「ペットボトルは使い捨て容器ではない」で論争 

コカ・コーラとタイの包装会社Indorama Venturesが、マニラ南西部のカビテ州で、2021年に完成予定の1,900万ドルの施設の契約を締結したそうだ。

完成すればフィリピン最大の「ボトルtoボトル」(ボトルをリサイクルし、またボトルに戻す)の工場になる。

そこまではフツウのニュースだが、なんと両社が「ペットボトルは使い捨ての容器包装ではない」と主張し、論争を巻き起こしているとのこと。

両社の言い分は、ペットボトルは100%リサイクル可能で、使い捨てではない、ということだ。

それに対し環境団体は、ペットボトルは使い捨てモデルの一部だと主張。リサイクルされたとしても、水とエネルギーを必要とし、その結果、有毒な廃液と排出物が発生するとして、両社の言い分を一蹴。

環境系の人でなくとも、多くの人が、ペットボトルは使い捨てであることに同意するだろう。いかに回収され、仮にペットボトルに戻ったとしても、それまでの間にいくつものハードル(回収・選別など)があり、それを乗り越えなければならない。そのハードルを越えたとしても、劣化によりリサイクルできない繊維もある。

おそらくこの工場は、ケミカルリサイクルではなくメカニカルリサイクルの工場だろう。リサイクルする度に一定量の劣化は避けられない。

そもそも回収すらおぼつかず、これだけの汚染を引き起こしていながら「使い捨てではない」というコカ・コーラらの主張など、通るわけがない。

<参考>

Eco-Business(2020.3.24)Will Coke’s new recycling facility help ease the Philippines’ plastic woes?;

https://www.eco-business.com/news/will-cokes-new-recycling-facility-help-ease-the-philippines-plastic-woes/

 

 

 

 

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