インドの州 6年後までに100%の自然農法をめざす

国連環境計画は、インドのアンドラプラデシュ州が6年後の2024年後までに耕作農地800万ha、600万戸の農家が「自然農法」へ転換する計画に着手したと発表した。

インド初の100%自然農法州を目指しているとのこと。脱農薬、脱化学肥料により土壌の生物多様性を豊かにし、生産性を向上させる。

インドは最近、プラスチック削減政策でも頑張っているが、農業分野でも頼もしい。

<出所>

環境展望台(2018.6.2)「【環境トピックス】インドの州、6年後までに自然農法に転換」↓

https://chikyumura.org/2018/07/post-19.html

豚肉からも耐性菌

国産豚肉の80%から耐性菌が見つかった。以前は鶏肉だけの検査だったそうだが、2015年からは鶏、豚、牛で検査しているとのこと。

鶏肉は国産からも輸入品からも100%耐性菌が検出され、豚肉は65%(国産80%、輸入55%)、牛肉は52%(国産42%、輸入59%)と、豚肉に関しては輸入品のほうが検出率が低い。

原因は、早く成長させるためと、狭いスペースで多くの家畜を飼うため(高い密度で育てるため)、抗生物質を使うのだそうだ。

安ければよいと、工業製品のように食肉を生産したツケが、耐性菌という形で回ってきているようだ。

<出所>

日刊ゲンダイ(2018.8.3)「国産豚肉の80%から耐性菌検出 養豚は抗生物質を大量投与」

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/234588/1

今年のオーバーシュート・デーは8月1日 地球1個分の暮らしを超える日

2018年の「オーバーシュート・デー」は8月1日。あと2日で、地球は赤字生活に入る・・というより、あと2日で私たちは子孫の使うべき資源を借用して使う借金生活に入る。

オーバーシュートとは、人間が地球の収容力(バイオキャパシティ)を超えてCO2を出したり資源を使ったりすることで、オーバーシュート・デーとはちょうど地球のバイオキャパシティを使い果たし、元本に手を付け始める日のことである。

地球のバイオキャパシティの範囲内で暮らしていたならば、地球温暖化は起きなかったはずで、ごみ問題の解決もこれ程難しくなかったはずだ。

子孫に残すべき資源に手を付けても、今の世代の人間がそれを穴埋めすることはおそらくできない。穴は毎年大きくなり、地球のバイオキャパシティはそのうち急落するだろう。

現在人間は、世界平均で地球1.7個分の暮らしを送っており、先進国など資源浪費国はどこも平均を軽くオーバーしている。今の日本人と同じ暮らしを世界中の人たちが送ると、地球は2.9個必要になるそうだ。

<参考>

共同通信(2018.7.26)「あと1週間で地球は赤字 今年の「アース・オーバーシュート・デー」は8月1日」

https://www.kyodo.co.jp/mamegaku/2018-07-26_1845070/

朝日新聞(2018.7.3夕刊)「日本の暮らし、地球2.9個分 環境負荷、独自の単位で数値化」

https://www.asahi.com/articles/DA3S13568752.html

レーザープリンターからPM2.5などの微粒子発生

我が家ではレーザープリンターを使っているが、レーザープリンターはいろいろ問題があるようだ。

レーザープリンタから放出される微細粉塵(UFP = Ultra-fine particulate)は、レーザープリンタの定着プロセス(高熱でトナーを紙に焼き付けるプロセス)でトナーが高熱によって蒸発して、その直後に温度が下がって、凝結するために発生するそうだ。

「フライブルク大学の研究で、これらの粒子がヒト肺細胞を著しく損傷する可能性が示された。また、強い不快感や咳、涙目、疲労感、鼻血、喘息などのアレルギー反応が報告されている」とのこと。

調べたところ、日本でも研究されている。

例えば、並木他(2006)↓
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jar/21/1/21_1_59/_pdf/-char/ja
例えば、鍵(2014)↓
https://ci.nii.ac.jp/els/contents110009837242.pdf?id=ART0010348734

健康被害については諸説あるようだが、電力消費量の点でもインクジェットは分が悪い。エプソンによると、高速インクジェットはレーザープリンターに比べ、生産力は2倍なのに、消費電力は1/8とのこと。

ドイツではBye, bye Laserというキャンペーンもあるそうだ。

<参考>

EPSON「インクジェットで環境対策」↓

https://www.epson.jp/products/bizprinter/inkjet_eco/

「レーザープリンターから重金属を含む粒子が排出され健康被害の可能性 ドイツ」↓

http://www.qlifepro.com/news/20130301/ejected-particles-containing-heavy-metals-from-laser-printers-possible-health-damage-germany.html

「タバコと同じくらい有害–レーザープリンタに健康上のリスク」↓

https://japan.cnet.com/article/20353976/

 

 

 

国連大学とペットボトル

先日、国連大学にて開催されたエコロジカル・フットプリントの考案者であるウィリアム・リース先生の講演会に参加した。

講演会開始前、司会者が「飲料につきましては、キャップのできるペットボトル飲料の水・お茶のみ会場内で飲むことができます。」とアナウンスしたので、驚いた。

え!ペットボトルの水とお茶だけ?水筒はダメなの?

聴衆は外国人も多く、外国人は水筒を持参している人が少なくなく、ペットボトル持参者はいなかった。日本人は水筒持参者もいたが、ペットボトル持参者も少なからずいる。

ペットボトルしか許されていないのならば、水筒をバッグにしまうべきかとも考えたが、講師やパネラーの席にはペットボトルではなく、コップに入った水が置かれている。

水筒持参者は全員司会者の注意を無視し、水筒を使い続けていた。

国連大学の中は、なぜペットボトルの水とお茶しか飲用してはいけないのか?国連環境計画(UNEP)は使い捨てをやめようと言っているのに、国連大学ではペットボトルを推奨しているのか?などと考えながら、リース先生のオーバーシュートの話を聞いた。

小型ペットボトルを多用している限り、オーバーシュートは避けられないだろうと思う。

「民意を反映しない」エネルギー基本計画 各地で反発

7月3日、エネルギー基本計画が閣議決定された。「エネルギーを巡る国内外の情勢変化を踏まえ、2030年、更に2050年を見据えた新たなエネルギー政策の方向性を示すもの」とのことである。

原発について「依存度の可能な限りの低減」と謳いながらも、2030年には発電割合を震災前とほぼ変わらない22〜20%(震災前は25%)にすることを目指し、原発を稼働させようという内容に、各地で反発が相次いでいる。

例えば、柏崎刈羽原発を擁する新潟では、この数字は柏崎刈羽原発の再稼働なしには達成できず、同原発の再稼働を前提に考えていることが明らかであるとして、県民の民意を無視するものだとして反発している。

先般の新潟県知事選で選ばれた花角知事は、選挙戦で原発再稼働についての意見を鮮明にせず、再稼働に反対する他候補と似たような意見に終始し、再稼働に反対していた元知事の応援も得たため、再稼働に反対する住民の票まで流れたといわれている。

BLOGOS(2018.7.4)「新潟県民の民意を無視するエネルギー基本計画改定」↓

http://blogos.com/article/308910/

また、朝日新聞には「活断層が原子炉建屋に走る原発もあり、目標達成は「もはや絵空事」(橘川武郎・東京理科大教授)」との有識者の指摘が紹介されている。

朝日新聞(2018.7.4)「原発推進維持、再エネ主力電源化も エネルギー基本計画」↓

https://www.asahi.com/articles/ASL735FD6L73ULFA026.html

福井県内の立地自治体では首長の評価が分かれた。

毎日新聞(2018.7.4)「閣議決定 原発方針、評価分かれる 立地自治体首長 安全策や建て替えで /福井」↓

https://mainichi.jp/articles/20180704/ddl/k18/010/275000c

原子力資料情報室は、「7月3日、第5次エネルギー基本計画が閣議決定された。パブリックコメントが終了してわずか2週間足らずでのことだ。世界のエネルギー情勢の変革も、圧倒的多数が望む脱原発をもまったく反映することない、極めて問題の多い計画である。このような案を策定した経済産業省並びに閣議決定を行った政府に強く抗議する。」として、声明を発表した。

【原子力資料情報室声明】第5次エネルギー基本計画閣議決定、経済産業省は現実を直視すべきだ↓

【原子力資料情報室声明】第5次エネルギー基本計画閣議決定、経済産業省は現実を直視すべきだ

確かにパブリックコメントでは、脱原発を望む声が多かったと聞く。地震が相次ぎ、いつまた巨大地震が起きるかわからない日本で、しかも地盤が悪いと指摘される原発も複数ある。

柏崎刈羽原発などは、新潟県で起きた大地震に耐えたといわれているが、その震動で金属疲労を起こしていて危険だと指摘する専門家も多い。

エネルギービジョンの目標年まで、日本はもつのだろうか?

エコロジカル・フットプリントの考案者 来日・講演

エコロジカル・フットプリントといってもピンと来ない方でも、地球〇個分の暮らし、というとピンと来る人は多いと思う。

エコロジカル・フットプリントとは、人間の活動が環境に与える負荷を、面積として示した指標で、人間がどれほど自然環境に依存しているかがわかる。

たとえば、世界中の人がみな日本人と同じ暮らしをしたならば、地球は約3個必要だ。地球は1つしかないから、日本人は他国の慎ましい暮らしをしている人や子孫に資源を借りながら暮らしているということを意味する。

私たちの浪費的な暮らしがいかに持続可能でないかがわかる。

そのエコロジカル・フットプリントの考案者・共同開発者であるウィリアム・リース氏が国連大学で講演する。

場所:国連大学5F・エリザベス・ローズ国際会議場
主 催 :公益財団法⼈ 地球環境戦略研究機関(IGES)
国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)
協 力: 環境研究総合推進費・戦略的研究開発領域課題(S-16)
「アジア地域における持続可能な消費・生産パターン定着のための政策デザインと評価」
使用言語:日本語・英語(同時通訳付き)
定 員:約80名(先着順)
参加費:無料

詳しくはhttps://www.iges.or.jp/jp/scp/20180706.html

「日本のエコロジカル・フットプリント2017」↓

https://www.wwf.or.jp/activities/lib/lpr/20180825_lpr_2017jpn.pdf

除染土を農地へ再利用?!

東京電力福島第1原発事故により放射能で汚染された土を除染し、それを農地に再利用する方針を環境省は決めている。食用の作物ではなく、花などの園芸作物を植えるそうだ。

除染土は最終的には50センチ以上の別の土で覆うそうだが、その上で長時間働く人への影響はないのだろうか?

また、地下水が汚染されないかということも気になる。地下水が汚染されれば、食用作物が植えられている別の畑にも影響するかもしれないし、飲み水にも影響する可能性がある。

共同通信(2018.6.1)「除染土、農地造成に再利用」↓

https://this.kiji.is/375224835955557473

オレゴン州でリユースびん復活か

日本のリユースびん(リターナブルびん)は、絶滅危惧種などといわれている。
確かに近くに気心の知れた酒屋さんのない地域で、びんビールや酒びんなどは買いにくい。

スーパーで買ったとしても、空きびんを回収してくれるか、5円の保証金は返してくれるか、などが気になる。
生協にでも入っていれば、リユースびん入りの酢やマヨネーズなどを購入できるのだろうが、加入していない身としては、リユースびんは気になりながらも遠い存在になりつつある。

オレゴン州ではびんビール復活に向け、ビールメーカーが団結して取組を開始したようだ。

今年7月には、州内7つのビール会社が全米初の詰替式びんビールプログラムにより、再利用可能なガラスびんでビール販売を開始する。

びんにはマーキングされ、40回繰り返し使用されるようだ。

オレゴン州といえば、かつて全米で初めてデポジット制度が導入されたことでも知られている。日本からも多くの人たちが視察に出かけた。

「空き缶公害」に苦しんでいた当時の日本で、一部自治体や市民団体がデポジット制度を模索するきっかけを作ったのが、オレゴン州のデポジット制度であった。

新聞や雑誌でも紹介され、例えば『暮しの手帖』には、15頁にもわたりオレゴン特集が組まれ、空き缶と闘った人々の健闘ぶりが紹介された。それによると、美しかった海岸などが日々空き缶や空き瓶で汚れてきたため、美しい風景を取り戻そうとデポジット制度が検討された。しかし、全米から飲料業界など反対派が集結し、少額では缶など持ってくる住民はいないからデポジット制度などムダだと反対し、議案は流れた。人々があきらめかけた時、あるスーパーのオーナーが私財をなげうって、少額でも人々は容器を返却に来ることを証明した。そのため、議案は再度提出され可決された、という感動的な内容だった。

その誌面は、当時デポジット制度を推進していた日本の人々に勇気を与えたが、産業界の強い日本ではいまだデポジット制度は導入されず、回収費用は税による負担である。

オレゴン州でのリユースびん復活に期待したい。

<オレゴン州についての参考記事>

The Refillable Beer Bottle Is Making A Comeback In Oregon↓

http://kuow.org/post/refillable-beer-bottle-making-comeback-oregon

加工食品はがんのリスクを高めるか

フランス国立保健医学研究所が、10万5000人を対象に超加工食品の摂取量とその後5年間のがんの発症状況を調べた結果、摂取量が多いほど、がんのリスクが上昇したという。

「超加工食品」とは、「砂糖や塩、油脂を多く含み、保存料などが添加されており、きっちり包装されて日持ちも良い食品」のことで、大量生産され包装されたパン、包装された甘いあるいは塩味のスナック、大量生産された菓子やデザート、炭酸飲料や加糖飲料、保存料を添加した肉加工品、即席麺、即席スープ、冷凍食品、常温保存可能な加工食品、家庭で調理する際には加えない添加物を加えた食品などのことである。

理由として、超加工食品は脂肪や飽和脂肪酸、砂糖、塩を多く含み、食物繊維とビタミンが少なく、加熱による発がん性物質が生成される成分を含んでいること、また、食品に直接触れる包装材料にも発がん性のある物質や環境ホルモンなどが含まれている場合があること、などが考えられるという。

<出所>

日経Gooday(2018.5.12)「カップ麺などの「超加工食品」 がんのリスク高めるか」↓

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO29160820Z00C18A4000000