻回に回収し、ペットボトル生産者の営利事業を手伝っているのはおかしくはないか。

その上、回収した(回収してあげた)ペットボトルを容器包装リサイクル協会へ渡した挙げ句、AだのBだのDだのとランク付けされ、一喜一憂するのは馬鹿げていないか。

自治体には今一度考え直して欲しい。

<参考>

朝日新聞(2018.11.30)「ペットボトル回収・再利用「100%」へ 業界が初目標」

https://digital.asahi.com/articles/ASLCY54TZLCYULFA01M.html

 

 

 

藤前干潟にペットボトルが大量漂着、18万本回収するもまだ残る

以前から藤前干潟には、ペットボトルや発泡スチロールなどのごみが、庄内川や新川などから流れ込むことが知られていた。

今年9月の台風の影響で、大量のペットボトルが藤前干潟に漂着している。

10月以降市民有志などがペットボトルを18万本回収したが、まだ撤去は完了していないため、15日も拾うとのこと。小型ペットボトルが解禁された1996年当時のものも拾われている。

(補筆)15日には1万2000本のペットボトルが拾われたそうだ。問題を知った業界団体・PETボトル協議会も参加した。同団体の事務局長は「衝撃的な量。リサイクルが進んでいるとはいえ、ポイ捨てを防ぐ啓発が重要と実感した」とコメント。しかし、ポイ捨て防止の啓発はこれまでも既に十分なされている。これはモラルの問題ではなく、自治体と消費者に依存しすぎた回収制度の欠陥だ。生産者責任によるデポジット制度が必要だろう。

<参考>

中日新聞(2018.12.13)「朽ちず残る96年製ペットボトル 名古屋・藤前干潟の大量プラごみ問題」

http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2018121302000073.html

中日新聞(2018.12.16)「ペットボトル1万2000本回収 藤前干潟周辺、製造者側も参加」

http://chuplus.jp/paper/article/detail.php?comment_id=607866&comment_sub_id=0&category_id=113&from=news&category_list=113

東京国際フォーラム広場で「東京水」が給水できる

東京都水道局が販売しているペットボトル「東京水」。東京都は、何のために水道キャンペーンをしているのか?と首をかしげていた。

しかし今年3月、都水道局は東京国際フォーラム地上広場の水飲み場に、ボトルディスペンサー式水飲栓を設置したそうだ。

ロンドン市やパリ市の脱ペットボトルを謳った給水器に比べ、まだ数は少ないようだが、これからオリンピックにかけて増えるだろうと期待している。

https://www.t-i-forum.co.jp/news/detail.php?id=2c4925b9-fb3d-4997-840c-355324bb542b

 

プラスチック戦略のパブコメ、提出のため素案を読んでみた

環境省がプラスチック戦略のパブリックコメントを募集している。どういう意見を送るか考えるため、まず今回の戦略の目玉を整理した。

p.8からp.9にかけて記載されている以下の5つが目玉だと考えられるが、うち1番目が最も重要だろう。

1.消費者はじめ国民各界各層の理解と連携協働の促進により、代替品が環境に与 える影響を考慮しつつ、2030年までに、ワンウェイのプラスチック(容器 包装等)を累積で25%排出抑制するよう目指します。

→参考資料p.54のフローを見ると、2013年の容器包装は426万トンである。25%減の基準年は不明だが、約100万トンの容器包装を減らすということだ。家族経営型の小規模店には手を付けず、スーパーやコンビニ、ドラッグストア、ホームセンター、クリーニング店等のレジ袋を有料化した場合、少なくとも10万トンは減るだろう。また、プラスチック製ストローやカップを廃止し、プラスチック製トレーや使い捨ての弁当容器なども紙製やできればリユースできるものに切り替えることによっても、使い捨てプラスチックは大幅に削減できる。既に、カップ麺のカップやペットボトルを生分解性プラやバイオマスベースに切り替えを進めると表明しているメーカーもある。これらのことを考え合わせると、それほどムリせずとも100万トン以上は削減できるのではないか。

→使い捨てプラスチックについて、韓国は2027年までにゼロに、台湾は2030年までに全面禁止、マレーシアも2030年までにゼロ、インドは2022年までにすべて排除、などとそれぞれ発表している。もちろん「使い捨てプラスチック」と表現するプラスチック製品は各国で異なるだろう。しかし、それらを勘案しても日本の25%減はまだ甘いといえる。この目標値で、来年日本で開催されるG20でリーダーシップを発揮できるようには思えない。

→バイオマスベースのプラスチックが即よいとばかりはいえないし、紙製だからといって安心できるわけではない。しかし、日本の技術力があれば、今のプラスチックに代わるものが生み出せるだろう。イノベーションに期待するためにも、もう一歩、意欲的な目標値が望ましい。

2.2025年までに、プラスチック製容器包装・製品のデザインを、容器包装・製品の機能を確保することとの両立を図りつつ、技術的に分別容易かつリユース 可能又はリサイクル可能なものとすることを目指します(それが難しい場合に も、熱回収可能性を確実に担保することを目指します)。

→熱回収を除いた真水(まみず)の目標値(回収率とリサイクル率)を設定すべき。これでは何をもって達成度をはかるのかわからない。

3.2030年までにプラスチック製容器包装の6割をリサイクル又はリユースし、 かつ、2035年までにすべての使用済プラスチックを熱回収も含め100%有効利用するよう、国民各界各層との連携協働により実現を目指します。

→熱回収を含めず2030年までに60%のプラスチック製容器包装をマテリアルリサイクル(材料リサイクル)、あるいはリユースするということだろうか。EUが2030年までに再資源化率100%を目指していること、そして多くのグローバル企業が2025年までに100%リユース、リサイクル、あるいは生分解可能にすることを表明していることを考えると、2030年までに6割という数字は低すぎるのではないか。

→また、2035年までの目標値が熱回収も含め100%というならば、熱回収抜きの目標値も決めておくべきだ。そうでなければ、ラクな熱回収に頼りきってしまう。熱回収では資源は循環しない。

4.適用可能性を勘案した上で、政府、地方自治体はじめ国民各界各層の理解と連携協働の促進により、2030年までに、プラスチックの再生利用を倍増するよう目指します。

→なぜ地方自治体などまで動員するのか?再生利用の倍増などは、生産者責任によって達成できるはずだ。達成できなかった時の保険として、「地方自治体や国民各階各層の理解と連携協働の促進」などという言葉をコテコテに盛ったように見える。

→ここはスッキリと「2030年までに、生産者責任により、プラスチックの再生利用の倍増を目指します」だろう。これを達成するためには、容器包装以外の製品プラスチック(バケツやハンガー、ストロー、衣装ケースなどのプラ製品)のリサイクル法か、あるいはプラスチックに特化したリサイクル法(容器包装や家電、自動車などに利用されるすべてのプラスチックを対象とする法律)を作る必要がある。

5.導入可能性を高めつつ、国民各界各層の理解と連携協働の促進により、2030 年までに、バイオマスプラスチックを最大限(約200万トン)導入するよう目 指します。

→バイオマスプラスチックの導入を推進するならば、バイオベースの生分解性プラスチックも推進するということか。そうであれば、現在のプラスチックリサイクルとは別に、生分解性プラスチック用のリサイクルルートの確立が必須だ。現在のプラスチックリサイクルルートに、もし生分解性プラスチックが混入すると、マテリアルリサイクル(材料リサイクル)が著しく阻害されるためである。

→リサイクルルートは自治体に頼ることなく、生産者責任において作るのが望ましい。自治体にはどれが生分解性プラスチックか、そうでないかの区別ができないし、自治体抜きで進めるほうがスムーズだ。今一度、容器包装リサイクル法をはじめとする各種リサイクル法を見直すべきだ。

以上、思ったことを記載してみた。

これらに加えて、デポジット制度の導入ペットボトルのキャップをボトル本体と外れないようにデザイン変更することなどについての意見も加えたい。

日米が署名を拒否した海洋プラスチック憲章を上回るはずの環境省の素案だが、比較してみると、言葉尻を巧みに合わせてはいるものの、決して上回っていないことがわかる。海洋プラスチック憲章に数値があまり盛り込まれていない理由は、日本やアメリカが署名しやすくするためであったと考えられる。

海洋プラスチック憲章を上回る目標を設定し、来年日本で開催されるG20サミットでリーダーシップを発揮するというのならば、EUのプラスチック戦略(2030年までにすべてのプラ容器包装のリユースやリサイクルを可能とする、など)を上回る必要がある。

パブコメ締切は12月28日だ。

環境省「プラスチック資源循環戦略(案)に対する意見の募集(パブリックコメント)について」↓

https://www.env.go.jp/press/106186.html

https://www.env.go.jp/press/files/jp/110266.pdf

ニュージーランドでもデポジット制度の気運高まる

ヨーロッパでは今年5月、欧州委員会がプラスチックを減らすため、海岸に散乱の多い「10品目プラス漁具」を対象に、それぞれの製品に応じた規制をかけることを提案した。その法案が今年10月に欧州議会で可決された。

その10品目の1つが飲料容器で、デポジット制度などにより90%の回収率を達成すること、であった。

このため、まだデポジット制度を導入していない国々では、デポジット制度への期待が高まっている。

欧州のみならず、オーストラリアやニュージーランドでも以前からデポジット制度を求める声が大きい。

とりわけオーストラリアではここ数年、デポジット制度を開始する州が相次いでいるが、ニュージーランドでも、デポジット制度の気運が近年高まった。

ニュージーランドの多くの都市で、デポジット制度を模倣するイベントが、地元のゼロ・ウェイストを目指す団体により繰り広げられている。空のペットボトルや缶を持参してもらい、現金と交換するイベントだ。

デポジット制度を求める請願書の署名も全国的に集められ、来週議会に提出する予定とのこと。

ペットボトルなどで汚れた通りや海岸を見るのにウンザリした大勢の人々が、署名をしたそうだ。

デポジット制度は、「海岸や海洋生物を有毒なプラスチックから守るだけでなく、陸上でのリサイクルを促進し、資金調達や雇用創出の面で、コミュニティに広く利益をもたらす。」と、支持されている。

<ニュージーランドについての出所>

Hundreds across country claim cash for bottles;

http://www.voxy.co.nz/national/5/327037